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- 京都のテナント家賃相場・坪単価の目安【2026年版】|エリア別と実質コストの読み方


先週末、次男の試合を見に行った帰り道に、河原町通を少し歩いたんです。京都のテナント家賃相場って、エリアによって本当に全然違う。「ここ、坪単価いくらやろ」って、職業病みたいについ考えてしまった(笑)。
物件を探しているお客様から、よくこんな言葉をもらいます。
「ネットで調べたら、坪単価が出てくるんですが、実際のところどうなんですか?」
そうなんですよね。「京都 テナント 家賃 相場」で調べると、いろんな数字が出てきます。でも、その数字を鵜呑みにして物件を決めてしまうと、後から「こんなはずじゃなかった」という話になりやすい。
私は一級建築士・宅建士として、コトスタイルで京都・関西の店舗出店・空き家活用支援に関わってきた立場から、これまで300件以上の開業支援に携わってきました。不動産としての物件の見方と、内装・施工としての物件の見方、両方の目線で数字を読んでいます。
この記事では、京都のテナント家賃相場を坪単価ベースでエリア別に整理しながら、表面的な数字に騙されない「実質コストの読み方」を、現場で学んだことをもとにお伝えします。物件選びで後悔してほしくない。そう思って書いています。
📋 この記事でわかること
- 京都の主要エリア別テナント家賃・坪単価の目安(2026年版)
- 坪単価の正しい計算方法と「管理費・共益費」の落とし穴
- 坪数・坪数・家賃から月額コストを逆算するシミュレーション
- 家賃が安い物件が結果的に高くつく理由
- 「お値打ち立地」の見つけ方と判断基準
- 契約前に必ずやっておくべきプロへの相談
目次
京都のエリア別テナント家賃相場(2026年版)
京都の物件相場は「南北と東西」でかなり変わる
京都の物件相場は、エリアによって本当に大きく違います。同じ「京都市内」でも、四条河原町と伏見大手筋では坪単価が3倍以上違うこともある。
大まかに言うと、中心部(四条・烏丸・河原町エリア)が最も高く、中心部から離れるにつれて相場が下がるという構造です。ただし、路面かビル内か、1階か上階か、間口の広さ、築年数など、条件によって同じエリアでも大きくばらつきます。
以下は、コトスタイルが関わってきた物件情報と、現地調査・市場観察をもとにした参考相場です。あくまで目安として参考にしてください。
主要エリア別・坪単価の目安(2026年)
| エリア | 坪単価の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 四条河原町・木屋町 | 2.5〜5万円 | 京都最高峰の繁華街。1階路面は特に高い |
| 四条烏丸・烏丸御池 | 2〜4万円 | ビジネス街×観光客。オフィスと飲食混在 |
| 三条・二条エリア | 1.5〜3万円 | 古民家・町家物件が多い。観光客も多い |
| 祇園・東山エリア | 2〜4万円 | 観光特化。インバウンド需要が強い |
| 北山・下鴨エリア | 1.2〜2.5万円 | 住宅街の生活感。地域密着型向き |
| 西院・太秦エリア | 1〜2万円 | 駅近・生活導線。地元客メインの業態向き |
| 伏見・醍醐エリア | 0.8〜1.5万円 | 家賃は安め。伏見桃山は観光需要あり |
| 向日市・長岡京エリア | 0.7〜1.3万円 | 郊外で広い物件も多い。駐車場確保しやすい |
※上記はあくまで参考目安です。物件の条件(1階路面・上階・居抜き等)により大きく変動します。最新情報はコトスタイルにご相談ください。
「1階路面」と「上階・地下」では坪単価がまるで違う
同じエリアでも、1階の路面店と2階以上の物件では坪単価が大きく変わります。一般的に、1階路面の坪単価は2階以上の1.5〜3倍になることが多い。看板の視認性や通行人への訴求力が段違いだからです。
