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- 【前編|10月商戦の読み方】財布の紐は、色で解ける。|店舗デザイン京都・ハロウィン集客と新米プレゼント戦略


📋 この記事でわかること
京都を拠点に飲食店・物販店の店舗デザインを手がけるコトスタイル株式会社代表の穴澤陸平です。
「なんで9月の頭に、もう10月の商売の話をするん?」と思うかもしれません。でも、これは店舗の工事現場で私が肌で覚えたことと全く同じなんです。
内装の壁紙を貼る段階になってから「あ、ここにコンセントが欲しかった!」と言われても、壁の裏の電気配線をやり直すのはめちゃくちゃ大変です。骨組みを作る段階で、すでに完成形の照明の角度まで計算しておく。商売の仕込みも、これとまったく同じです。
相変わらず休日は子どもたちのことでバタバタしています。先週末は中1の次男のサッカーの練習試合を観に行ってきました。5月頃にひどい捻挫をしてベンチからもどかしそうに見学していた次男ですが、今はすっかり完治して砂埃を上げながら真っ直ぐにボールを追いかけています。泥だらけになってがむしゃらに頑張っているその姿を見ると、ついつい大声で応援してしまいます。
私自身、高校時代に怪我で試合に出られへんかった苦い後悔が根っこにあるからこそ、次男の姿が「がんばれるときに、思い切りがんばってほしい」という気持ちと重なって、胸が熱くなってしまうんです。商売も一緒。動けるタイミングに、全力で仕掛けておく。これが私の信条です。
予測データによると、2026年の10月は、お盆やシルバーウィークの出費が重なった反動で、消費者の「財布の紐が最も固くなる時期」とされています。今回は、この買い控えのピンチをチャンスに変える店舗デザインと販促のアイデアをお話しします。
1. 店舗デザイン京都の視点で解く、10月「買い控え期」を突破するプレゼント戦略
連休後の「もう贅沢は控えよう」心理を正面から突き破る
10月は、お盆やシルバーウィークで出費した人が増えるため、多くの人が「これ以上の贅沢は少し控えよう」と財布の紐を強く締めます。飲食店にとっても物販店にとっても、本当に胃が痛くなるような時期です。
私も昔、焼肉屋のオーナーをやっていた頃、連休明けの客足がピタッと止まって、ガランとした店内を見つめながらため息をついた夜を鮮明に覚えています。あの感覚は、商売をやっている人にしか分からない孤独なんです。
でも、そこで諦めるんやなくて、「財布の紐が固いなら、それを緩めるだけの大義名分を店舗デザインと体験でスッと手渡してあげる」という思考の転換をしたいんです。コトスタイルはこれまで京都・関西で300件以上の開業支援をしてきましたが、買い控え期に売上を落とさないお店には、必ずこういう発想の転換がありました。
「全員に新米プレゼント」で来店ハードルを劇的に下げる
この買い控えを突破する、強力な販促アイデアがあります。それが「全員に新米プレゼント!」キャンペーンです。
昨年2025年は記録的な米不足と価格高騰が続き、スーパーの棚からお米が消えた時期もありました。あの経験はお母さん世代やシニア層に「お米は大切なもの」という意識を改めて刻み込みました。そして今年2026年は一転、新米の価格が落ち着いてきたというニュースが出ています。
これは販促の絶好のタイミングです。「昨年はあんなに高かったお米が、今年はお手頃になった。その新米を、今ここでプレゼントします」というメッセージは、昨年の記憶がある人ほど「それは嬉しい!」という実感を持ってもらいやすい。「ここに来たら新米がもらえる。それだけで来る価値がある」と感じてもらえれば、財布の紐は確実に緩みます。
入り口のすぐ横に、お米の袋をあえて山積みにしてディスプレイしてみてください。無垢の木箱やナチュラルなマルシェ風のワゴンを置いて、そこに「今年は新米がお手頃に!お食事された方全員にプレゼント中!」と手書きのPOPをドンと添える。お客さんが外からでも直感でわかる導線をデザインしてあげることが大切です。
飲食店のファサードを工夫して集客を変えた事例については、コトスタイルの飲食店ファサードデザイン事例もあわせてご覧ください。
💡 新米プレゼントキャンペーン 設計のポイント
