組織と人の関係

続・影響力の法則を読んで

仕事を進めるという事には必ず人と人との関わりがある。

モノを売るという時代から、コトを売る時代に変わり

さらに、最近では仕事の形は益々複雑になっている。

組織も環境の変化に対応する為に、人に力をいれている。

 

このように、複雑化する組織や仕事の中で

多様な人と人は、いかに目的を成し遂げる事ができるか

そんな事が、人事評価にも反映される時代。

コミュニケーションが得意だけで、乗り越えられるほど

簡単な時代ではなくなってしまったと思う。

 

一昔前であれば、上司が部下に命令すれば完結できた仕事も

今では、権力で人を動かすということすら難しく。

上司や部下ではなく、価値観の違う人と人がいかに工夫して

仕事の上で成し遂げなければいけない成果を達成するかを

真剣に考え、行動し、実現させなければいけない。

 

そんな人への、影響力について書かれた書籍が影響力の法則であり

その続編があるという事で、読ませてもらったが

改めて、人は複雑で簡単なものではないと感じる一冊だった。

 

影響力の法則において重要なことは

レシプロシティの原則とカレンシーの交換。

レシプロシティの原則とは返報性と呼ばれる社会通念のことで

もらったものは返さないといけないという気持ち。

カレンシーの交換とは、動いてもらうための対価や価値の事で

これは人それぞれの仕事に対する価値観だと捉えている。

 

もらったものは返すというギブアンドテイクの精神は

人と人が何かを共に成し遂げるためにはとても重要であり

きっと多くの人が理解しやすい概念だと思う。

一方でカレンシー(価値)は人それぞれ違うため少し難しい。

 

協力してほしい人に対して、お願いするのではなく

カレンシーを与えたいと考えようとする。

しかし、相手が欲するカレンシーは容易にわかるものでなく

そこにコミュニケーションの難しさが存在する。

 

では、どうすればよいか。日々の生活の中で、

いかに人と接する中でカレンシーに気づけるかが重要になる。

何かを成し遂げたいことを達成する為には

人との協働が必須であり、カレンシーへの理解が成功のカギとなる。

 

要は、相手の事を深く知り、相手の気持ちになって行動すること

まずは自らが相手の為に動こうとすることが、重要であるということであり

これは、小さな頃からよく両親や先生に言われたような事で

大人になるにつれて、立場や、経験によって希薄化しているものな気がする。

 

そして、ここまでは動いてほしい相手に対する考え方だったけど

実は、自分のことを知ることもさらに重要と記載されていた。

 

何を成し遂げいのか?目標をしっかりと持つこと。

守るべき価値をしっかりと理解しているか。これは譲れることも同様で

自分に対する価値観や倫理観、感情面の限界を知り

目指すべき目標と、耐えられる限界を自覚しておくことが

コミュニケーションが複雑で巧みになっていくことに対して重要となる。

 

多様化する人間社会の中で、何かを成し遂げるための技術。

何か技術という言葉で終わらせたくないけれども

今までより、もっと深く関わるという意識がより重要なんだと思う。

 

そしてさいごに気をつけなければいけないこと

それは、このような技術こそ、よりよい目的の為に利用しなければいけないということ。

カレンシーや、レシプロシティを絶対に悪い方向に利用してはいけない。

 

コミュニケーションは難しく、高度な技術に進化している。

そんな中でコミュニケーション能力を磨くと共に

譲れない自らの価値観や倫理観をしっかりと持つことが今後重要になる。

人と人が想像する社会に対して僕たちはまだまだ学ばないといけない。

カテゴリー: MBA(経営学修士), ヒトリゴト, 仕事論, 読書メモ   タグ: , , , , , , ,   この投稿のパーマリンク

成長し続ける

幸之助論から学ぶリーダーシップに必要な資質

 

偉人シリーズ第三段という事で松下幸之助さんの幸之助論を読んだ。

Panasonicの創業者で、知らない人は殆どいないと思うけど

実際に、このような逆境の中で成長し続けるという強い意思を持って

このような偉大な企業を作り上げたことを知ることができた。

 