「1階路面でないと」という思い込みを外すだけで、選べる物件の幅が一気に広がります。
そもそも「坪単価」とは何か——正しい計算方法
坪単価の定義と基本の計算式
物件探しをしていると必ず出てくる「坪単価」という言葉。これは、1坪(約3.3㎡)あたりの月額賃料のことです。
坪単価 = 月額賃料 ÷ 坪数
例:月額賃料20万円 ÷ 10坪 = 坪単価2万円
坪数の表記に注意——「実坪」と「契約坪」
物件情報に記載されている坪数には、「実坪(じつつぼ)」と「契約坪(けいやくつぼ)」の2種類が混在していることがあります。実坪は実際に使える面積(壁の内側)、契約坪は壁の中心線や共用部分の持ち分を含めた広さです。
物件を比較するときは、同じ基準の坪数かどうかを必ず確認してください。
「管理費・共益費」を忘れていませんか
物件情報に記載されている「家賃」は、多くの場合、管理費・共益費が別途かかります。さらに、消費税(テナントは課税対象)も加算されます。
月々の実質賃料コスト(計算例)
賃料 10万円 + 管理費・共益費 1万円 + 消費税 1.1万円 = 実質 12.1万円/月
※テナント(事業用)は消費税の課税対象。居住用は非課税。
坪単価の比較をするときは、「賃料+管理費・共益費+消費税」の合計額で計算するのが正確な方法です。
坪単価・坪数から月額コストを逆算するシミュレーション
エリア×坪数で月額家賃はいくらになるか
「坪単価2万円・15坪」と言われてもピンとこない方のために、主要エリアの坪単価と坪数の組み合わせで月額賃料の目安を一覧にしました。物件探しの予算設定にそのまま使えます。
| エリア(坪単価目安) | 10坪 | 15坪 | 20坪 | 30坪 |
|---|---|---|---|---|
| 四条河原町・木屋町(3万円) | 30万円 | 45万円 | 60万円 | 90万円 |
| 四条烏丸・祇園(2.5万円) | 25万円 | 37.5万円 | 50万円 | 75万円 |
| 三条・二条エリア(2万円) | 20万円 | 30万円 | 40万円 | 60万円 |
| 西院・太秦エリア(1.5万円) | 15万円 | 22.5万円 | 30万円 | 45万円 |
| 伏見・向日市エリア(1万円) | 10万円 | 15万円 | 20万円 | 30万円 |
※上記は賃料のみ。実際は管理費・共益費(+5〜10%)と消費税(+10%)が加算されます。月額家賃の1.15〜1.2倍が実質の月次固定費の目安です。
必要売上から家賃上限を逆算する
飲食業の健全な家賃比率は売上の10〜15%以下が目安です。下表で「自分が見込む月商」から「払える家賃上限」を逆算してみてください。
| 月商の目安 | 家賃上限(10%) | 家賃上限(15%) | 向くエリアの目安 |
|---|---|---|---|
| 100万円 | 10万円 | 15万円 | 伏見・向日市・郊外 |
| 200万円 | 20万円 | 30万円 | 西院・太秦・北山 |
| 300万円 | 30万円 | 45万円 | 三条・二条・烏丸御池 |
| 500万円 | 50万円 | 75万円 | 四条河原町・祇園・木屋町 |
「憧れのエリアに出したい」より先に、「自分の業態で月何百万円売れるか」を冷静に計算することが、物件選びで失敗しないための最初の一歩です。
家賃の安い物件が「実は高い」理由
「見えないコスト」という魔物
これは本当によく起きる話なんですが、家賃が安い物件が結果的に高くついてしまうケースがあります。理由は「見えないコスト」です。インフラの整備状況や建物の構造によって、内装工事の前に莫大な費用がかかることがある。
よくある「見えないコスト」の例
- 電気容量が足りず、動力(三相200V)の引き込み工事が必要 → 50〜150万円
- ガス管の口径が細く、飲食店に必要な容量に増径が必要 → 30〜80万円
- 排水・グリストラップの配管が通せない構造 → 設計変更+工事で100万円超も
