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カカオ専門店(四条大橋)天井装飾の完成写真|木製モチーフをロゴのC字型に吊るした店舗内装デザイン

装飾を吊るす天井デザイン。カカオ専門店(四条大橋)の施工レポート

カカオ専門店(四条大橋)天井装飾の完成写真|木製モチーフをロゴのC字型に吊るした店舗内装デザイン

こんにちは、デザイナーの田中です。

今回は、京都・四条大橋のほど近くにオープンしたカカオ専門店の内装工事で担当した天井装飾のデザインと施工プロセスをお伝えします。

カカオ専門店(四条大橋)天井装飾の完成写真|木製モチーフをロゴのC字型に吊るした店舗内装デザイン

「天井に何かを吊るす」というデザイン手法、飲食店や雑貨店などで見かけたことがある方も多いと思います。ドライフラワー、照明、板材……さまざまな素材を使った事例がありますが、今回はお店のロゴモチーフである「丸い木」を空間に浮かせるという、少し変わった試みでした。

アイデアが生まれた瞬間から、3Dモデリング、図面化、サンプル制作、現場取り付けまで。デザイナー目線で全工程をご紹介します。

天井に「C」の字を浮かべる——ロゴに隠されたモチーフ

カカオ専門店の天井に吊るされた木製装飾 全体像

四条大橋の近くにオープンするカカオ専門店。店舗の設計・施工をコトスタイルが担当させていただきました。空間づくりにあたってまず大切にしたのは、「このお店らしさ」を内装に落とし込むこと。そこで着目したのが、お店のロゴでした。ロゴをじっくり見ていると、丸い要素が3つ並んでいることに気づきます。そして真上から見ると、それが「C・C・C」という3つの弧を描いている。

「この形を天井に浮かべたら、どうなるだろう?」

そんなひらめきから、天井装飾のアイデアが動き始めました。

カカオ専門店天井装飾の配置図 3つのC字型に木製モチーフを配置する設計

天井から吊るすモチーフは、丸い木のパーツ。これを3列の「C」字型に並べていきます。真上から見たときにロゴのシルエットが現れる、という仕掛けです。ただ「ロゴをそのまま天井に置く」だけでは、あまりにも直接的すぎる。もう少し、詩的な意味も重ねたいと思いました。

コンセプトは「鴨川を流れる小枝」

この装飾に込めたもうひとつのイメージは、鴨川を流れる小枝です。

四条大橋のすぐ横を流れる鴨川。そこに舞い落ちた小枝が、川の流れに乗りながら、どこかにふわっと引っかかって、少しだけ留まる。四条通を行き交うたくさんの人たちが、ふと立ち止まってこのお店に入ってくる——そんなイメージと重なって見えました。

吊るした木のモチーフが、まるで浮かんでいるように見える。どこかから流れてきて、ここに引っかかった枝のように、ゆらりとした軽やかさを表現したかったのです。

デザインの技術的な話:4種類のモチーフと3Dモデリング

モチーフは「角度」と「長さ」で4種類に設計

ひとくちに「丸い木を吊るす」といっても、すべてが同じ形・同じ高さでは面白くありません。

今回のモチーフは、天井からの左右の吊り下げ長さと傾きの角度の組み合わせで、合計4種類を設計しました。それぞれをバランスよく配置することで、上から見ると3つのC字の流れが生まれ、横から見るとランダムな奥行きが生まれる。

工期が限られていたので、制作・施工がスムーズに進むよう、なるべくシステム化して考えることも意識しました。職人さんが迷わず作れて、現場での取り付けも効率よく進む。デザインの美しさと、施工のしやすさを両立させることが大事です。

普段とは違う3Dソフトを久しぶりに引っ張り出した

カカオ専門店天井装飾の3Dモデリング モチーフ配置シミュレーション

コトスタイルで普段パース(完成イメージ図)を作るときに使っているソフトは、インテリア向けに特化したもの。でも今回のように「天井から吊るした丸い木のモデルを3D空間に自由に配置する」という作業には、少し扱いにくかった。

