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居抜きvsスケルトンの内装費用を京都の事例で徹底比較

居抜きvsスケルトン、内装費用はどれだけ違う?京都の事例で徹底比較

居抜きvsスケルトンの内装費用を京都の事例で徹底比較

「居抜きとスケルトン、どっちが安いですか?」

物件探しを始めた方から、最もよく受ける質問のひとつです。答えを先に言います。

「居抜きの方が安い」は、半分正解で半分間違いです。

コトスタイルはこれまで京都・関西エリアで300件以上の店舗開業をサポートしてきました。その現場で見えてきた事実は、「居抜きを選んだのにスケルトンより高くついた」というケースが一定数存在するということです。逆に「スケルトンを選んだのに、居抜きより安く仕上がった」事例も珍しくありません。

「居抜き=安い」「スケルトン=高い」という思い込みで物件を選ぶと、後悔します。この記事では、同じ条件の京都の物件を使った具体的な費用比較と、「自分はどちらを選ぶべきか」の判断基準を解説します。

📋 この記事でわかること

  • 居抜きとスケルトンの基本的な違い
  • 同じ15坪・飲食店の事例で費用を徹底比較(京都の実数)
  • 「居抜きなのに高くなる」パターンと原因
  • 業種別・状況別の選び方の判断基準
  • 内見時に確認すべき重要チェックポイント

居抜きとスケルトン、そもそも何が違うのか

まず言葉の整理から。知っているようで、人によって定義が曖昧なことがあります。

物件タイプ 状態 イメージ
居抜き 前テナントの内装・設備・什器が残っている状態 「前の店が使っていた厨房やカウンターがそのままある」
スケルトン 内装・設備がすべて撤去され、コンクリートむき出しの状態 「何もない。骨組みだけ」
半スケルトン
(一部居抜き)
配管・空調など一部設備は残っているが、内装は撤去されている状態 「水回りはあるが、壁・床・天井は何もない」

重要なのは、「居抜き」にも「どの程度残っているか」によって大きな幅があるという点です。テーブルや食器まで残っているフル居抜きから、配管だけ残っている半スケルトンまで、物件によって状態は千差万別です。「居抜き物件です」という一言だけで判断せず、内見時に実際に何がどの程度残っているかを確認することが必須です。

【京都の実例比較】同じ15坪でどれだけ費用が変わるか

理論ではなく、実際の数字で見てみましょう。コトスタイルが京都市内で手がけた2つの案件を比較します。どちらも「15坪・カフェ業態・四条エリア周辺」という条件は同じです。

事例A:居抜き物件(前テナントも飲食店)

費用項目 金額 備考
造作譲渡料(前テナントへの支払い) 150万円 厨房設備・カウンター含む
内装改装工事(壁・床・照明の変更) 180万円 コンセプトに合わせて一部変更
設備点検・修繕費 30万円 厨房機器の老朽化対応
看板・サイン工事 40万円
合計(内装関連) 400万円 工期:約5週間

事例B:スケルトン物件(同エリア・同規模)

費用項目 金額 備考
内装工事費(床・壁・天井・造作) 350万円 15坪×約23万円/坪
設備工事費(給排水・電気・空調) 180万円 ゼロからの工事
厨房機器・設備購入費 120万円 新品購入
看板・サイン工事 40万円
合計(内装関連) 690万円 工期:約10週間

比較結果

項目 事例A(居抜き) 事例B(スケルトン) 差額
内装関連費用合計 400万円 690万円 ▲290万円
工期(家賃発生期間) 5週間 10週間 ▲5週間分の家賃
内装の自由度 制約あり ほぼ自由

この事例では、居抜きとスケルトンで約290万円の差が出ました。工期も5週間短く、その分の空家賃も節約できています。「前テナントと同業種の居抜き物件」という条件が揃えば、居抜きは明らかに有利です。

コトスタイルの現場から

この事例Aで節約できた290万円は、開業後の運転資金として活用されました。開業から半年間、集客に投資し続けられた。その余力が、1年後の黒字化につながったと振り返ってくれています。物件タイプの選択は、開業費用の話だけじゃなく、開業後の経営の体力にも直結します。

「居抜きなのに高くなる」3つのパターン

「居抜きだから安くなる」と思い込んでいると、後で痛い目を見るケースがあります。コトスタイルが現場で経験した「居抜きなのに費用が膨らんだ」パターンを3つお伝えします。