- 天井高が低く、ダクト経路が確保できない → 設備変更・ルート変更で費用増
- 防水処理が不十分で、施工前に防水やり直しが必要 → 20〜50万円
実際にあった「逆転現象」の話
以前、こんなお客様がいました。四条烏丸エリアの物件(坪単価2万円)と、西院の築古スケルトン物件(坪単価1.5万円)で悩んでいた方です。数字だけ見ると、西院の方が安く見える。でも、コトスタイルが両物件の現地調査をして見積もりを出すと、結果はまったく逆になりました。
四条烏丸の物件は前テナントの厨房設備やエアコンがそのまま使える居抜き状態で、追加の設備工事はほぼゼロ。一方、西院の築古物件は電気設備が古く、動力の引き込みと電気幹線の更新で150万円近くかかることがわかった。
家賃が安く見えた西院の物件が、トータルの初期投資では逆に高くついた。物件は「家賃+設備工事費+内装工事費」の総額で比較しないと、本当のコストは見えません。
居抜き物件の「隠れたリスク」も知っておく
排水・水回りの状態
古い飲食居抜きは排水管に油脂が堆積していることが多い。高圧洗浄や配管交換が必要なケースも。
電気設備の容量と年数
前テナントの業態に合わせた電気容量が、新業態に合わない場合がある。分電盤の更新が必要なことも。
空調の状態と年数
設置から10年以上経過した業務用エアコンは、交換費用が乗っかってくるリスクがある。
前テナントの「原状回復範囲」
退去時にどこまで原状回復が求められるか。内装を作り込むほど、退去費用が膨らむリスクがある。
「憧れのエリート立地」は本当に儲かるのか
家賃が高い場所ほど、利益が出にくい構造
四条河原町や木屋町に出店したい。その気持ちはよくわかります。でも、現実を一つ言わせてください。
家賃が高い場所は、それだけ「毎月の生存ラインが高い」ということです。
坪単価3万円・15坪の物件なら月額家賃は45万円。管理費・消費税を加えると月に50万円近い固定費になります。飲食業の家賃比率の目安は売上の10〜15%以下。月家賃50万円を売上の10%に収めるには、月500万円の売上が必要です。
「売上のために働いているのか、家賃のために働いているのか」
コトスタイルがこれまで関わってきた300件以上の開業支援の中で、撤退してしまったお店に共通しているパターンがあります。それは、「立地の家賃に対して業態の集客力が追いつかなかった」ことです。
私自身、コトスタイルを立ち上げた当初に資金繰りでしんどい時期があった。あのときの「毎月の固定費が圧し掛かる感覚」は今でも覚えています。だから、高い家賃を選ぶお客様には「本当にそれで大丈夫ですか?」と正直に聞くようにしています。
エリート立地が向いている業態・向いていない業態
| 向いている業態 | 向いていない業態 |
|---|---|
| 高単価・回転数が高い飲食 | 低単価・ゆっくり過ごしてもらう業態 |
| 観光客向け土産・体験 | 地域密着型(リピーター前提) |
| 百貨店・商業施設内テナント | 目的来店型(美容室・整体・稽古事) |
| 資本力・ブランド力がある出店 | 小規模・個人経営でスタートする出店 |
京都の「お値打ち立地」の見つけ方
「生活動線上にある」物件が狙い目
私がよく「いい立地やな」と思うのは、駅から住宅街に帰る人たちが必ず通る生活動線上にある物件です。阪急西院駅から西に向かう生活道路沿い、地下鉄北山駅周辺の住宅街の路地、JR太秦駅近くの商店街の一角。こういった立地の物件は、坪単価が中心部の半分以下になることも多い。
「路地一本入った」物件の可能性
京都の街はもともと碁盤の目になっていて、メインの通りから一本路地に入ると雰囲気がガラッと変わります。路地物件の「不便さ」が、逆に魅力になるんです。京都には「隠れ家的なお店」を積極的に探す文化がある。SNSで「路地奥にある〇〇」という紹介がバズることも珍しくありません。
「お値打ち立地」を見つけるための3つのポイント
① 時間帯を変えて現地を歩く
