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京都らしさを活かした店舗デザインと内装工事の基礎知識【集客できる空間事例付き】

京都で選ばれる店になる|立地×テナント×店舗デザインの考え方

最近、相談の中でよく聞く言葉があります。

「それなりにお金もかけたし、デザインも悪くないと思うんです。でも、思ったほどお客さんが来なくて…」

最初にこの話を聞いたとき、正直、「ああ、またか」と思ってしまう自分もいます。ただ、これは決して珍しい話ではありません。むしろ、京都ではかなり“よくあるケース”です。もちろん、見た目が整っていることは大事です。今の時代、「ダサい店」が選ばれにくいのは事実です。

でも、京都の場合、「おしゃれ」だけでは、正直、足りません。周りを見渡せば、町家を活かした店、和モダンのカフェ、洗練された美容室、感度の高い物販店…。少し歩くだけで、一定レベル以上の空間が並んでいます。

つまり、「そこそこ綺麗」「まあまあおしゃれ」では、埋もれてしまう。じゃあ、何が違いをつくるのか。ここで、よく話題に出るのが、「また来たくなるかどうか」という視点です。見た目が良いだけの店は、一度は来てもらえます。SNSで写真も撮ってもらえるかもしれない。

でも、リピートされるかどうかは、まったく別の話です。

・居心地はどうだったか
・使いにくくなかったか
・落ち着いたか
・疲れなかったか
・スタッフの動きはスムーズだったか

こういう細かい体験の積み重ねが、「また行こうかな」をつくります。最近は、「空間をつくる」というより、「体験を設計する」という考え方のほうが、しっくりくることが増えてきました。壁や床をつくって終わりではなく、その場所で、誰が、どう過ごして、どう帰っていくのか。そこまで考えて、はじめて“集客につながる空間”になります。

この記事では、

  • どうやってデザインを選べばいいのか
  • 実際の事例では何が違ったのか
  • どれくらい費用がかかるのか
  • 判断するときの軸は何なのか

このあたりを、できるだけ現場目線で整理していきます。「正解を教える」というより、「一緒に考える材料を増やす」ようなイメージで読んでもらえたら嬉しいです。

失敗しない京都の店舗デザイン|テナント選びから施工までの基本

ここからは、実際に「どうやってデザインを決めていくか」という話です。正直に言うと、いちばん多い失敗は、「最初の考え方」でズレてしまうことです。完成してから直すのは、本当に大変です。だからこそ、最初の整理がとても重要になります。

テナント立地に合った店舗コンセプトの決め方

まず、よくあるのがこのパターンです。

「和モダンで」
「京都っぽく」
「落ち着いた感じで」

もちろん、間違ってはいません。でも、これだけだと、正直かなり曖昧です。たとえば、「和モダン」と言っても、

・町家寄りなのか
・ホテル寄りなのか
・現代アート寄りなのか

方向性はまったく違います。京都は特に、エリアによっても空気が違います。祇園なのか、西院なのか、北区なのか。観光客中心なのか、地元客中心なのか。

この前提を無視して「好きな雰囲気」だけで決めてしまうと、ズレが生まれます。なので、僕たちはよく、「その店を一言で説明するとしたら、何て言いますか?」と聞きます。すぐ答えられない場合は、まだ整理できていないことが多いです。

集客につながる店舗動線とレイアウト設計

次に大事なのが、「使い方」です。これは、意外と後回しにされがちです。先にデザインを決めて、あとから無理やり合わせる。この流れは、本当に多い。でも、実際は逆のほうが安全です。

・スタッフは何人で回すのか
・ピーク時はどう動くのか
・どこで渋滞しそうか
・仕込みはどこでするのか

こういうオペレーションを想像しないまま進めると、あとで必ず困ります。たとえば、

「カウンターがおしゃれだけど、実は作業スペースが足りない」
「客席は多いけど、配膳が大変すぎる」

見た目は良い。でも、現場はしんどい。これは、長く続かない典型パターンです。デザインは、働く人を楽にするためにもある。この視点は、かなり大事です。

立地を活かす外観・照明・内装デザイン

京都では、店が多い分、「記憶に残るかどうか」が差になります。全部にお金をかけるのは、現実的ではありません。だからこそ、“効かせどころ”をつくる。特に意識したいのは、次の3つです。

