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東京への人口集中を報じる日経新聞の記事を手にするコトスタイル代表・穴澤

京都で飲食店を開業するメリットと注意点|人口減少でも選ばれる理由をプロが解説

東京への人口集中を報じる日経新聞の記事を手にするコトスタイル代表・穴澤

新聞を読んで、朝からちょっとショックを受けた話

こんにちは、穴澤です。

ある朝、日経新聞を開いたら気になる見出しが飛び込んできました。「東京圏へ人口集中加速」。総務省の人口移動報告というデータで、他府県に引越した人の数を純粋に集計したものです。

その数字を見て、正直、朝から少し重たい気持ちになりました。

東京都 +70,172人
神奈川県 +12,356人
埼玉県 +11,554人

京都府 ▲1,973人

京都、減ってるんです。しかも東京の+70,172という桁の違いに、首都一極集中の現実を突きつけられた感じがしました。関西に目を向けても、大阪は+3,377で、愛知(+7,891)や福岡(+5,825)に負けている。

これが現実か、と。

東京への人口集中を報じる日経新聞の記事

ただ、このデータをぼんやり眺めながら、私はもう一つ別のことを考えていました。「人が減っている街で、商売はできないのか」と。

答えは、そうじゃないと思っています。

人口が減る街で飲食店を開業することの、本当の意味

人口が増えている街は、マーケットが大きくなっていく。それは確かです。東京で飲食店を開業すれば、潜在的なお客さんの数は多い。競合も多いけれど、母数が大きい分だけ可能性もある。

でも、京都はちょっと違う見方ができる、と私は思っています。

京都の人口は確かに減っています。しかし、京都という街に来る人の数は減っていない。むしろ、世界中から人が集まってくる。京都市の観光客数は年間数千万人規模で、国内はもちろん海外からの訪問者も年々増えている。「住む人」は減っても、「訪れる人」は多い。この二つは、全く別の話です。

加えて、もう一つ大事な視点があります。人口が減ると、街に「余白」が生まれます。空き店舗が増え、居抜き物件の数が増え、家賃の交渉余地も広がる。東京と同じ規模の資金では、京都の方が良い立地に、良い状態の物件で出店できる可能性がある。

競争の激しい大都市でレッドオーシャンに飛び込むより、自分が勝負できるフィールドを選ぶ。京都での飲食店開業は、そういう戦略的な選択でもあるかもしれない、と私はそう思っています。

京都で飲食店を開業するということの、他の街にない強み

私はコトスタイルを立ち上げてから、京都を中心に多くの飲食店の開業をお手伝いしてきました。飲食店・美容室・物販店など様々な業種・規模の店舗に関わってきた中で、「京都という街で商売をすることの強み」を肌で感じています。

①「本物を知っている客層」がいる

京都には、良いものを知っている人が集まります。地元に長く住んでいる人は、何十年と通い続けた名店の味を知っている。観光で来る人の中には、わざわざ遠くから「京都でしか食べられないもの」を求めてやって来る人がいる。

この客層に認められると強い。口コミが広がるスピードが速く、一度ついた常連さんは長く来てくれる。「流行っているから行く」ではなく、「本当に好きだから行く」という関係性を作りやすい街です。

②「その場所にしかない雰囲気」が売りになる

京都には、他の都市では再現できない空間があります。築100年を超える町家、石畳の路地、川沿いの景色。こういった「場所の力」を内装デザインに取り込むことで、料理の味とは別に、「ここにしかない体験」を提供できる。

SNSが普及した今、この「体験価値」は集客に直結します。「京都のあの路地の町家カフェ」という文脈だけで、何千人もの人の心を動かすことができる。これは東京にはなかなかできないことです。

③「居抜き物件」の選択肢が豊富

先ほど触れた通り、京都は人口の流出もあり、空き店舗・居抜き物件の数が一定数あります。前のお店の厨房設備や内装がそのまま残っているケースも多く、初期費用を大幅に抑えてスタートできる可能性がある。

開業資金の中で最もボリュームを占めるのが内装・設備費です。居抜きを上手く使えば、その分を運転資金に回せる。「開業してすぐ資金が底をついた」という最悪のケースを避けやすくなります。

