

📋 この記事でわかること
- 「土用の丑の日」だけではない、7月の飲食店「夏バテ需要」の正体とその取り込み方
- 猛暑でも客が入る店にする「涼×熱」のファサード(外観)デザインの具体策
- 夏休みの「まとめ買い」需要に対応するクロスマーチャンダイジングと導線設計
- 物販店・スーパーがお母さんのストレスを解消する売り場づくりのポイント
- 京都・関西エリアの飲食店・物販店が今月から動き出すべき空間づくりの優先順位
京都を拠点に飲食店・物販店の店舗デザインと導線設計を手がけるコトスタイル株式会社 代表の穴澤陸平です。
「まだ6月に入ったばかりやのに、なんで7月の話をするん?」と思うかもしれません。でも今回は、その「なぜ先読みするのか」という話から始めさせてください。
店舗の工事現場では、内装の壁紙を貼る段階になってから「あ、ここにコンセント欲しかった!」と言われても、壁の裏の配線をやり直すのはめちゃくちゃ大変なんです。建物の基礎を打ち、骨組みを作る段階で、すでに完成形の照明の角度まで計算しておく。商売の仕込みも、これとまったく同じです。
私たち経営者は、常に「少し先の未来」を見て仕掛けをしていかなければなりません。ということで今回は、1ヶ月後に迫った「2026年7月商戦の読み方」について、現場目線でお話しします。
今日から6月ですね。京都の街も少しずつ湿度が高くなってきて、梅雨入り前の重たい空気を肌で感じるようになりました。夜に北大路の自宅周辺をランニングしていると、この時期特有のぬるい夜風が頬をなでて、ふと夏の気配に気づかされたりします。少し前に、雨の日でも走れるように自宅にランニングマシンを買ったんですが、天気に左右されず身体のリズムを整えられるのがホンマに良くて、汗を流しながら頭の中を空っぽにする時間が、私の経営のベースを作ってくれている気がしてます。
休日は子どものサッカー観戦が一番の楽しみです。長男はこの春から広島の高校へサッカー留学をしていて、今は中1の次男の試合を応援に行くことが多いんですが、その次男が5月の中旬から捻挫をしてしまって、月末までずっと練習を見学していたんです。ベンチの外から、泥だらけになってボールを追いかけるチームメイトをじっと見つめているあのもどかしい顔。私も高校時代、怪我で試合に出られなかった苦い後悔が根っこにあるから、次男の悔しさが痛いほどわかる。
「がんばれるときに、思い切りがんばるんやで」って、心の中でずっとエールを送ってました。怪我で立ち止まる時間も、白黒で「無駄」と切り捨てるのではなく、次にどう活かすかというグラデーションの中で意味を持ってくるんやと、私は思っています。これ、商売も同じやと思いませんか。
1. 店舗デザイン京都の視点で読み解く、7月「飲食店 夏バテ」需要の正体
「土用の丑の日」だけじゃない。7月のスタミナ消費はもっと幅広い
7月といえば、すぐに思い浮かぶのが「土用の丑の日」ですね。でも、今年の7月商戦はウナギだけを売っていればいい、という単純な話ではありません。
予測データによると、今年の猛暑を見越して「夏バテ予防」や「スタミナ回復」を目的とした飲食需要が、7月の早い段階から一気に高まるとされています。ポイントは、その需要の幅広さです。ウナギだけでなく、にんにく料理・スパイス系・焼き肉・ホルモンなど、「ガツンと食べて元気を取り戻す」カテゴリ全体が伸びる見込みです。
飲食店さんは、ここでどう立ち回るか。「暑いから冷たいそうめんや冷やし中華ばかり出そう」と白黒つけるんやなくて、そこはグラデーションです。「涼しい店内で、あえてガツンと汗をかくスタミナ料理を食べる」という提案が、実はお客さんの心に深く刺さるんです。
私自身、辛いものや賑わいのある居酒屋が大好きで、真夏にクーラーの効いた店内で熱々のチゲ鍋やスパイスの効いた肉料理をビールと一緒に流し込む瞬間なんて、もう「最高やん!」って心から思いますからね。この体験を、来てくれるお客さんに提供できる飲食店さんは、7月に間違いなく強い。
猛暑でも客が入る店のファサード。「涼」で呼んで「熱」で売る
では、この「飲食店 夏バテ」需要を、どう空間に落とし込むか。ここで、コトスタイルの本業である店舗デザイン(京都エリア)の視点を入れさせてください。
どんなに美味しいスタミナ料理を用意しても、猛暑の中で「暑苦しそうな店」には誰も入りたがりません。大事なのはお店の「ファサード(外観)」でのギャップづくりです。
まず視覚的な「涼」を作ります。入り口付近には少し青みがかった涼しげな昼白色の照明を使い、ガラス面を増やして店内の「涼しい空気感」が外に伝わるようにする。打ち水も効果的です。クーラーの冷気が少し外に漏れるくらいの入り口の余白を作って、通りすがりのお客さんをスッと店内に吸い込む。
その上で、入り口の目立つ場所に置くA型看板には、あえて「熱量」のあるコピーをドンと手書きで書く。例えばこんな感じです。
💡 A型看板コピーの例
- 「夏バテを吹き飛ばす! 激辛スタミナホルモン焼き!」
- 「汗をかいて、元気を取り戻せ。夏のにんにく炒め定食」