  • ファサード(外観・入口)
  • 照明
  • カウンターやレジ周り

ここは、お客さんの視線が必ず集まる場所です。たとえば、外観で「入りやすい」と感じてもらえなければ、中は見てもらえません。照明ひとつで、料理も商品も、印象が変わります。カウンターは、「店の顔」になることも多い場所です。全部を平均点にするより、「ここは強い」と言える場所をつくったほうが、結果的に記憶に残ります。

京都の店舗づくりで多い施工・設計ミス

ここで、実際によくある失敗例も少し書いておきます。一つは、「事例の丸コピー」です。Instagramや施工事例を見て、「これと同じでお願いします」と言われることがあります。気持ちはよく分かります。でも、その店と、立地も客層も条件も違うことがほとんどです。

もう一つは、「初期費用を削りすぎる」ケース。削ること自体が悪いわけではありません。問題は、“削る場所”です。照明や下地、配線など、後から直しにくい部分を削ると、後悔につながりやすい。逆に、後で替えられる什器などは調整しやすい。ここを逆にしてしまうと、取り返しがつかなくなります

あと、意外と多いのが、「自分目線だけ」で決めてしまうことです。オーナー自身は気に入っている。
でも、お客さんから見ると入りづらい。このズレは、完成後に気づくと、かなりつらいです。だからこそ、第三者の視点は大事になります。


ここまで読むと、「考えること多いな…」と感じるかもしれません。実際、多いです。
でも、この整理をしているかどうかで、完成後の満足度はかなり変わります。次のパートでは、こうした考え方が、実際の現場でどう形になっているのか。具体的な事例を見ながら、一緒に整理していきたいと思います。

京都の店舗デザイン施工事例|立地別・業種別に紹介

ここからは、実際にコトスタイルが関わった事例をもとに、「考え方がどう形になったのか」を見ていきます。正直に言うと、完成写真だけを見ると、どれも“きれいな店”に見えると思います。でも、その裏側には、かなり地味で、迷いながら積み重ねたプロセスがあります。
その部分も含めて、お伝えしていきます。

和食店の店舗デザイン施工事例(京都・テナント物件)

この案件で、最初に話題になったのは、「やりすぎないこと」でした。和食店で、しかも京都。どうしても、「和」「町家」「重厚感」といった方向に寄りがちです。でも、打ち合わせを重ねる中で、オーナーさんから出てきたのは、「料理を一番きれいに見せたいんです」という言葉でした。

ここで、方向が決まりました。空間が主役ではなく、料理が主役になる設計にしよう、と。結果として、素材はあえて控えめに。色味も抑えて、照明で料理を浮かび上がらせる構成にしています。立地的にも、観光客だけでなく、地元の常連さんが多いエリアです。派手さより、「安心して通える空気感」が重要でした。

カウンターの高さ、椅子の座り心地、視線の抜け方。一つひとつを細かく調整しています。派手ではありません。でも、「落ち着く」「疲れない」「また来たくなる」。結果として、そう言われる店になりました。感情と機能が、静かに噛み合った例だと思っています。
馳走あい田 様|施工事例

体験型店舗の内装デザイン事例(観光立地)

この事例は、「売る場所」より「体験する場所」をどうつくるか、がテーマでした。羽子板という伝統工芸。正直、若い世代にはなじみが薄いジャンルです。だからこそ、「見せる」だけでは足りない。「触れて、つくって、持ち帰る」この流れを、空間でどう支えるかを考えました。

作業スペースの広さ、道具の置き場、動線。すべて、ワークショップ前提で設計しています。一方で、京都らしさも無視できません。町家の雰囲気を活かしつつ、暗くなりすぎないように調整。観光客がふらっと入っても、緊張しない空気感を意識しました。

結果として、「思い出ごと持ち帰れる店」になっています。モノだけでなく、体験が記憶に残る。これも、感情デザインの一つの形です。
羽子板ワークショップ 都羽 様|施工事例

美容室の店舗施工事例(住宅地立地)