同じ場所でも、朝・昼・夕・夜では人の流れがまったく違います。ターゲット客層が来そうな時間帯に、複数回訪問してください。
② 周辺の競合・隣接業態を確認する
近くに似た業態がありすぎると食い合いになる。逆に、相乗効果が出る業態(例:本屋の隣のカフェ)の近くは狙い目。
③ 「次に何が来るか」を読む
再開発計画、新駅・路線の開通予定、周辺の大型マンション建設など。今は静かでも、1〜2年後に人の流れが変わる場所があります。
坪単価から逆算する内装予算の考え方
「家賃の坪単価」と「内装の坪単価」は別物
内装工事にも「坪単価」という考え方があります。でも、物件の家賃坪単価とはまったく別物です。「1坪あたりにかかる内装工事費用」のことで、業態や仕上げのグレードによって大きく変わります。
| 業態 | 内装工事の坪単価目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 物販・アパレル | 20〜40万円 | デザイン重視。照明・什器に費用集中 |
| カフェ(軽食程度) | 25〜45万円 | 水回り少ない場合。コーヒーマシン等別途 |
| 飲食店(厨房あり) | 35〜60万円 | 厨房設備・グリストラップ等で費用増 |
| 美容室・サロン | 30〜50万円 | シャンプー台・鏡・配管工事が費用の核 |
| 居抜きリフォーム(軽工事) | 5〜20万円 | 既存設備を活かす場合。仕上げ工事中心 |
開業費用の全体像——見落としがちな費用一覧
開業時にかかる費用(内訳)
物件取得費
敷金(3〜6ヶ月分)+礼金(1〜2ヶ月分)+仲介手数料(1ヶ月分+税)+前家賃・日割り家賃
内装・設備工事費
内装工事+電気・設備工事+看板・外装工事。居抜きか否かで大きく変わる。
什器・備品費
テーブル・椅子・レジ・厨房機器・美容機器など。新品か中古かで費用に大差あり。
広告・販促費
オープン告知・チラシ・SNS広告・看板制作など。ゼロにするのは危険。
運転資金(最重要)
オープン後3〜6ヶ月分の家賃・人件費・仕入れ費用。ここを削ると資金ショートのリスクが高まる。
一番やってはいけないのが、物件取得費と内装費に全予算を突っ込んで、運転資金をゼロにしてしまうこと。オープンしてから売上が安定するまでの3〜6ヶ月は、赤字でも耐えられる体力が必要です。
契約前に必ずやること——プロに同行してもらう
不動産屋さんは「貸すプロ」であって「作るプロ」ではない
不動産仲介の担当者さんは、物件を貸すことのプロです。でも「この物件で飲食店を作るとしたら、厨房ダクトをどこから抜くか」「電気容量は足りるか」という工事の視点は、専門ではありません。
私は宅建士と一級建築士を両方持っているので、物件内覧に同行したときに不動産的な見方と施工的な見方を同時にできます。「この物件、家賃は高めやけど設備が整っているから初期費用は安い」「この物件、家賃は安いけど電気工事で100万円以上かかるから実質高い」という判断が、その場でできます。
内覧同行で確認する主なポイント
⚡ 電気設備
電気容量(A数)、動力の有無・容量、分電盤の年数と状態
🚿 給排水
給水・排水の位置、配管径、グリストラップの有無・状態
🌡️ 空調・換気
既存エアコンの台数・状態・年数、ダクト経路の確認
🏗️ 躯体・構造
天井高、梁の位置、壁の構造(RC/木造/鉄骨)、開口部
🚪 ファサード・看板
看板設置可能な場所・制限、道路からの視認性
📋 法規・条件
用途地域、建物用途変更の要否、騒音・臭気規制
「気に入った物件を他に取られる前に」という焦りへの対処法
「この物件、すごく気に入ったんですが、他の方も内見しているみたいで……」この言葉に焦ってハンコを押してしまうケースが、残念ながらあります。でも、焦ってハンコを押して後悔した話と、もう少し時間をかけて判断して良い物件を見つけた話、どちらをよく聞くかといったら……後者です。