居抜き物件の費用比較については居抜きvsスケルトン、内装費用はどれだけ違う?京都の事例で徹底比較でも詳しく解説しています。

④「エリア感」が細かく、ニッチな立地戦略が取れる

京都は、数百メートル移動するだけで街の雰囲気が変わります。四条河原町と木屋町は同じ繁華街でも客層が違う。北山と今出川では、来るお客さんの層も目的も変わってくる。

このエリアの多様性は、自分のお店のコンセプトに合った立地を選びやすいということでもあります。「観光客より地元客を大事にしたい」「週末の夜に強い店にしたい」「ランチのファミリー需要を取りたい」、それぞれの戦略に合ったエリアが、京都には存在しています。

では、京都での飲食店開業で失敗しないためには何が必要か

強みがある一方で、京都での開業には特有の難しさもあります。長く商売をしてきた私の経験から、「ここを間違えると痛い」というポイントをお伝えします。

①観光客頼みの立地は、閑散期のリスクが高い

京都の繁忙期は春(桜)と秋(紅葉)です。この時期は観光客が爆発的に増え、飲食店はどこも満席になる。ところが、1月・2月・8月の一部は、観光客数がガクッと落ちます。

観光客に特化した立地・業態の場合、この閑散期をどう乗り越えるかが勝負になります。地元の常連さんを一定数確保できるか、テイクアウトや通販で補完できるか、最初から設計に組み込んでおくことが重要です。

②京都特有の近隣関係と町内ルールを知っておく

京都は、地域のつながりが今も根強く残っている街です。店を出す前に「どんな店をやるのか」を近隣に挨拶しておくことが、後々のトラブル回避につながることがある。深夜まで営業する業態、音が出る業態は特に注意が必要です。

物件を決める前に、その地域の「空気感」を自分の足で確認しておくことを、私はいつもおすすめしています。

③初期費用の見積もりは「居抜きでも甘くみない」

居抜き物件は確かに安くなるケースが多い。ただ、残っている設備の状態によっては、修繕・更新費が後からかかることがある。私がよく言うのは、「居抜きに入る前に、必ずプロの目で設備を確認する」ということです。

厨房の換気・排気設備、グリストラップ、給排水の状態、電気容量。これらが前の入居者の業態に合わせたものだった場合、自分の業態に合わせるために結局スケルトンに近い工事が必要になることもあります。

コトスタイルでは物件の内見に設計担当が同行して、「実際にどのくらいの費用がかかるか」をその場で確認することができます。開業前の段階でリアルな数字を把握することが、後悔しない開業への第一歩だと思っています。

人口が減っても、京都という街は面白い

冒頭の新聞記事に戻ります。京都府の人口は▲1,973人。これは確かに寂しいデータです。行政も、企業も、何かしなければいけない数字だと思います。

でも、私はこのデータを見て「だから京都でお店をやるのは難しい」とは思わなかった。むしろ、「だからこそ、良いお店が求められている」と感じました。

人が減るということは、残った人たちが「本当に好きな場所」だけに足を運ぶようになるということです。「なんとなく近いから行く」ではなく、「あそこに行きたい」と思わせる店だけが残る。それは厳しい環境でもあるけれど、逆に言えば、「本当に良い店」にとってはチャンスです。

私が京都でコトスタイルをやり続けているのは、この街が好きだからです。町家の路地、鴨川の夕暮れ、ちょっと入った路地に突然現れる名店。東京にはない、この街だけの空気がある。ここで商売をしたい人の夢を、一緒に形にしたいと思っています。

人口が減っても、京都は面白い。私はそう確信しています。

京都での飲食店開業、まず何から始めればいいか

「いつかお店をやりたい」と思っている人に、最初にやってほしいことが一つあります。それは「早めに相談する」ことです。

物件が決まってから相談に来る方が多いのですが、実は物件を決める前の段階から動き始めた方が、選択肢が広がります。どのエリアで、どんな業態で、どのくらいの規模でやりたいか。その方向性が固まっていると、物件を見たときの判断が全然違ってくる。

コトスタイルでは、物件探しの段階から設計・施工・開業後のサポートまで、一貫してお手伝いしています。「まだ漠然と考えているだけ」という段階でも、話を聞かせてもらえれば、一緒に整理することができます。

京都でお店を開業したいと思ったとき、ぜひ一度話しかけてもらえたら嬉しいです。

京都での飲食店開業、まずはご相談ください

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