美容室の設計で、必ず出てくるテーマがあります。「お客さんの快適さ」と「スタッフの働きやすさ」。この二つは、意外とぶつかります。kiriさんの場合、最初から「長く働ける店にしたい」という話がありました。ここが、すごく大きかった。だから、見た目だけでなく、裏側をかなり重視しています。

配線、収納、動線、シャンプー台の配置。毎日の負担が減るように設計しました。一方で、お客さんにとっては、「余計な情報がない空間」を意識。色数を絞り、光をやわらかく回す。緊張せずに過ごせる空気をつくっています。

立地的にも、リピーターが中心になるエリア。派手さより、信頼感が大切でした。結果として、「落ち着くから通い続けている」と言われる店になっています。これも、感情と機能のバランスがうまく取れた例です。
kiri hair design 様|施工事例

洋菓子店の店舗デザイン事例(路面テナント)

このお店で一番議論したのは、「主役は何か」という点でした。答えは、もちろんお菓子です。内装が目立ちすぎると、商品が負けてしまう。でも、シンプルすぎると印象に残らない。このバランスが、とても難しかった。

最終的に選んだのは、「背景に徹するデザイン」です。壁や什器は抑えめ。その分、ショーケースと照明に力を入れています。京都らしさも、あえて“控えめ”に表現しています。和に寄せすぎないことで、日常使いしやすくしました。立地的にも、地元のお客さんが多い場所。「特別すぎない特別感」を狙っています。

結果として、「つい寄りたくなる店」になりました。大げさではないけれど、気持ちが少し上がる。
この感覚は、とても大事です。
洋菓子店 日日是甘日 様|施工事例

ここまで4つの事例を見てきましたが、共通しているのは、「見た目だけ」で決めていない、という点です。

  • ・誰が来るのか
  • ・どう過ごすのか
  • ・どんな気持ちで帰るのか

そこから逆算して、空間を組み立てています。

次のパートでは、こうした事例の背景にある「感情デザイン」と「機能性」の考え方を、もう少し掘り下げていきます。
なぜ、そこまで“体験”にこだわるのか。
なぜ、動線や照明に時間をかけるのか。

その理由を、整理してお話ししていきます。

リピートされる店舗デザインと動線設計の考え方

ここまで読んでくださった方の中には、こんなふうに感じている方もいるかもしれません。

「結局、デザインってセンスの問題なんじゃないの?」
「感情とか体験って、ちょっと抽象的すぎない?」

正直に言うと、昔の自分も、どこかでそう思っていました。

良いデザイン=かっこいい空間。
まずはそこをつくることが最優先。

そんな考え方をしていた時期もあります。でも、現場を重ねるほど、その考えは少しずつ変わっていきました。

  • 見た目が良くても、続かない店はある。
  • 逆に、派手ではないのに、ずっと愛される店もある。

この差は、どこから生まれるのか。そこで、あとから腑に落ちてきたのが、「UX(ユーザー体験)」という考え方でした。

店舗デザインに必要なUX設計とは

UXというと、ITやアプリの話のように聞こえるかもしれません。でも、本質はとてもシンプルです。

「その場所で、人はどう感じ、どう行動するか」

これを設計する、ということです。たとえば、入店した瞬間。

  • 入りやすいか
  • 緊張しないか
  • 居場所がすぐ分かるか

ここでつまずくと、その時点でストレスが生まれます。席に座ってからも同じです。

・落ち着くか
・視線が気にならないか
・荷物は置きやすいか

こうした小さな要素の積み重ねが、「心地よさ」になります。よくある勘違いは、「感情=雰囲気づくり」だと思ってしまうことです。もちろん雰囲気は大切です。でも、それだけでは足りません。感情は、体験の結果として生まれます。だから、設計でコントロールできる部分が、実はかなり多いのです。

テナントに合った動線・ゾーニング設計

もう一つ、見落とされやすいのが、動線とゾーニングです。正直、完成写真ではほとんど分かりません。でも、ここが悪いと、必ず違和感が出ます。

・入口で迷う
・トイレに行きづらい
・スタッフと何度もぶつかる

こういう体験は、記憶に残ります。しかも、悪い意味で。動線とは、人の流れ。ゾーニングとは、空間の役割分担です。客席、作業スペース、バックヤード。それぞれが無理なくつながっているか。ここが整理されていると、お客さんは「何も考えずに快適に過ごせる」状態になります。