仮に他の人に取られたとしても、「縁がなかった物件」だったかもしれない。それより、自分の目と、プロの目で確認してから決める方が、開業後の後悔が少ないと思っています。
テナント賃料の「相場」と「提示賃料」は別物
提示賃料は「オーナーの希望額」にすぎない
物件情報に書いてある「賃料○万円」は、オーナー(家主)が「これで貸したい」と思っている希望額です。相場ではありません。不動産の世界ではこれを「提示賃料」と呼び、オーナーの期待値や過去の実績が反映されていて、市場の実勢と一致しているとは限りません。
賃料相場とは、そのエリアで実際に成約している賃料水準のこと。提示賃料が相場より高いことも低いこともあります。
「相場を知らない」まま契約すると、相場より高い賃料を払い続ける可能性があります。相場の把握が、物件選びの最初の一歩です。
賃料相場の正しい調べ方
方法①:物件ポータルで「提示賃料の分布」を掴む
まずはネットが入口です。ただしポータル(ビルコム・テナントサーチ・アットホーム等)に載っているのは「募集中の物件」の提示賃料で、実際にいくらで決まったかという成約賃料は公開されていないことが多い。同じエリア・広さ・階数・築年数の物件を複数比較して、相場の「上限と下限」を掴む使い方が正解です。
ポータルで比較するときの条件設定
- エリア:検討物件から徒歩5分圏内に絞る
- 広さ:検討物件の坪数±30%の範囲で探す
- 階数:1階路面、2階以上、地下で分けて比較する
- 用途:飲食可・事務所可など同じ用途条件で絞る
- 築年数:築年数が近い物件と比べる(古すぎる物件は別相場)
方法②:仲介会社に「成約事例」を聞く
最も正確なのはこれです。地域に根ざした仲介会社は過去の成約事例を持っています。「このエリアで、この条件の物件は実際いくらで決まっていますか?」と直接聞けば、ポータルに出ない実勢を教えてもらえます。ただし仲介も商売なので、気に入っている物件の賃料が適正かを中立に教えてくれるとは限りません。複数社に聞き比べるのが大切です。
方法③:現地で自分の目で確かめる
数字だけでなく、通行量・客層・周辺の空室状況・近隣店舗の入れ替わりは、現地に足を運んで初めて分かります。ポータルと仲介で掴んだ相場感を、現地の肌感覚で最終確認してください。
提示賃料は交渉できる——根拠の出し方3パターン
賃料交渉は「当たり前のこと」
賃料交渉を「失礼では」と感じる方がいますが、テナントの賃料交渉は商習慣として普通のことです。オーナーも空室が続くより少し安くても入ってほしいと考えていることが多く、長く空いている物件ほど交渉が通りやすい傾向があります。大切なのは、値引きを求めるだけでなく根拠を持って交渉することです。
根拠①:周辺の類似物件との比較
「同じエリアで同じくらいの広さが○万円で出ています」は最も強い根拠です。似た条件(築年数・広さ・階数・設備)の物件情報をまとめて仲介経由で提示するだけで、提示賃料から1〜2万円下がるケースは珍しくありません。
根拠②:空室期間の長さを指摘する
「この物件、○ヶ月空いていますよね」という指摘はオーナーにリアルに響きます。3ヶ月以上空いている物件なら、空室損失を引き合いに交渉の余地があります。
空室損失の計算例
月額賃料20万円の物件が6ヶ月空室 → オーナーの損失 = 120万円
「月2万円の値引きでも、すぐ入居するなら空室が続くより得です」という交渉が成立しやすくなります。
根拠③:自分の業態・信頼性をアピールする
交渉に応じるかは数字だけでなく「この人・この店に貸したい」という感情も関係します。飲食なら食品衛生の資格や事業計画書、美容なら資格と集客実績など、「ちゃんとした店を出す」信頼感を示すことで交渉の土台ができます。内覧同行で真剣な姿勢を一緒に見せると、オーナーの心証がよくなることもあります。
賃料交渉で使える選択肢
①フリーレント(賃料無料期間)を交渉する
契約開始から一定期間(1〜3ヶ月程度)の賃料を無料にしてもらう交渉です。内装工事中は営業できないので、その分の賃料を払わずに済ませる考え方。オーナーも「賃料を下げる」より「一時的に無料」の方が受け入れやすいことがあります。