- 入り口横にお米を「山積み」でディスプレイする(視覚的なボリューム感が鍵)
- 手書きPOPで「全員プレゼント」「今年は新米がお手頃に!」という言葉を大きく入れる
- 木箱やワゴンなど、温かみのある素材でディスプレイする
- 外を歩く人が3秒で「お得な何かがある」と直感できるファサードになっているか確認する
- 配布タイミング(食事後・会計時など)を決めてスタッフに共有しておく
2. ハロウィン集客を倍増させる「オレンジ色」の魔法と脳科学
「うちの店には関係ない」と切り捨てるのはもったいない
10月のもう一つのビッグイベントといえば「ハロウィン」です。「ハロウィンなんて若者のお祭りやろ。うちの店には関係ないわ」と切り捨ててしまうオーナーさんも多いですが、それは非常にもったいない判断です。
なぜか。ハロウィンを連想させるオレンジ色の売り場づくりは、お客さんの購入意欲を無意識のうちに高める効果があるからです。これには「概念プライミング効果」という、れっきとした脳科学・行動経済学の裏付けがあります。
ハロウィン前に街中のオレンジ色の装飾を見続けていると、無意識のうちに脳内で「ハロウィン=楽しい、お祭り」という概念が刺激されます。その状態でオレンジ色の商品や売り場を見ると、購入へのハードルが劇的に下がる(財布の紐が緩む)ことが分かっています。他のお店が作ったオレンジ色のブームを、自分のお店での消費にちゃっかり連動させてしまうわけです。
概念プライミング効果を店舗デザインに落とし込む具体的な方法
このハロウィン集客を狙う売り場づくりで、レジ横にカボチャのおもちゃをちょこんと置くだけでは力が足りません。お客さんの「視覚」に直接語りかける店舗デザインが必要です。
店内のメイン導線に沿って、オレンジ色をベースにした「秋のハロウィン限定フェア」の特設コーナーを作ります。棚のスポットライトの角度を調整して、オレンジ色のカボチャや紅葉のディスプレイをフワッと立体的に浮かび上がらせる。カボチャを使ったお菓子やスープ、オレンジ色のパッケージのドリンクなどを、目立つ「エンド棚」やレジ横の「ゴールデンゾーン」に集中的に陳列する。お客さんは意識して「この店はオレンジ色だから買い物をしよう」とは思いません。でも、脳は無意識のうちに反応して「なんとなく楽しそう、買ってみようかな」と感じています。
| 施策 | プライミング効果 | コスト感 |
|---|---|---|
| オレンジ色のタペストリー・装飾 | 「楽しい・お祭り」の感情を刺激 | 低(2,000円〜) |
| スポットライトでカボチャ・紅葉を照らす | 立体感で「秋の特別感」を演出 | 低(角度調整のみ) |
| エンド棚にオレンジ商品を集中陳列 | 視線の導線を作り購買を後押し | ほぼ無料 |
| ハロウィン限定メニュー・商品の設定 | 「今だけ」の希少性で購買意欲アップ | 低〜中 |
| ゴールデンゾーン(レジ横)の刷新 | 会計時の「ついで買い」を最大化 | 低 |
こういう細かい環境のチューニング、店舗デザインの視点で「余白」をどう活かすかで、お客さんの滞在時間は伸び、購入単価は変わってきます。
前編まとめ:「先手を打つ」店が、10月の買い控えを笑い飛ばす
前編では、2026年10月に向けた「買い控え期の新米プレゼント戦略」と「オレンジ色の概念プライミング効果を活かしたハロウィン集客」について、店舗デザイン京都の視点からお話ししました。
- ① 昨年の米不足の記憶×今年の価格下落を活かした新米ディスプレイ+手書きPOPで来店動機を作る
- ② オレンジ色のディスプレイで脳の「楽しい・お祭り」スイッチを無意識に入れる
- ③ スポットライトとゴールデンゾーンの活用で、滞在時間と購入単価を同時に上げる
- ④ すべての仕掛けの土台は、今のうちに店舗デザインで作っておく「余白」
後編では、10月1日の「酒税法改正」をハックする駆け込み需要の取り込み方と、疲労回復を狙う「コト消費イベント」、そしてAI検索時代に選ばれるためのMEO対策(京都エリア)について掘り下げていきます。
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