パターン①:前テナントと業種が違う

一番多いパターンです。たとえば、前テナントが美容室だった物件にカフェを開こうとした場合。シャンプー台の給排水は厨房には使えません。換気ダクトの位置も飲食仕様に合わない。結果、「せっかくの設備が邪魔」となり、解体・撤去費用が追加で発生します。

業種が違う居抜き物件は、解体・撤去が必要な場合に「スケルトンより高くなる」ことすらあります。

パターン②:設備の老朽化が想定外

見た目はきれいでも、配管の内部が劣化していたり、厨房機器の寿命が近かったりするケースがあります。内見時に動作確認をしたはずが、工事開始後に「この配管は使えない」と判明して引き直し工事になった——これは決して珍しくありません。

居抜き物件の内見には、必ず施工業者の設計担当を同行させてください。外観だけでは判断できない設備の状態を、プロの目で確認してもらうことが追加費用を防ぐ最善策です。

パターン③:コンセプトと内装が合わず、全面改装になる

「居抜きで費用を抑えよう」と考えていたのに、前テナントの内装イメージが自分のコンセプトと合わず、結局ほぼすべてを作り直した——というケースがあります。壁・床・天井を全部変えたら、スケルトンから作るのと大差なくなります。

居抜き物件を選ぶなら、「どこをそのまま使えるか」を内見前に明確にしておくことが重要です。「とりあえず見てみよう」から始まると、前テナントの雰囲気に引きずられて判断が鈍ります。

業種別・状況別の選び方ガイド

「居抜きとスケルトン、どちらを選ぶべきか」——これはケースバイケースです。ただ、判断の軸は明確にできます。

居抜きが向いているケース

条件 理由
前テナントと同業種 厨房・給排水・換気設備をそのまま使えるため費用削減効果が最大化される
初めての開業・資金が限られている 初期費用を抑えて運転資金を手厚くできる。万が一の失敗リスクも低減できる
早期開業が優先 工期が短い分、家賃の発生期間を短縮できる
内装の世界観よりも立地・味で勝負 内装の自由度より、立地や料理・サービスで集客する業態に向く

スケルトンが向いているケース

条件 理由
内装の世界観がブランドの核心 「空間そのもの」がSNSで拡散されるような業態(カフェ・バー・セレクトショップ等)
前テナントと業種が大きく異なる 不要な設備の解体・撤去費用を払うよりスケルトンから作る方が合理的な場合がある
2店舗目・3店舗目 再現性のある内装設計で標準化したい。業態ノウハウがあり工期も管理しやすい
厨房・設備を最適化したい飲食店 スタッフ動線・厨房効率・客席レイアウトを業態に最適化することで長期的な収益性が高まる

コトスタイルの現場から

「居抜きかスケルトンか、どちらにすべきか」という相談は、物件が決まってから来ることが多いです。でも本当は逆で、「自分はどういうお店を作りたいか・どのくらいの資金があるか」が先に決まっていれば、物件選びの段階でどちらを探すかが自然に決まります。コトスタイルでは物件探しの前段階から、業態と資金計画を一緒に整理するサポートを行っています。

内見時に必ず確認すべきチェックリスト

居抜き物件でもスケルトン物件でも、内見時に確認すべき項目があります。これを怠ると、後から追加費用が発生します。

居抜き物件の内見チェックリスト

設備・機器の状態確認

  • ☑ 厨房機器・空調・給湯器を実際に稼働させて動作確認
  • ☑ 給排水管の詰まり・臭い・漏水跡がないか
  • ☑ 電気容量(分電盤のアンペア数)の確認
  • ☑ ガスの種類(都市ガス/プロパン)と容量
  • ☑ 換気・排気ダクトの状態と出口の確認

契約・法的な確認

  • ☑ 造作譲渡料の内訳と金額が適正か(相見積もりが難しいため業者と一緒に確認)
  • ☑ リース品が含まれていないか(リース品は引き継げない)
  • ☑ 退去時のスケルトン戻し義務の有無
  • ☑ A工事・B工事・C工事の区分と費用負担