実際に生まれた環境だったり、若かりし頃の生活だったり

戦争という、国政による要因だったりと

本当に、こんなにもの逆境を経験した人がいるんだろうかというくらいに

自分が想像していた以上の人生の人だと知ることができた。

 

そして、そんな松下さんの人生哲学から学んだのは

成長し続けるということの重要性だった。

成長し続けるという言葉は少し簡単すぎるので、もう少し詳しく書くと。

まずは、逆境を受け入れながらも、なんとかしようと思う気持ち

そこから、はじまるのかなと思った。

 

人生うまくいかない事なんて、多くの人が体験している

そこで、いかになんとかしたいと思って、なんとかする方法を考える。

それこそが、逆境を乗り越える力であり成長の糧となる。

しかし、そんな簡単にうまくいかない事がうまくいくわけがない。

 

では、どうするかと考えた時、高い目標を掲げる事によって

なんとか前に進めようとするんだと感じた。

だけど、なんとかするためには一人ではどうしようもない。

この高い目標を実現する為にも、人と共に行う以外方法はない。

そんな時に、重要な事が素直な心と傾聴する力である。

 

特にこの部分については、もっと自らの想いに縛られないように

主観を拭い去ると共に、人の事を信じる事が重要だと感じた。

特に現代では、多様性のあるメンバーで仕事をするのが普通であり

そんな多様なメンバーのアイデアがより重要な時代になっている

高い目標を成し遂げるためにも、多くの人の意見に耳を傾けて

聞く力が問われているんだと思う。

 

高い目標に対して、人と共に目標に突き進む事。

そこには、成長し続けるという事を願う気持ちが必要であり

満たされた時点で、成長はとまってしまう。

また、過信してしまう事によって人からの意見を頼れなくなってしまう。

しかし、それをわかっていても、間違った選択や

行動をとってしまうときも必ずある。

だからこそ、そんなときにも誠実に自省する気持ちが重要なんだと思った。

 

生涯成長したいと、生きた松下幸之助さんを慕う人はたくさんいて

今は亡き人でも多くの方が尊敬する経営者であり

今もまだ、その想いを受け継いで企業が存続しているという事に感銘をうけ

微力ながら、僕もそんな企業を創りたいと思うし

そのために、学んだことを実践していきたいと思う。

まずは、みんな人の話を聞くということからやらないといけないと思う。

 

このブログも2ヶ月ほど前に書いたんだけど

この2ヶ月だけでも、本当に凝縮された日々を送ってる。

一人ひとりと話す機会をなるべく創ったことで

一人ひとりにも人生の物語があるんだなと考えるようになった。

 

あるスタッフと話していて、学生時代の体験から

今の仕事をやっているというつながりを教えてもらった時に

ああ、みんなも長い人生を過ごしてるんやな。

そんな長い人生の中で当社を選んでくれているんやな。

もっと、話さないとわからないことばかりやなって思ったり。

 

また、家族とも話す時間をもう少し長く持つようにもしてみたら

ああ、すごい今まで価値観を押し付けてしまっていたな

もっと、聞いてあげることが大事だったと感じることがあった。

また、家族に関わる人とも話してみて、家族に対して気づくこともあった。

そして、そこから家族に小さな変化や影響が生まれた。

 

よく友人に、お前は自分のことばかり喋りすぎやと言われるけど

本当に、そうやったんかもなあと、思ったりしている。

もちろん、オープンで話すことで、話しやすい場を作れるとおもうし

決してネガティブなことばかりではないけど、

なんか、必死で喋らないといけないと思っていたのかもしれないなあと感じたり。

傾聴することの大切さだったり、気づきだったり

素直に生きるという事の深さに少し触れることができたと思う。

 

話すこと、聞くことをもっと充実させることで

もっともっと、見えてくるものがあるのかもしれない。

ほんと、まだまだ日々精進。

カテゴリー: MBA(経営学修士), 仕事論, 家族のコト, 素敵なコト, 読書メモ   パーマリンク

信念に生きる ―ネルソン・マンデラの行動哲学―

偉人から学ぶ DAY2

今回は南アフリカ共和国でアパルトヘイト言われる

人種隔離政策と戦い続け、大統領となり、一大改革を成し遂げた

ネルソン・マンデラさんの自伝を読ませてもらった。

 

