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コロナ禍の開業と創業融資の悩みを解説

コロナ禍の開業、どう動くか。融資・物件・計画のリアルな話

コロナ禍の開業と創業融資の悩みを解説

コロナウイルスの感染者が、京都は19日間ゼロが続いています。

ニュースで見たとき、正直ちょっとほっとした。毎日カウントしてる自分に気づいて、「あ、そんなに気になってたんやな」って。

仕事の方は、ゆるりとリスタートしています。特に休業要請もなかったので、休んでいたわけじゃないんですが、やっぱりお客様の動きが変わった。問い合わせの数も、相談の内容も、コロナ前とはっきり変わった。

そういう変化を感じながら、毎日マイペースに開業の仕事と向き合っています。

ここに来て、いろいろと見えてきたことがあります。コロナ禍での開業を悩んでいる方に向けて、今の現場から正直にお伝えしたいと思います。きれいごとじゃなく、今起きていることを。

📋 この記事でわかること

  • コロナ禍で創業融資が遅れている本当の理由
  • 「融資が通らない」ではなく「行列ができている」という現実
  • 今すぐ融資申込を始めるべき理由と、金融機関選びの考え方
  • 物件の入居スケジュールと家賃交渉の現実的な進め方
  • ウィズコロナな事業計画に盛り込むべき視点

開業を悩んでいる人に、まず伝えたいこと

「コロナが落ち着いたら動こう」は、正解じゃないかもしれない

「コロナが落ち着いたら、開業に向けて動き始めようと思っています」という声を、最近よく聞きます。

その気持ち、めちゃくちゃわかります。先が見えない中で大きなお金を動かす決断をするのは、怖い。私だって同じ状況だったら、躊躇すると思う。

でも、正直に言わせてください。「落ち着いたら」を待っている間にも、他の誰かは融資の行列に並んでいる。そして、行列はどんどん長くなっています。

開業の悩みを「止まること」で解決しようとするのか、「動き続けながら考える」のか。私はずっと後者の方が結果が出やすいと思ってきたし、コロナ禍の今も、その考えは変わっていません。

コロナ禍でもお店は開いているし、お客様は戻ってきている

実際、外食は少しずつお客様が帰ってきています。美容室に関しては、緊急事態宣言中に控えていたお客様が一斉に来て、かなり忙しいという話も聞いています。

経済を完全に止めることは誰もできない。飲食店は形を変えてテイクアウトを強化し、美容室は席の間隔を広げて衛立を準備した。それぞれのやり方で「ウィズコロナ」を模索しながら、前に進んでいる。

これから開業する人たちも、同じことを考えてほしいと思っています。コロナ前の形に戻ることを目指すのではなく、変わった世界の中でどう成立するかを設計することが、今の創業計画に求められていることだと思ってます。

融資が止まっている本当の理由

「貸し渋り」じゃなくて「行列」が起きている

4月頃から、お客様の融資がストップし始めました。正直、最初は「コロナで金融機関が出店に慎重になって、貸し渋りが起きているのかも」と心配しました。

でも、いろんなところにヒアリングを重ねた結果、実態が見えてきました。貸し渋りじゃなくて、「行列」が起きていたんです。

コロナによる特別融資(無担保・無保証のコロナ対応融資)に、膨大な数の企業が一斉に申し込んでいた。その処理に金融機関が追われて、通常の創業融資の審査がどんどん後回しになっていた。それだけのことだったんです。

ざっくり言うと、以前なら1か月で終わっていた審査が、今は3か月かかっている。それだけのことです。でも、3か月という数字は、開業を計画している人にとっては大きなズレになる。

「7月頃に動けそう」という連絡が来た

実際の話を一つ。3月頃に融資申込がストップしていたお客様から、「7月頃に動けそうだ」という期待感のある連絡が入ってきました。

4月中頃に申し込んだ方が、5月末に担当者と面談できた。担当さん曰く「結果が出るのが7月くらいかなぁ」という感じだったと。

つまり、申込から結果まで約3か月。これが今の現実です。

準備ができているなら、1日でも早く行列に並んでほしい。それだけです。列の最後尾は毎日変わります。今日並ぶのと来月並ぶのでは、結果が出る時期が1か月変わってしまう。