これは、かなり重要です。快適さとは、「良いと感じる」より、「不快を感じない」ことに近い。その土台をつくるのが、動線設計です。

内装デザインを左右する照明と素材選び

最後に、照明と素材について。ここも、「雰囲気づくり」だと思われがちですが、実際はもっと深いです。たとえば、同じ内装でも、照明が変わるだけで、

・高級に見える
・安っぽく見える
・落ち着く
・疲れる

印象は大きく変わります。

素材も同じです。木、金属、左官、布。触感や反射の仕方が、無意識に感情に影響します。よくある失敗は、「サンプルでは良かったのに、現場だと違う」というケース。これは、光との相性を考えていないことが原因です。照明と素材は、必ずセットで考える。これが基本になります。

京都の店舗施工費用と坪単価の目安

次に、避けて通れないのが「お金」の話です。正直、このテーマが一番シビアです。そして、一番誤解も多い。よく聞くのが、

「ネットでは坪30万って書いてありました」
「この予算で、できますよね?」

という相談です。結論から言うと、「ケースバイケースすぎて、その数字だけでは判断できない」というのが本音です。

業種別に見る店舗内装・施工費用

まず、業種によって構造が違います。飲食店は、設備が重い。給排水、ガス、ダクト、グリストラップ。
これだけで、かなりの金額になります。一方、美容室や物販は、設備負担は比較的軽い。その分、内装や什器に予算を回せます。

つまり、「坪単価」で横並びに比較すること自体が、少し無理があります。

居抜き・スケルトン物件の選び方

次に、物件の状態です。

スケルトン=何もない状態。
居抜き=前の設備が残っている状態。

一般的には、居抜きのほうが安いと言われます。これは、半分正解で、半分不正解です。確かに初期費用は抑えられます。でも、使えない設備が混ざっていることも多い。

結局、撤去+再工事で、逆に高くなるケースもあります。

重要なのは、「使えるかどうか」です。
残っているかどうかではありません。

京都のテナント工事で注意すべきポイント

京都は、全国的に見ても、工事費が安定しにくい地域です。理由はいくつかあります。

・古い建物が多い
・構造が特殊
・景観規制がある
・近隣対応が厳しい

解体してみたら想定外、ということも珍しくありません。だから、最初から「余白」を見ておくことが大切です。ギリギリ予算は、かなり危険です。

設計施工一体型(ワンストップ)のメリット

最後に、ワンストップについて。「まとめて頼めば安い」というイメージを持たれがちですが、本質はそこではありません。本当の価値は、「ズレを減らすこと」です。設計と施工が分かれていると、

・言った/言わない
・伝わっていない
・解釈が違う

こういうズレが生まれやすい。結果として、追加費用やトラブルにつながります。ワンストップは、コスト削減というより、リスク管理です。

京都で失敗しない店舗開業の進め方まとめ

ここまで、かなり長く書いてきました。振り返ると、ずっと同じことを言っている気もします。

  • ・最初に整理する
  • ・言語化する
  • ・想像する
  • ・すり合わせる

派手ではありません。
むしろ、地味です。

でも、店舗づくりは、この準備で8割決まると、本気で思っています。デザインも、費用も、集客も。後から何とかしようとすると、必ず無理が出ます。コトスタイルでは、「つくる前の時間」をとても大切にしています。

すぐに図面を描くより、まず話す。
すぐに金額を出すより、まず整理する。

遠回りに見えるかもしれません。でも、結果的には、そのほうが失敗しにくい。この記事で書いた考え方は、すべて、現場で積み重ねてきたものです。

もし今、

何から考えればいいか分からない
方向性に迷っている
予算とのバランスが不安

そんな状態であれば、一人で抱え込む必要はありません。まずは、事例を見て、イメージを膨らませる。あるいは、今の状況をそのまま話してみる。そこからで、十分です。

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その整理から、私たちは一緒に考えます。