27年もの間、収監され、その中で自身を磨き続け

人生の多くの時間を差別問題に向き合われたからこそ

今の世界があると言っても過言ではない。

そんな、偉大なことを成し遂げた人から何を学ぶか。

 

経営大学院では、経営戦略やマーケティング、財務等以外にも

このような、自分の生き方を問う授業があり

3ヶ月自分と徹底的に向き合うという事に、今挑戦している。

 

このネルソン・マンデラさんから学んだことは

方向性を決め、急がずに長い時間をかけて成し遂げる為に

方向性はじっくりと考える。そして急いで決断しないということだった。

一言で書くと浅くなってしまうし、自分の受け止め方は

まだまだ、理解が低いと思う。

 

だけど、27年もの間収監され続け

機会を伺い。その機会を成功させるという事は

人生において、自分のありたい姿や

自分が世の中に対していかに影響を与えることができるかについて

深く考えさせてもらえる機会となった。

 

そして、その中でもいかに人を考察できるか。

考察というと、なにかいやらしく感じるかもしれないけど

本気で人を理解しようとすることの大切さを学んだ。

まだまだ、本気でスタッフのことを理解しようとしているか?

家族のことを理解しようとしているか?

 

自分は、信念を持って人を考察し

信念を持って行動できているか。

何か大きな事をしたいとかではなく

自分の志にたいして本気で向き合う覚悟があるか。

そんな事を感じた一冊になった。

 

 

このブログは2ヶ月前に書いたものだったけど

考えるということについて、甘かったと反省するものになった。

信念とは、考え尽くした先にみつかるものであり

考え尽くしたと言えるくらいに考え尽くしたか

未だに、考え尽くしたとはいえないし、きっとずっと言えないと思う。

自分の人生に対して考え続ける人生を送りたいと思う。

カテゴリー: MBA(経営学修士), ヒトリゴト, 読書メモ   タグ:   この投稿のパーマリンク

ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則

企業としてやるべき事に集中する

東京に上京して独立を目指しながら勤めている時

総武線に揺られながらうとうとと、睡魔と戦いながらも

ビジョナリーカンパニーを読んだのを思い出した。

 

あれから20年経って、今は経営という仕事をさせてもらっている。

独立したいという気持ちで会社を創るまでは自分ごとだったけど

着いてきてくれる人や、信じてくれる人が増える中で

経営者として、リーダーとしての考え方は大きく変わってきている。

そのためには、ビジョンを明確に掲げなければいけないし

将来を描こうとする力が本当に必要だと思う。

 

そして、そんな人達のその家族も含めて、

少しずつ責任の範囲が広がっていくことを実感しながら

また、さらに自らを成長させてくれる原動力となる。

僕自身が本気で成長を目指さなければ

人を必死で応援する会社として成長する企業にはなれない。

 

社員に目指すべき姿も見せることができないし。

社員があるべき姿を描くこともできない。

過去にも将来の姿を見せることができずに去ったスタッフもいた。

だからこそ、企業としての将来の姿を描くことがとても大切だと日々感じている。

一方で企業の将来の姿を描くには、僕自身の将来の姿ともリンクしなければいけない。

 

そんな、想いを持って、グロービス経営大学院で仕事の傍ら学んでいるけど

今回はさらに、自らの志と向き合うという授業を受けて課題図書として読んだ。

読んだ時は、授業はまだこれからという時で、感想としては、まだまだだという事。

今も、リーダーとして目指すべき姿のイメージが低すぎると反省していた。

 

リーダーとして成長した上で、カリスマを目指すのではなく

傾聴できる謙虚さを獲得し、現実を把握できるリーダーとならなければいけない。

そして、情熱を持って取り組めること。経済的原動力になるもの。

自社が世界一になれる部分。これらの三つの要素が重なり合うことといったことに

集中できる知見を養わなければいけない。

 

飛躍している企業には、それぞれの価値観があり

価値観に対して集中すべき事に集中することで

少しずつ、少しずつスピードが加速した結果、偉大な企業となっている。

僕たちも、やっている事は、社会的にとても重要で価値のある仕事であると捉えているが

まだまだ、お店づくりの本質に向き合うことの可能性は満ちていると信じている。

もっともっと、僕たちは、社会に良い影響をもたらせると考えている。

そんなことを、本書から学んだ。

 