今すぐ動くべき理由と、金融機関選びの考え方

「1行に絞る」より「複数にあたる」方が現実的

融資申込を進める上で、もう一つ変わったことがあります。金融機関の選び方です。

コロナ前は、「メインバンクを一つ決めて、そこと丁寧に関係を作る」というのが定石でした。今もその考え方は間違っていません。でも今は、一つの金融機関に集中することで起きるリスクも出てきていると思っています。

特に、資金が逼迫している企業には優先的に対応してくれる金融機関もある一方で、そうでない場合は長い行列に並び続けることになる。どの金融機関がどのくらいのスピードで動けているか、今は情報を集めながら複数にあたってみる方が現実的かもしれないと感じています。

「借りられるか」より「いつ借りられるか」が重要になった

コロナ前は「融資が通るかどうか」が最大の関心事でした。でも今は「いつ融資が実行されるか」の方が、開業計画に大きく影響してくる。

物件の契約タイミング、内装工事の着工時期、スタッフの採用時期——これらはすべて融資の実行日に連動しています。融資が3か月後になると、すべてのスケジュールが後ろにズレる。

だからこそ、融資申込を早くスタートさせることが、今の開業準備で一番最初にやるべきことだと思ってます。書類を揃えて行列に並ぶ。それだけで、結果が出る時期が変わってくる。

コロナ禍での融資申込チェックリスト

  • □ 創業計画書はウィズコロナを前提にした内容になっているか
  • □ 複数の金融機関(公庫・信金・地銀など)に並行してあたっているか
  • □ 資金繰り表は「融資実行が3か月後」を前提にしたスケジュールになっているか
  • □ 感染対策の具体的な施策を事業計画書に盛り込んでいるか

物件スケジュールと家賃交渉——コロナ前とは違う常識

「7月入居」という常識が崩れている

物件が決まれば、今まで一番タイトだったのがスケジュールです。通常なら現時点で申し込めば、翌月か翌々月には入居というのが一般的でした。

でも今は、融資がいつ実行されるかがわからない状態で物件契約を急ぐのはリスクが高い。家賃が発生してしまったら後戻りはできません。融資が実行される前に家賃だけ払い続けるという状況は、資金ショートに直結します。

私自身、コトスタイルを始めた頃に資金ショートを経験しています。お客様には迷惑をかけなかったけど、あのプレッシャーは今でも覚えてる。だからこそ、同じ思いをしてほしくないんです。

家主さん側も、いつ入居が決まるかという不安を抱えています。お互いが不安を持っている状況だからこそ、入居のタイミングについてはしっかり相談することを、今まで以上に心がけてほしいと思います。

通常なら7月入居のところを、8月・9月・10月と相談してみる。状況を正直に説明すれば、多くの家主さんは話を聞いてくれます。

家賃交渉は「今」がチャンス

スケジュール調整と合わせて、家賃の交渉もぜひ行ってほしいと思っています。

正直、京都のテナント相場がこれからどうなるかは、私たちプロでもわからない状況です。でも、出店希望者が激減するかもしれないという不安は、多くの家主さんの頭にあります。

事実、すでに出店されている方の多くが家賃の減額交渉に成功しているようです。

「既存テナントには頑張ってほしい。でも退去されたら次が来るかどうか不安」——家主さんの本音はここにある。だからこそ、お互いの不安を正直に共有して、納得できる条件で契約を目指してほしいと思っています。交渉は「強引に」じゃなくて「正直に」が正解です。

ウィズコロナな事業計画の作り方

金融機関は「コロナの現実」をよく見ている

これは私の感覚になりますが、今の金融機関の担当者は、コロナ禍でのお店の実情をかなり深く見ていると思います。

何が良くて、何が悪かったか。テイクアウトで生き残った飲食店と、そうでなかったお店の違いは何か。美容室が席の間隔を広げたことで、どんな影響が出たか——。現場で何が起きているかを、数字と一緒に見ている。