- 「この暑さに勝ちたいなら、ここに来い。」
視覚的には「涼しそうで入りやすい」と思わせながら、メッセージとしては「ここでスタミナをつけて帰ろう」と背中を押す。この「涼×熱」のコントラストを作る店舗デザインこそが、7月の売上を左右する仕掛けになります。
京都エリアで飲食店のファサード設計や店舗デザインをご検討の方は、コトスタイルの施工事例ページもあわせてご覧ください。
「涼×熱」ファサード設計のチェックリスト
| 施策 | 目的 | コスト感 |
|---|---|---|
| 入り口照明を昼白色に変える | 視覚的な「涼しさ」の演出 | 低(DIY可) |
| ガラス面の清掃・拡大 | 店内の冷気・明るさを外に伝える | 低 |
| 打ち水(朝・夕2回) | 体感温度の低下+和の風情 | ほぼ無料 |
| A型看板に「熱量」コピーを手書き | スタミナ需要への直接訴求 | ほぼ無料 |
| 入り口の「余白」確保 | 冷気の漏れ・入りやすさの演出 | 低 |
| ファサードのリニューアル設計 | ブランド感の統一・長期的集客力 | 中〜高(要相談) |
2. 物販店・スーパーが狙うべき「夏休みのまとめ買い」需要
夏休みのお母さんの本当のストレスに、お店が寄り添う
7月後半からは、子どもたちの夏休みが始まります。千葉出身の嫁さんも毎年言っているんですが、夏休みのお母さんにとって一番のストレスは「毎日のお昼ご飯の準備」なんです。給食のありがたみを骨の髄まで感じる1ヶ月半が始まる。
データによると、夏休み期間中は普段より家事の負担が増えると感じる親が約8割にのぼり、その結果、7月の段階で「食料品のまとめ買い」が急増するとされています。パン・パスタ・冷凍食品・パックご飯・レトルトカレーなど、「手短に済ませられる食材のストック需要」です(参考:経済産業省 消費動向調査)。
物販店やスーパーの皆さんは、「どっちの商品が安いか」という価格競争に陥るのではなく、「どうすればお母さんのストレスを減らせるか」という視点で売り場を作ってみてください。これが、大手チェーンには真似できない個人店の強みです。
クロスマーチャンダイジングと導線確保が「まとめ買い」を加速させる
面白いデータがあります。食品のまとめ買いコーナーの横に「自由研究キット」や「学習ドリル」を置くと、非常によく売れるそうです。
スーパーの入り口付近に「夏休みの昼食お助けコーナー」として冷凍食品やレトルト食品を山積みにして、そのすぐ横に「ついでに自由研究もこれで解決!」とキットを置く。食品と日用品・教育グッズを掛け合わせるクロスマーチャンダイジング(異カテゴリの商品を組み合わせた陳列)ですね。「ここに来れば夏休みの悩みがまとめて解決する」という体験価値を作ることが大切です。
そして、これを実現するにはお店の導線設計が不可欠です。まとめ買いをするお客さんは、大きなカゴやカート、あるいはベビーカーを押して来店します。通路の幅が狭くてすれ違えないような窮屈な店では、まとめ買いの意欲はそがれてしまいます。
店舗デザインの段階でメイン通路の幅をしっかり確保し、お客さんが立ち止まって商品を選ぶための「空間の余白」を作っておく。日頃からそういう設計ができているお店は、こういう繁忙期に圧倒的に強いんです。
💡 夏休み「まとめ買い」対応の売り場づくり チェックリスト
- 「昼食お助けコーナー」をわかりやすく入り口付近に設置しているか
- 冷凍食品・レトルト・パスタなどをひとまとめに「お母さんの味方コーナー」化しているか
- クロスマーチャンダイジング(食品×教育グッズ等)の島が作れているか
- カートやベビーカーが通れる通路幅(最低90cm以上)が確保されているか
- 「この商品があればお昼が5分で作れます」などのストーリーPOPがあるか
前編まとめ:「先手を打つ」店だけが、7月の猛暑を乗り越える
今月中に動ける「5つのアクション」
前編では、2026年7月商戦の「飲食店 夏バテ需要」と「夏休みのまとめ買い」について、店舗デザインの視点を交えてお話ししました。改めて整理します。
- ① 飲食店のA型看板に「夏バテ×スタミナ」の熱量コピーを手書きで仕込む
- ② 入り口の照明・ガラス面・打ち水で「涼しそうな外観」に整える
- ③ テイクアウトや持ち帰り弁当メニューに「スタミナ系」を追加する
- ④ 物販店は夏休みの「まとめ買い+クロスマーチャンダイジング」の島を作る
- ⑤ カート・ベビーカーが通れる通路幅の確保を今月中に確認・改善する
後編では、7月のもう一つのビッグイベント「夏のボーナス商戦」と「夏の福袋」、そしていよいよ無視できなくなってきた「AI検索・MEO対策」にどう対応していくかについて、美容室さんの物販事例を交えてがっつり掘り下げていきます。
京都・滋賀・関西エリアで飲食店の店舗デザイン・ファサード設計・物販導線設計についてご相談したい方は、ぜひ下記よりお気軽にご連絡ください。
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