バー PARVA OPERA(パルウァ オペラ)様①

 

JR・地下鉄二条駅から徒歩5分ほど。2023年9月、千本通りに面した路地に隠れ家のような素敵なバー「PARVA OPERA(パルウァ オペラ)」がオープンしました。

 

先斗町のバーで10年近くのキャリアを積んだ店主の中村拓海さんは、「うつわとカクテル」をコンセプトに据えて念願の独立を果たしました。作家ものの器でお酒やコーヒーがいただけるという独特のスタイルにしたのは、どんな理由があったのでしょうか。

 

オープンまでの経緯や、お店づくりのこだわりをじっくりお伺いしました。

 

物件が決まるまでの3年間
何度も内装案を出してもらいました

 

 

――独立するまでは、どんなお仕事をされてきたのですか?

 

中村さん:

大学時代からバーでアルバイトをしていました。一日の終わりにゆっくりお酒を飲んでくつろぐ、そんなバーの雰囲気が大好きで「いつか自分のお店を持ちたい」という思いはずっとありましたね。

独立前は、先斗町のバーで10年近く働いていました。「そろそろ独立を」と考えたのがコロナ禍の直前。そこから3年近くかけて物件探しをしていました。

 

――妥協せず、じっくり物件を探しておられたのですね!どんな条件だったのでしょうか。

 

中村さん:

先斗町や木屋町のような繁華街ではなく、地元の人が日常使いできるようなエリアが理想でした。二条から烏丸あたりで、深夜営業ができる物件を探していましたね。

 

――バーとして開業するなら、深夜営業ができる環境が必須ですよね。

 

中村さん:

繁華街ではないエリアでは、なかなか難しい希望でした。実はこの物件が決まる前にいくつか契約を考えた物件があったのですが、いずれも契約には至りませんでした。コトスタイルさんとの出会いも、気になる物件に問い合わせたのがきっかけでした。

 

ーーコトスタイルは物件探しからお手伝いさせていただいていたのですね。

 

 

中村さん:

そうなんです。最初に問合せた物件は契約が決まらず、コトスタイルさんに他の物件を案内していただいたこともありました。候補となる物件が決まるたびに内装案や予算を出してもらっていたのですが、なかなか契約には至らなかったんです。

 

――契約が決まる前に内装を考えるのですね。

 

中村さん:

実際にどんな工事が必要で、費用がどのくらいかかるかといったことも、物件を決める重要な要素です。お店のコンセプトや内装イメージ、カウンターの位置まで、図面をもとにコトスタイルさんと何度もすり合わせをしました。3年間もよく付き合ってくださったなと思います。

今のお店はコトスタイルさんからの紹介物件ではないのですが、物件の契約前から工事のご相談をさせていただきました。私の好みや「どんなお店にしたいか」という思いは、もう「ツーカーの仲」と言っていいほど理解していただいていましたので(笑)。

 

――物件が決まるまで時間がかかった分、しっかりイメージを固めることができたのですね。ここは二条駅から近いのに、大通りから路地に入っていく落ち着いた雰囲気でもあって、中村さんの条件的にピッタリな場所ですよね。

 

中村さん:

本当に。ここは築年数は不明なのですが昔ながらの長屋で、以前は居酒屋さんだった居抜き物件です。二条駅と住宅街が近いという立地ですが、バーはあまりなく、またホテルも増えていているので可能性を感じていました。

 

 

――「うつわとカクテル」というユニークなコンセプトは、いつごろ決まったのでしょうか?

 

中村さん:

独立の準備を始めたころからコンセプトは決まっていました。

私の妻は器が好きで、作家ものの器をたくさん持っていました。そこにカクテルを注ぐと、いつものグラスと全く味が違うことに気が付いたんです。不思議なことに、陶器や漆器を使うと香りや甘みの出方が変わるんですよね。

自分でお店をするなら、器とカクテルの関係性の面白さが伝わるようなものにしたいと考えていました。さらにコーヒーやスイーツもそろえて、どの時間帯でもお酒とノンアルコールを楽しめるラインナップにしています。

和の食器を使うと決めていたので、物件もどこかに和の要素が入ったところを探していたんです。その点でも、今のお店は条件がピッタリでした。

 

 

――器によってお酒の味が変わるとは驚きです!メニューにも、カクテルの説明と、器を製作した作家さんの説明が両方載っていて面白いですね。

 

後編では、リノベーションの様子を詳しく伺っていきます。

 

 

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