このあたりについては、社内で話す時間を作らなければいけない。

偉大な企業を目指し、ひとつひとつ、前進したいと思う。

 

実はこのブログを書いたのは、3月で受講前の考えだった。

そして、昨日企業家リーダーシップDAY5が終わった。

同時に、企業の理念の社会的価値という授業も土曜日にDAY5が終わり

自分のストーリーを振り返り、自社のストーリと繋がる部分

そして、未来の自分と未来の自社のイメージがリンクできる部分を見つけられた。

 

今、3ヶ月前に書いたブログを読み返して、アップしながら

情熱を持って取り組めること

それは、仕事が本気で楽しいって思える職場(お店)づくり

経済的原動力になるもの

それは、働くが凄くハッピーなお店が増えることによって日本の活性化に貢献する。

自社が世界一になれる部分。

リノベーションという手法を通じて、そんな事を考えてる企業は、知らないので

ここは、もう少し調べていかないといけないけれど

点と点が繋がりはじめている。-Connecting the dots- やることが決まれば

可能性を信じて、可能性を信じる支えとしてファクトと論理構造を考え尽くす。

そして、やり続けるという継続。

どんな逆境も受け入れる。

それくらい信じる。

カテゴリー: MBA(経営学修士), 仕事論, 読書メモ   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

外食を救うのは誰か

僕たちは外食産業についてもっと学ばなければいけない

オミセツクルカンパニーとして

コトスタイルを経営していますが、お客様の半数以上は飲食店です。

その他にも、小売、美容室、オフィス、クリニック、サロン等

多様な個店に対して、テナント仲介からデザイン、施工、アフターにとどまらず

出店相談やセミナー、ロゴ、ウェブ制作と一貫してお店作りに携わっています。

その経緯については、「コトスタイルって」を読んでいただければと思いますが

今日は、そんな外食について強烈なタイトル過ぎて手にとった

「外食を救うのは誰か」といった本について書きます。

 

実際コトスタイルとして、お店のデザインだけにとどまらず

お客様が出店される本質を問い続けサービスを拡大してくる中で

自分たちで外食を営むことが一番中身を知る事ができると考え

株式会社グッドランプを起ち上げ枯らし熟成焼肉つついを経営しています。

もちろん枯らし熟成焼肉つついは、別法人として別の理念の基に

外食の追求、人が関わるサービスの追求を目指していますが

厳しいコスト構造の上に、物価高をはじめ外部環境の影響も受けやすく

本当に厳しい業界であることを改めて知るきっかけになりました。

 

お客様がおられないときは寒い冬でも暖房を消し、少しでも節約する等

ちょっとした積み重ねが日次、月次、そして年間の決算に影響します。

実は、なぜこんなにも厳しい業界であるのかという事については知らず

本書を読みながら、外食産業の歴史と共に課題感を学びました。

 

まだまだ、表面的な部分だけしか理解できていないかもしれませんが、

規模化を目指して低価格戦略を打ち出した外食の歴史や

他国に比べて圧倒的に多い飲食店の数がさらに価格競争を起こしていることや

そして、そんな低価格が、お客様に対して当然となってしまい

実際に、経営を行うオーナーの皆さんは、お客様の笑顔のために

精一杯の努力を惜しまず日々努めておられることを知りました。

 

現在通っている、大学院でも、来日された外国人が驚かれることのひとつに

日本についた瞬間、飲食店がこんなにも多いという事に驚かれると聞き

僕は、そんな事も知らずに、このような仕事をさせてもらっていたのかと反省しました。

しかし、こんな厳しい業界でも、知恵を振り絞って経営されている方も多くおられます。

そして、外食は料理を食べるだけの場所ではない、特別な場所だということも

本書によって再認識する事ができました。

 

“外食は空腹を満たすという目的から、自分の価値観に合った店で

生活の満足度を高めるという目的にシフトしていく。

その中で来店客の価値観を理解し、適したサービスを提供することで

人を幸せにするのが外食産業である”

 

