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- 京都・店舗デザインの現場で考える、ものすごい変化の時代との向き合い方


拡張の世紀を読みながら、未来のお店づくりに想うこと
僕たちコトスタイルは、店舗デザインという仕事を通じて、街に新しい景色が生まれる瞬間に立ち会ってきました。
それはいつも、お客様の想いが詰まった空間を、一緒にカタチにしていく尊いプロセス。
そんな仕事を大切にしながら、最近改めて感じているのは、ものすごいスピードで世界が変わりつつあるということです。
そしてその変化が、僕たちの仕事や街づくりの未来にもきっと影響してくる。だからこそ、今こそ視野を広げ、学び続けておきたいと考えています。
今回のプチ連載、3冊目に読んだのは『拡張の世紀』という本。
もし10年前に読んでいたら、まったく違う受け取り方をしていただろうと思う。
今このタイミングだからこそ、この変化の波がものすごくリアルに感じられました。
身近な変化が示す未来
本の中で印象的だったのは、銀行の仕組みが大きく変わり、モバイル決済が当たり前になったという話。
これによって、わざわざ店舗に足を運ぶ理由が減ってきているという指摘がありました。
これは僕たち店舗設計を生業にしている者にとっては、とてもリアルな話。
最近本当に「このままお店という存在は続いていくのか」と考える機会が増えています。
スマホから料理がデリバリーで届く時代。
もちろん、お店がなくなるのは嫌だという気持ちも強くあります。
でも、環境の変化には逆らえない部分もある。だからこそ、「これからのお店はどういう価値を届ける場所になれるのか」という問いが一層大事になってきていると感じます。
一方で、テクノロジーの進化は必ずしも不安なことばかりではありません。
たとえば最近、Apple Watchを使いはじめたのですが、日々の健康データがリアルタイムでわかるようになりました。
それがきっかけでランニングを始め、結果的に体調が良くなるというポジティブな行動変容が生まれました。
昔から愛用していた時計にずっとこだわっていたら、この変化はきっと起きなかったはず。
テクノロジーが人の行動や価値観を自然に変えていくことを、身近な体験として実感しました。
変化をどう捉えるべきか
今回読んだ本でも、さまざまな業界でディスラプション(創造的破壊)が起こる未来が描かれていました。
しかもそれは、遠い未来ではなく、すぐそこまで来ていると。
僕たちの仕事も、例外ではありません。
テクノロジーによって、今ある仕事がなくなることもあれば、新しい仕事が生まれることもある。
そのなかで大切なのは、変化をネガティブに捉えて避けるのではなく、未来を創る側にまわることだと改めて感じました。
変化をチャンスと捉え、新しい価値を生み出していけるような柔軟な姿勢を持ち続けたい。
未来に向けてオープンな姿勢を持つこと
これから人の働き方や暮らし方、街のあり方はどんどん変わっていく。
それは間違いない。
だからこそ、今やっている店舗デザインの仕事をもっと深く考えながらも、未来に対してはオープンな心で向き合っていたいと思います。
変化を楽しみながら、「僕たちの仕事が、これからも街の中に必要とされる価値をどう届けていけるのか」。
そんな問いを持ち続けながら、学びを積み重ねていきたい。
テクノロジーと戦略のこのプチ連載も、いよいよ本腰を入れて考えなければならないテーマに入ってきた気がしています。
店舗づくりの未来に、どう活かしていけるのか。
引き続き学びながら、一歩一歩考えていきたいと思います。
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京都・店舗デザインの現場で考える、限界費用ゼロ社会とビジネスの未来