「あのソフトのほうが、こういう操作はやりやすいかも……」と思い当たったのが、大学時代によく使っていた3Dモデリングソフト。卒業以来しばらく触っていなかったのですが、今回のために久しぶりに起動しました。

さわりはじめたら、手が思い出してきてどんどん楽しくなってきて。「ちゃんと改めて習得し直そう」と思うくらいには、没頭しました。

3Dモデル上で、4種類のモチーフが互いに干渉しないよう配置を調整しながら、C字の弧の形が成立するか確認していきます。立体的に重なって見えないか、間隔が空きすぎていないか、実際の天井の高さや梁の位置も考慮しながら詰めていきました。

1/1スケールで図面化する

天井装飾の立面図 実寸1/1スケールで各モチーフの位置を図面化

3Dモデルが固まったら、次は実寸(1/1)の図面に落とし込む作業です。ひとつひとつのモチーフについて、天井からの吊り下げ位置・長さ・角度を数値化し、職人さんが制作できる形に整理します。「デザインのイメージ」を「作れる情報」に変換する作業。ここが丁寧にできていないと、現場での再現性が下がってしまいます。

素材の話:「手すり棒」をまさかの転用

モチーフの素材についても、少しお話しさせてください。

今回使った木材は、実は手すり棒(4mもの)です。階段や廊下の手すりに使われるあの木材を、細かく切って使いました。

丸くて均一な断面、適度な重さと強度、そして木の質感——インテリアの装飾として天井から吊るすのにちょうどよい素材でした。手すり棒メーカーさんも、まさかこんな使われ方をするとは思っていないでしょうが……(笑)。

金具は、なるべく目立たないものを選んでもらいました。ワイヤーで吊るし、さらにビスでしっかり固定することで、落下のリスクをゼロにする構造。見た目に「吊るしているもの」という存在感は残しつつ、金具自体は視野に入りにくい細くて小さなものを探してもらいました。

天井装飾のサンプル試作 ワイヤーと金具を使った吊り下げ方法の検証

取り付け方法は、事前にサンプルを1個制作して検証しました。

「なんかうまくいきそう!」という感触を掴んでから、本番の量産に進みます。職人さんと一緒に確認できるこのプロセス、地味ですが大事なステップです。

2m×3mの超巨大図面を現場に持ち込む

天井装飾の取り付け位置確認用 A3用紙を貼り合わせた実寸図面

取り付け工事の前に、もうひとつ準備があります。

現場で取り付け位置を正確に出すために、実物大の図面を現場に持ち込む必要がありました。モチーフの配置はミリ単位で決まっているので、「だいたいここら辺」では困る。

ただ、事務所のプリンターはA3サイズまでしか印刷できません。そこで、A3の図面をひたすら貼り合わせて、最終的に約2m×3mの巨大図面を作りました。地道な作業ですが、これがないと現場が回りません。

この図面を現場に広げて、レーザーで天井に取り付け位置を投影し、そこにビスを打っていきます。

施工当日:ひたすら吊る、吊る、吊る

カカオ専門店天井装飾の工場から搬入された木製モチーフ部材

工房で量産された木製モチーフたちが現場に運び込まれてきました。同じ形が何本も束になっている様子が、なんだかダイナマイトみたいで……危険物感がすごい(笑)。

制作と取り付けは、造作家具屋さんにお願いしました。木を扱うのが得意なので、精密な木工が必要なこの仕事にぴったり。ただ、普段は脚立の上での高所作業はそこまで多くないチームなので、たまたま現場にいた設備系の職人さんたちに「ちゃんと固定できてるか?」「もっと高くせなあかんのちゃうか?」とやいのやいのツッコまれながらの作業になりました(笑)。

カカオ専門店天井装飾の施工中 木製モチーフをワイヤーで吊り下げていく様子
カカオ専門店天井装飾の施工中 モチーフの取り付け位置をレーザーで確認しながら設置
カカオ専門店天井装飾の施工中 大量の木製モチーフが天井に並んでいく様子