コンセプト適合性の確認

  • ☑ 前テナントの業種・退去理由の確認
  • ☑ 自分のコンセプトと内装イメージが合うか(写真撮影して持ち帰って冷静に判断)
  • ☑ 変更が必要な箇所と不要な箇所を現場でリストアップ

スケルトン物件の内見チェックリスト

  • ☑ 既存の給排水の位置(配管引き直し工事が必要か)
  • ☑ 電気容量と受電盤の位置
  • ☑ 排気ダクトの出口確保の可否(外壁・屋上への穴あけOKか)
  • ☑ 天井高・梁の位置(デザインと厨房設計に影響)
  • ☑ B工事の範囲と概算費用(オーナー指定業者の工事は割高になりやすい)
  • ☑ 町家・古民家の場合は外装・構造の変更制限がないか

どちらの物件も、内見には必ず設計担当者を同行させてください。コトスタイルでは物件内見に設計担当が同行する形でサポートしており、「この物件でいくらかかるか」の概算を内見の場でお伝えできます。

費用以外の視点|工期・自由度・退去コストまで比較

費用だけで決めると後悔することがあります。総合的な判断のために、費用以外の観点も整理します。

比較項目 居抜き スケルトン
工期 1〜6週間(改装範囲による) 2〜4ヶ月(規模・業態による)
内装の自由度 制約あり ほぼ自由
設備の信頼性 中古のため老朽化リスクあり 新品設置のため高い
退去時のコスト スケルトン戻し義務がある場合は高額 原則スケルトン戻しのため同様
設備の管理しやすさ 保証書・履歴なし 保証書あり・履歴管理しやすい
開業後のトラブルリスク 設備故障のリスクが相対的に高い 新品設備のため低い

特に見落とされがちなのが「退去コスト」です。居抜き物件でも契約内容によってはスケルトン戻し義務が課される場合があります。入るときだけでなく、出るときのコストも含めて「トータルコスト」で判断することが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q. 居抜きとスケルトン、内装費用の差はどのくらいですか?

業種・坪数・改装範囲によって大きく異なりますが、同業種の居抜き物件を選べばスケルトンと比べて一般的に30〜50%の費用削減が期待できます。ただし異業種居抜きや大規模改装が必要な場合はスケルトンとほぼ変わらないか、場合によっては逆に高くなることもあります。

Q. 造作譲渡料の相場はいくらですか?

立地・設備の状態・前テナントの交渉次第ですが、京都市内では50〜300万円程度が多いです。無料の物件もあります。造作譲渡料は設備の使用価値と市場の需給で決まるため、「高すぎる」と感じたら交渉の余地があります。施工業者に設備の現状価値を評価してもらった上で判断することをお勧めします。

Q. スケルトンの工事期間中の家賃はどうなりますか?

物件の引き渡し日から賃料が発生します。工事期間(2〜4ヶ月)中も家賃の支払いが続くため、「空家賃」として開業費用に加算して考える必要があります。フリーレント交渉が可能な物件もあるため、契約前に確認してください。

Q. 内見に施工業者を同行させるのは失礼ですか?

まったく失礼ではありません。むしろ「本気で検討している」というシグナルになります。不動産仲介業者側も施工業者同行の内見には慣れています。コトスタイルでは設計担当が内見に同行し、その場で概算費用と工期の目安をお伝えしています。

まとめ|「安さ」より「自分のケースに合うか」で選ぶ

この記事でお伝えしたことを整理します。

  • 「居抜きは安い」は前テナントと同業種の場合に成立する
  • 異業種の居抜きや大規模改装が必要な場合、スケルトンより高くなることがある
  • 居抜きのメリットは費用だけでなく、工期の短縮=空家賃の削減も大きい
  • スケルトンは費用はかかるが、設備の信頼性・内装の自由度・長期的な経営効率で有利
  • どちらを選ぶかより、内見時に設備の状態を正確に把握することが最重要
  • 内見には施工業者の設計担当を同行させることで追加費用リスクを大幅に減らせる



「居抜きかスケルトンか」という問いの答えは、物件の状態・自分の業態・資金計画・コンセプトの4つが揃って初めて出せます。「なんとなく居抜きが安そうだから」という理由だけで決めることが、最もリスクの高い判断です。

物件選びの段階からコトスタイルにご相談ください。内見への設計担当同行から、費用の概算・内装設計・施工まで、ワンストップでサポートします。

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