本書にはこのような言葉がかかれており

本当にそうだと思うし、僕たちはそんな大切な場を作らせてもらっている

改めて本当に多くの人、それはオーナーだけではなく、その先のお客様等

無限に広がる大切な人の人生に仕事に関っているんだと気づかせてもらいました。

そして、僕たちも本書のタイトルのように

外食を救える企業にならなければいけないと強く感じたのは言うまでもありません。

 

現在、日本ではサービス業が大半を占めますが

サービスに対する価値が圧倒的に低いという問題を抱えています。

他国に比べて、サービスへの報酬があまりにも低いという問題や

素晴らしい仕事なのに、厳しい営業の中無理が生じていることなど

お店づくりに関わる中で、このようなお店のサービスにも

微力ではあるものの、関わる意識をしっかり持ってお店づくりを行える

そんな企業にならなければいけないと感じた一冊です。

 

外食のない世界なんて考えられない、だけどそんな外食という業界は凄く厳しい。

コトスタイル株式会社というオミセツクルカンパニーが

常に向き合うべき社会的課題について、まだまだ見えていない事は多いと思います。

だからこそ、僕たちが成すべきことを、僕自身が示せるように

深く深く、今の仕事について考える機会にしたいと思います。

 

 

カテゴリー: オミセのコト, ヒトリゴト, 仕事論, 読書メモ   タグ:   この投稿のパーマリンク

創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか。

企業を存続させる為に考えるべき事。

グロービス経営大学院で経営を学びはじめてから

約2年が経とうとしているが、本当に多くの学びを得ている。

経営戦略、マーケティング、財務、リーダーシップやマネジメント

ここに来なければ、知らずに過ごしていた事ばかりで

経営を行うという事に対する課題意識がとても高まっている。

 

経営について何も知らない状況で10年も続けていた事は

本当に奇跡で、ぼくは本当に運が良いとつくづく思う。

良いスタッフに恵まれ、良い職人さんや協力会社さんに恵まれている。

そして、お客様も素敵な方ばかりで、日々感謝しかない。

 

そんな、10年続けさせてもらい、経営を学びなおしている中で、

3月に3日間缶詰でファミリービジネスマネジメントという授業を受けた。

その課題図書として、「創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか」を読んだ。

読んだ感想としては、これまでの経営に対する学びが詰まっているという事と

ファミリービジネスには独自にやらなければいけない事があるという事だった。

 

この科目を履修しようと思ったのは、ファミリービジネスが

人気の科目で取れない人もいる事と、とても身近な問題だと感じているからで。

子供に継がせたいとか、そういう理由ではなかったけど

存続するためには、様々な事を想定し考える必要性を学んだと思う。

 

将来もコトスタイルという企業を永続させ発展させ続ける企業にしたい。

この気持は変わらずに持っているが、そのやり方について考える余裕なんてなかった。

また、日々接するお客様の多くがファミリービジネスであったことも、

この科目を受けた理由のひとつでもあったので

そういう点では、お客様にもしっかり還元できれば思っている。

 

ファミリービジネスは大企業と違う点が多いと感じていたが

決してそういうわけではなく、あのトヨタでさえもファミリービジネスであり

ファミリービジネスにはファミリービジネス特有の強みがある事を学んだ。

ただ、今ベンチャーマネジメントという科目を受けているので

また、違った強みや考えがあることを学ぶ事によって

本当に自社は、どちらのような環境が合っているのか等考えることが多い。

 

ベンチャーマネジメントについては、また改めてブログにも書きたいが

今回、ファミリービジネスにおいては世代をいかに繋ぐかという問題や

企業として、いかに地域との関わりを持つことが重要かという点や

ファミリービジネスならではの、人材育成に対する考え方を学んだ。

 

何よりも、企業を存続させる為にすべきことは何か?