だから、これから提出する事業計画書には、「コロナ前と同じように戻る」という前提ではなく、「コロナと共存しながら成立する」という設計を盛り込む必要があります。

ウィズコロナの事業計画に盛り込みたい3つの視点

① 感染対策の具体的な施策

「感染対策を徹底します」という言葉だけでなく、席の間隔・換気の方法・スタッフの動線など、空間設計と連動した具体的な施策を示す。

② 販売チャネルの多角化

店内飲食だけに依存しない収益構造を考える。テイクアウト・デリバリー・物販・オンライン販売——どれが自分の業態に合うかを事前に設計しておく。

③ 最悪シナリオでの資金計画

「うまくいった場合」だけでなく、「売上が計画の50%だった場合」の資金繰りも計算しておく。それでも6か月は耐えられる設計かどうかを確認する。

サッカーで言うと、試合前に相手チームのビデオを見て対策を練るのと同じで。「想定していなかった」を減らすほど、本番での判断が速くなる。事業計画書は、そのための準備の記録だと思ってます。

今、必死で工夫しているお店がたくさんある。そのリアルを見て、参考にして、自分の計画に取り込んでほしい。時代の変わり目だからこそ、機会を見極める目が大事だと思ってます。

よくある質問(FAQ)

Q. コロナ禍でも創業融資は通りますか?

通ります。金融機関は貸し渋りをしているわけではなく、コロナ特別融資の申込が殺到して審査が遅延しているだけです。通常の創業融資の基準は変わっていません。ただし「ウィズコロナで成立する事業計画」を盛り込むことが、今の審査では重要になっています。

Q. 融資の審査にどのくらいかかりますか?

2020年6月現在、申込から結果まで約3か月かかるケースが多いです。通常は1か月程度ですが、コロナ特別融資の処理で審査が遅延しています。1日でも早く申し込むことで、結果が出る時期を早めることができます。

Q. 物件の入居タイミングはどう考えればいいですか?

融資の実行タイミングに合わせてスケジュールを組むことが大切です。融資が実行される前に家賃が発生すると資金ショートのリスクが高まります。家主さんに状況を正直に説明した上で、入居を8〜10月に設定するよう相談してみてください。現在は多くの家主さんが柔軟に対応してくれています。

Q. 家賃の交渉はしてもいいですか?

はい、ぜひしてください。現状、出店希望者が減少する不安は家主さん側にもあります。既存テナントの多くが家賃交渉に成功しているという事実もあります。「強引に値下げ要求する」ではなく、「状況を正直に共有してお互いが納得できる条件を探す」というスタンスで臨んでください。

まとめ|「止まる」より「動き続ける」方が絶対にいい

今回お伝えしたことを整理しますね。

  • 融資が遅れているのは「貸し渋り」ではなく「行列」。準備が整っているなら今すぐ申込む
  • 審査は約3か月かかる。1日でも早く並ぶことで、開業できる日が変わる
  • 金融機関は1行に絞らず、複数に並行してあたることを検討する
  • 物件の入居スケジュールは余裕を持って。家賃発生前に融資が実行されることが大前提
  • 家賃交渉はしていい。正直に状況を共有して、お互いが納得できる条件を探す
  • 事業計画書にはウィズコロナの設計を。感染対策・多角的販路・最悪シナリオの3つを盛り込む


時代の変わり目というのは、誰にとっても怖い。私自身、コトスタイルを立ち上げた頃に資金ショートを経験して、「終わりかも」と思った瞬間がある。あのときの感覚は、今でもリアルに覚えてる。

だからこそ、同じ怖さを抱えながら動こうとしている人の気持ちはわかります。でも、怖いから止まるより、怖いけど動く方が、結果的に早く安心できることの方が多い。そう思ってます。

機会を見極めながら、しっかり動いていきましょう。一緒に考えます。

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