フリーレント交渉のポイント
- 工事期間(1〜2ヶ月)を根拠に「工事中はまだ営業できない」と伝える
- 3年以上の長期契約を前提に交渉すると通りやすい
- フリーレント期間中も管理費・共益費は発生する場合があるので確認する
- 退去時の原状回復義務との兼ね合いも確認しておく
②段階賃料(スタートを低く設定する)
最初の一定期間は賃料を低く設定し、徐々に引き上げていく方式です。「最初の1年は月15万円、2年目18万円、3年目20万円」のように交渉します。オーナーは長期入居の安心、テナントは開業初期の負担減で、双方にメリットがあります。
③賃料以外の条件で折り合いをつける
賃料そのものが下がらなくても、他の条件で実質コストを下げられることがあります。
敷金の減額
通常6ヶ月分の敷金を3〜4ヶ月に減らしてもらう。初期費用の現金負担が大幅に下がります。
原状回復範囲の明確化
退去時にどこまで戻すかを契約前に明確化。あいまいなままだと退去時に多額の請求リスクがあります。
設備の引き継ぎ
前テナントの設備(エアコン・厨房機器等)を無償で使わせてもらう交渉。内装工事費が大幅に下がります。
更新料の廃止・減額
2年ごとの更新料をなくす/半額にする交渉。長期目線でのコスト削減になります。
京都のテナント家賃相場・坪単価に関するよくある質問
Q. 提示賃料は交渉できますか?
できます。テナントの賃料交渉は商習慣として一般的です。周辺の類似物件・空室期間・自分の業態の信頼性を根拠に提示すると通りやすくなります。
Q. 坪単価が安い物件はお得ですか?
限りません。坪数が大きければ月額は高くなりますし、設備の老朽化や工事費増、集客の弱さが隠れていることもあります。実質月額コストと工事費を含めたトータルで判断してください。
Q. 家賃は売上の何%が目安ですか?
目安は想定月商の10%前後。20%を超えると、高単価・高回転の業態でない限り資金繰りが厳しくなります。物件を探す前に「払える上限」を先に決めるのがおすすめです。
Q. フリーレントとは何ですか?
契約開始から一定期間(1〜3ヶ月程度)の賃料を無料にしてもらう交渉です。工事期間を根拠に、長期契約を前提に交渉すると通りやすくなります。
Q. 相場はどうやって調べればいいですか?
ポータルで同条件の物件の提示賃料の分布を掴み、地域の仲介会社に成約事例を聞き、現地で客層・空室状況を確認する——この3つを組み合わせると精度が上がります。
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まとめ|「家賃+α」で物件を選ぶ
京都のテナント家賃は、エリアや条件によって坪単価0.7万円〜5万円と大きな幅があります。でも、物件を選ぶとき一番大切なのは、「表面的な家賃の数字」ではなく「初期費用総額と月々の固定費が自分の業態で回るか」です。
- 坪単価は「管理費・消費税」込みで計算する
- 「家賃の安さ」は「設備工事費の高さ」で逆転することがある
- 居抜き物件はメリットが大きい一方、隠れたリスクも確認が必要
- エリート立地への憧れより、自分の業態に合った立地を選ぶことが大事
- 生活動線上の「お値打ち立地」は、固定費を抑えて長く続けるための選択肢
- 契約のハンコを押す前に、設計・施工の専門家に物件を見てもらう
物件探しは、開業の最初の、そして最大の判断です。一人で抱え込んで疲弊するより、早い段階で相談できる人を持つことが、長く続けられるお店への近道だと私は思っています。
物件探し・内装工事のご相談はこちら
「気になる物件がある」「家賃が適正かどうか判断してほしい」「内装工事費用の見積もりが欲しい」
物件内覧の同行から設計・施工まで、ワンストップでサポートします。京都・関西エリア対応。
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