そして、企業を経営するという意味は何かという問いは

ファミリービジネス・マネジメントだけではなく

ベンチャーマネジメントや企業理念と社会的価値、企業家リーダーシップ

といった科目へと引き続き考える機会につながっている。

 

そして、そんな問いに12期が終わり13期を迎える7月には

今の自分自身の志と共に、企業の進むべき方向性を

出来る限りの言葉で現せるようにしていたいと思っている。

 

カテゴリー: MBA(経営学修士), ヒトリゴト, 仕事論, 読書メモ   タグ:   この投稿のパーマリンク

成長の技法

逆境をいかに捉えるかで成長につながる

 

 

人には7つの壁があり、それを乗り越える為の技法が書かれており

ものすごく腹に落ちる一方で、その体得には相当の覚悟が必要。

しかし、このような考え方をする事は、確実に自らを成長させられるし

人の成功を必死で応援する会社という企業理念を掲げている僕たちにとっては

社是にしたいくらい、一文一文が刺さる本だった。

 

7つの壁と、乗り越えるための技法は読んでほしいけど

いかに、逆境を受け入れるかによって人は成長できるか、できないかが決まる。

辛いことや、想定外のこと、また関係ないことすら受け入れて

自らが成長できる解釈力を持つ訓練を行うという事には感銘を受けた。

この考えは、必ず獲得したいと思うし、日々の全てを受け入れる覚悟で生きようと思う。

そして、僕自身の行動がスタッフや家族へと影響を与えられるようになり

自社や家族、関係する人々へと伝わり、人が人によって成長できる場を創れると感じた。

 

実は、自らの経験でも思い当たる節がある。高校時代のサッカーがそうで

当時は、選手権に憧れて自分の実力を知らずに

地元の紫野高校ではなく山城高校に勉強で受験してまで

通う覚悟を決めサッカー部に入部した。

 

しかし、そこには全国大会3位のメンバーや、クラブチームの精鋭

トレセンメンバーなどすごい奴らが20人を超えるような場所で

正直若い自分には受け入れるのがとても困難だった。

自分には無理だ、できない、やめようかなと思った。

でも、結果友人が朝練に誘ってくれたおかげで、Aチームへと昇格できた。

 

この経験、彼も同じような立場であったにも関わらず

自分とは真逆の解釈で逆境を乗り越えていく姿を学ばせてもらった。

この友人がいなかったら、今の自分は違う事をしていたと思う。

 

まさに、自分は逆境や困難から逃げようとしていたが

友人は、逆境を受け入れて自らが成長できる場だと解釈した。

この差は、明確であり、この逆境力こそが自らを成長させる。

 

働きはじめの企業は、とてもブラック企業で1週間帰れない事もしばしば

高速道路で眠ってしまい、運転中殴られて起こされるという企業だった

そして、仕事も投げっぱなしだけど、前日に進捗を報告すると叱責をくらい

また、夜も眠れずに修正作業に追われ、先輩をも巻き込む。

こんな仕事やめてやると思い、夜逃げしたが、ここでも逆境から逃げている。

 

そして東京へ状況し入社した企業はそこまでひどくはなかったものの

終電や泊まりでの仕事はしばしばあり、いかに現場を管理するか

という仕事の進め方も、教えてもらえない状況だった。

だけど、東京まできて逃げるわけにはいかないと必死で職人さんに教えを聞きながら

現場を必死で管理することができるようになっていた。

逆境を超えて、成長できた瞬間だったと思う。

 

さらに京都に帰ってきて、自ら起業しようというときにも

両親の反対があった。しかし少し成長していた自分は

何をすれば起業できるのかという事を前向きに考えられるようになっており

ベンチャー起業に勤める。そして不動産も学ぶと決めて働き

現在の仕事の土台づくりに勤しんだ。

同時に宅地建物取引士や一級建築士の資格をとり、起業に向けて全力で生きた。

そして、今、目標としていた起業をするに至っている。

 

このように、逆境を受け入れ、いかに解釈を捉えるかという事で

逆境を与えてもらえた事に感謝し、逆境を超えるという事が成長につながると

本書では、さらに深く深く、記載されている。

今自分は明日死ぬ覚悟で生きているか?