ひとつひとつ取り付け位置を確認しながら、吊って、吊って、また吊って……気が遠くなりそうな作業でしたが、少しずつ「C」の字の輪郭が浮かび上がってくるのが見えてきて、テンションが上がりました。

完成。圧巻の天井装飾が生まれた

カカオ専門店(四条大橋)天井装飾の完成写真 木製モチーフが3つのC字を描く
カカオ専門店の完成した店内天井 鴨川の小枝のように浮かぶ木製装飾モチーフ

完成です。

なんとも言えない、圧巻の景色。

ふわっと浮かんでいるような木のモチーフたちが、ゆるやかな弧を描きながら空間を満たしている。上を見上げると、ロゴの「C」が3列に並んでいるのがわかる。近くで見るとひとつひとつの違い(角度・高さ)も見えてくる。

鴨川に流れる小枝が、ふわりと引っかかって留まる——そのイメージが、ちゃんと空間の中に宿っている気がしました。

店舗天井デザインについて、コトスタイルが考えること

今回のプロジェクトを通じて、改めて感じたことがあります。天井は、店舗デザインの中でもっとも「体験」に直結する要素のひとつだということです。壁や床と違い、天井は人が意識しなければ見ない場所。でもだからこそ、「ふと見上げたときに何かがある」という体験が、来店者の記憶に強く残ります。

たとえばこんな天井デザインの手法があります:

  • 吊るす(サスペンション):今回のように素材を吊り下げて立体的な動きを出す
  • 素材を張る:木板・タイル・布などで天井の質感を変える
  • 光で演出する:照明の位置・向き・色温度で天井の見え方を変える
  • あえて何もしない(スケルトン):配管や構造を露出させてラフな空気感を出す

どの手法が正解かは、お店のコンセプトや立地・客層によって異なります。今回のカカオ専門店の場合は、ロゴのモチーフを立体化することで「ブランドの世界観と空間体験を一致させる」という目的がありました。

天井デザインを考える際には、「何を吊るすか・張るか」よりも先に、「このお店に来た人に、どんな気持ちになってほしいか」を明確にすることが重要です。そこから逆算して素材・構造・コストを決めていく。それがコトスタイルのアプローチです。

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「こんな空間にしたい」というイメージだけでも大丈夫。
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Q&A:天井装飾・店舗デザインでよくある質問

Q. 天井に装飾を吊るす工事の費用はどのくらいかかりますか?

素材・数量・施工の難易度によって大きく異なります。今回のように木製モチーフを多数吊るす場合、素材費・加工費・施工費を合わせると数十万円〜になることが一般的です。まずはどんな空間にしたいかをご相談いただいた上で、予算感をすり合わせながら進めています。お気軽にご相談ください。

Q. 天井に重いものを吊るす場合、構造上の問題はありませんか?

テナント物件では、天井の構造(仕上げ天井か躯体か)や下地の状況によって、取り付け方法が変わります。事前に建物の構造を確認した上で、安全な取り付け方法を設計します。今回はワイヤーと金具を組み合わせて固定強度を確保しました。

Q. 居抜き物件でも天井デザインを変えることはできますか?

可能です。居抜き物件の場合、既存の天井の状態(構造・仕上げ・ダクト位置など)に合わせた設計が必要になりますが、コトスタイルでは物件調査からデザイン・施工まで一貫して対応しています。お店のイメージに合った天井に変えていきましょう。

Q. 京都でこういった内装工事の相談はどこにすればいいですか?

コトスタイル株式会社では、京都・大阪を中心に店舗内装の設計・施工を承っています。デザインから施工まで一貫した対応が可能ですので、まずはお問い合わせフォームよりご相談ください。

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コトスタイルは、京都・大阪で300件以上の店舗設計・施工を手がけてきた店舗デザイン会社です。天井デザイン・装飾・照明計画から、スケルトン工事・居抜き工事まで、お店のコンセプトに合った空間づくりをワンストップで対応します。

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