東竪町一棟の募集業務が完了しました。

たくさんの学びを得るコトができた募集業務

今日は、約1年程募集業務をさせて頂いた物件の

入居者様と家主様の顔合わせでした。

今回はめずらしく家主様側に立たせて頂いての仕事で

慣れない事も多く、たくさんの学びがありました。

 

こちらが物件、場所は北野天満宮を真っ直ぐ南に下がったところ。

御前通りと一条通りの交差点あたりにあります。

 

内装はこんな感じで銭湯の跡は印刷工場として利用されました。

奥の方には水風呂の形跡がうっすら当時のタイルと共に残っています。

 

さらに、設備状況としては、水とガスがないという状態です。

はじめて見せて頂いた時は、あまりにもディープな状況で

何をするにしても相当な内装費用が掛かる事が想像できたので

どのような方に借りて頂けるか、正直想像もつきにくかったです。

 

入居者さん選びはじっくり慎重に

まずは、家主さんと条件を決めるところから始めました。

そして、物件情報をレインズに登録させて頂きました。

すると、いくつか問合せも入りました。

面白い物件を扱う不動産サイトの運営会社さんだったり

まずは自社のホームページに掲載頂きました。

 

そんな中で、いくつか案内に対する問合せもありました。

なかでも多かったのが、ゲストハウスの問合せです。

たまたま近隣で運営中のゲストハウスさんの噂があったり

行政のゲストハウスに対する見解もはっきりしなかった為

ゲストハウスについては業種NGにしました。

 

物件コンディションと必要な改装ボリュームを見れば

ゲストハウスくらいでしか借り手が付かないんじゃないだろうか

家主さんとも、そんな会話もしていましたが

急いで入居者を決めて、後で後悔はしたくないと

思い切ったご決断をして頂いたと本当に思います。

 

様々な創業融資にチャレンジ

そんな中で、今回のご入居者さんが内覧に来られました。

日本語が達者でお人柄も良い外国籍の入居者さん。

なんと、利用される業種はフィットネスジム。

正直想像もしていなかったので、驚いたのを覚えています。

 

すごくレトロな状態を気に入って頂いた様子で

すぐさま物件のお申込みを頂く事ができました。

家主さんとも、是非この方で決まってほしいですねって話していましたが

やはりここでも、資金的な要素がネックになります。

 

非常に素晴らしい事業計画書を拝見させて頂いたのですが

こういう物件だから故に、改装費用が掛かります。

その為、創業資金をご融資で賄われる入居者さんにとっては

大きな融資を成功させなければいけなくなります。

今までの僕達の経験からしても、高額な印象のものでした。

 

お聞きすれば京都銀行さんを経由して

保証協会さんに打診されているとの事でしたが

京都銀行さんは、あまり創業融資に積極的な印象がない為

創業融資に力を入れておられる京都信用金庫さんを

当社からはご紹介させて頂きました。

 

結果、京都信用金庫さんで良い話ができていると連絡を頂き

(こちらが勝手に)難しいと感じていた融資が進みました。

物件を抑え、設計士さん工務店さんに様々な調査を依頼し

内装工事にかかる費用や工事内容を組み立てて頂いているので

多くの関係業者が良い融資結果を心待ちにしていたので良かったです。

※ちなみに、今回工事は当社で行いません。

 

工務店さん選びが契約のポイントに!

融資がほぼ決まってきた事で、具体的な契約内容を

仲介業者さんと連携を取りながら組立て行きます。

その中で、今回、こちらが見落としていたのが、電気の件でした。

 

当該物件は隣が家主さんの会社となっています。

電気はそこから分岐してテナント区画に入っているので

メーターが別れておらず一緒になっています。

当時は家主さんが使われていたので、問題なかったのですが

今回は入居者さんが使うので電気代の支払いを分けないといけません。

 

最後の最後で電気の事で契約がうまくいかない!

そんな風によぎって、仲介業者さんに確認して頂いたところ

電気も一から引き込んでくれるように準備して頂いていました。

さらに、今テナントに入っている電気の処理までしてくださるとの事。

 

正直、今回は当社で工事をしないという事もあり

こういった設備のところまで気が回っていませんでした。

貸す側の責任として、どのような状態で貸すのか

特に、設備についてはしっかりと抑えておかなければいけません。

そういう意味では、大きく反省すると共に学ばせて頂きました。

 

結果、工務店さんの配慮のおかげで

何事もなく、無事に契約の手続きをさせて頂ける事になったのです。

確かに普段工事だけで入る場合には、設備部分など

入居者さんが契約した後でできないという事がないように

徹底的に調べて工事を進めるケースがほとんどです。

こう考えると、しっかりと対応してくださる工務店さんでないと

こういった部分で契約が頓挫してしまう事もあるのだと学びました。

 

不動産は人と人を繋げる仕事

いろいろとあった募集業務ですが、工務店さんの力もあり

無事に契約の諸手続きを終えて本日入居日を迎えました。

普段は持ち回りといって、入居者さんと家主さんが合わずに

契約書を回しながら契約を完結させる事が多いのですが

今回は家主さんからも、是非入居者さんとお会いしておきたいと

おっしゃったので東京から、わざわざ京都まで帰って来て頂きました。

 

金融機関の融資の関係で書類だけは持ち回りで完成させていたので

今日は、本当に顔合わせだけでしたので、すぐに終わるかなと思っていたら

なんだかんだで話は盛り上がって、小一時間ほど滞在です。

でも、家主さんと入居者さんにとっては、

この小一時間がすごく大事なんだと気づかせて頂く事ができました。

 

入居者さんはいつ京都に来られたのか?

銭湯だった頃の写真があったら見てみたいです。

実はとなりのカフェのおじさんは同級生なんですよ。

こんな話が次から次へと出てきて、僕だけでしょうか、

まるで、結婚前の親族に挨拶に来ているような気持ちになりました。

 

でも、何かあったら気軽に声をかけてくださいねとか

顔を合わせてお話するだけで人の感じ方って変わりますもんね。

なので、改めて不動産って人と人を繋ぐ素晴らしい仕事だと思いました。

これから、長く家主さんと入居者さんという関係が続くわけですから

お互いに良い関係で接する事ができれば

なんだか大げさかもしれませんが家族が増えたみたいです。

 

良い物件を探すのも不動産のシゴトだけど

その場をつくりだすのも不動産のシゴトです。

だから、その場づくりに関わる人と人を繋ぐことも

きっと不動産の仕事なんだろうなと思います。

そういう意味でも、本当に学びの多い仕事をさせて頂きました。

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