本当に残された時間を必死で生きる覚悟を持てているか。

うまくいかない事を、他責にしていないか。

すべては、自分で切り開くしかない覚悟を持てているか。

残された人生をいかに成長できるかという事に、

このタイミングで向き合えた事を本当に感謝したいと思う。

 

カテゴリー: ヒトリゴト, 仕事論, 読書メモ   タグ:   この投稿のパーマリンク

パーパス経営

資本主義経営から志本主義経営へ

グロービス経営大学院で学びはじめて2年。

経営の戦略やオペレーション、マーケティングに対する考え方や

人材面や、財務面について学んできたし、だいぶ理解も深まってきた。

そして、それぞれの学びは単独ではなく、繋がり始めた。

 

今の段階で一番重要だと感じている事は、

全ては戦略に繋がるという整合性。

全ては戦略に対して意味をもった戦術でなければいけない。

しかし、そんな戦略をたてる為には、

業界の定義を見極めないといけない。

そして、業界について、深く考えなければ戦略は立てられないと気づく。

 

そんなことを考え始めると、

その業界でなんのために働いているのかといった問いに行き着く。

そして、自分たちの存在意義としてのパーパスを

言語化しなければと思い、この本を購入した。

 

この、なんのために働いているのか、ということを

コトスタイルに関わって頂いている人に対して

堂々と大きな声で言えるものでなければいけないと思った。

資本主義経営から志本主義経営の転換期であること

損益計算書や貸借対照表には出てこない企業としての価値とは何か

このような方向に企業は変化している。

 

“自社ならではの志を高らかに掲げることから始めなければいけない。

そして、社員の心に火をつけ、顧客、パートナー企業、コミュニティメンバーへと

共感の輪を広げていかなければならない。

そうすれば、志本主義の時代の新しい旗手に躍り出る事ができるはずだ。”

本書より

 

さいごに、この一文を読んで、本当にワクワクした。

高い志を、共に広げるという事がいかに素晴らしいか

それを、実現できるために、今一度経営に向き合いたいと改めて思った。

カテゴリー: MBA(経営学修士), 仕事論, 読書メモ   タグ:   この投稿のパーマリンク

企業のすべては人で始まる

サービスの質をあげ続けようとしているか

MBAサービスマネジメントの授業で紹介してもらい

いくつか読もうと思って購入していた本もあったけど

授業の内容が重要すぎることばかりである事と

すぐに自社に取り入れなければいけない事が多かった為

真っ先に読むことにしたけど、読んで良かった。

 

サービス業の定義はとてもむずかしいけど

以前から僕たちのやっている仕事に対して

建設業でもなければ不動産業でもなく、サービス業だと

個人的には捉えて経営してきたつもりだった。

 

言葉では、無理やり売ってはいけないとか

本当に喜んで頂ける仕事をすれば自然と売上は上がるよと

伝えてきたつもりだったけど、全然本書には及ばない。

そして、サービスを企業に浸透させる為に重要な人に対して

リーダーとして行うべき重要な事が溢れていた。

 

素晴らしい言葉がいくつもあったので、備忘録として残しておこうと思う。

 

“利益にばかりこだわれば、企業のこころは育たない。

結局のところ、利益にばかりこだわる企業は、

従業員が方向性や目的を失い、顧客を失い、やがて利益も失うだろう。”

 

”我社では、従業員全員に、顧客に対するサービスの質の改善に

積極的に参加し、ともに働く人材の育成にも参加する事を奨励している。”

 

“人はこれからもいっしょに働き、何かを生み出し、サービスし、

人の役に立つ中で、自分の技能や才能を伸ばし、独創性を発揮し、価値を高めていく。

企業は人が価値を生み出す舞台だ。

自分がどういう人間になろうとしているかで測られる価値、

自分が何かを生み出そうとしているかで測られる価値、

自分たちの一致団結した努力がどれほどのものであるかで測られる

価値を生み出す舞台なのだ。”

 

“どの企業でも、将来の社運はひとえに従業員の働きぶりにかかっている。

将来のリスクも、彼らの手に握られている。

たえず自分たちに成長するのは、できればよいというものではなく、

しなければならないことだと言い聞かせている。

そして、成長が止まったときには、変化を起こさなければならない。

変化を起こす力もないところには、チャンスも安心感も生まれてこないだろう。”

 

“現実に学習は生涯続く。もうこれ以上学ぶものがないと

安心していられる境地にはとうてい到達する事はできない。

一生が学びの場であり、なかでも大きな比重を占めるのが職場だ。

企業も基本的には学習するところであり、

その機会は事業に直結した分野を超えて広がっていく。

 

“どの会社も、リーダーが将来について何らかの約束をし、

従業員がそれを信用しなければ、充分に力を発揮することはできない。

リーダーは自分の「公約」を果たさなければならない。”

 

お店づくりを変えようと創業して12期目に入っているが

常にサービスの質を高める事を真剣に考えられているか

もっともっとやるべき事があるはずで、それを創出する場を

社員と話し合う場を設けなければいけないのではないか。

僕たちは必ずもっと良いサービスを提供する事ができる。

ただ、それは僕のリーダーシップにかかっている。

本当に今、読んでよかったと思う。

カテゴリー: MBA(経営学修士), ヒトリゴト, 仕事論, 読書メモ   タグ:   この投稿のパーマリンク

超クリエイティブ

言語化力の続編として

先日言語化力を読んで刺激を受けたので続いて超クリエイティブを購入。

街の個店を創る企業として、クリエイティブについての意識は高いつもりで

クリエイティブがツールではなくなっているという事に一番共感できた。

最近では、電通も広告という枠組みで仕事をしていない。

僕たちも昔は店舗屋と言われた職種だけど、店舗創りで終わってはいけないと思ってる。

なぜ、お店を創ることを生業としているのか?

これを問い続ける事で、必ず今の社会に貢献できると考えている。

 

一方で、お店を取り巻く環境は年々厳しさを増している。

物価上昇や、光熱費や人件費の高騰は事業を逼迫させるが

家賃は下がらないというコスト構造に多くの人が疲弊している。

でも、個店は店主の想いを形にしたものであり

そこには、笑いや、感動、素敵な体験など、様々な価値が存在する。

決してお金だけで、語るものではないし、この個店の集合体が街であることを

僕たちは今一度真剣に問い直して、未来のまちづくりを考える企業であらねばならない。

 

クリエイティブや広告というアプローチもお店作りというアプローチも

勝手ながら先にあるものは、似ていると感じながら読ませて頂いた。

今年はそんなコトスタイルという組織をカルチャーへと昇華させたいと考えている。

そんな中、アウトプットが個の総和ではなく、積になるチームがよいチームの定義

といった言葉が出てきて、強く共感した。

ひとりひとりのパフォーマンスは確実に上がっていて、お客様からも評価して頂いている

でも、ひとりひとりになりつつあるのも直面する課題だと感じている。

和ではなく、積という形になれば、必ず、すごい組織になるメンバーが揃っている。

だからこそ、文化を創る事が重要であるという事につながる。

 

また、VUCA時代においては、社会に対して新しい価値を生み出し

変化し続ける集団だけが生き残れるという言葉も響いた。

VUCA時代という言葉は、おそらく聞かない週はないというくらい聞く言葉で

どこに行っても聞くし、どんなニュースサイトにも出ている。

それくらい、重要な言葉である一方で、組織として対応しているかというと

まだまだという事の方が本当に多く、変わる事の難しさを日々感じている。

 

自分たちで言うのは違うけど、お店をひとつひとつ創るという仕事は

本当に大変な仕事だと思っている。

先日もドカ雪の中で職人さんやスタッフが現場を進めてくれているし

少しずつ形ができあがる中でお客様も真剣に仕様の変更をリクエストされる。

準備してきたものを大きく変えなければいけない瞬間は大きな負担だけど

結果として、その負担の先に想いを形にできる幸せがある。

 

ただ、この幸せに甘んじていてはいけないという事を本書から気付かされた。

こんな大きなクリエイティブ集団でさえ、さらに変化し続ける事をコミットし

変化を文化として組織化している。

僕たちも、目先の事は当然全力で取り組まなければいけないけれども

目先だけでは中長期で変える事が出来ない緊急ではないが重要な事に対して

もっとフォーカスして、時間の使い方を工夫しながら事業を拡大しなければいけない。

本書から、クリエイティブという言葉から、そんな使命感を感じる事が出来た。

 

12年前からは、大きく変わったと思うけれども

ひとつの山を登りきったら、新しい山が見えるように

僕たちも一歩一歩確実に前進できるようにしたいと思う。

カテゴリー: ヒトリゴト, 読書メモ   タグ:   この投稿のパーマリンク