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【京都で飲食店・店舗開業】個人vs法人、どちらで物件契約する?独立前に知っておきたいメリット・デメリット比較

先週の日曜日、久しぶりにゆっくり京都の街を歩いてみました。西大路のマンションから少し足を伸ばして、四条あたりまで。歩きながらいろんなお店の入口を眺めていると、ふと気になることがあります。このお店、個人でやってはるのかな。それとも法人かな、と。

外から見てるだけじゃわからないんですよね、当たり前ですが。でも、そのお店を立ち上げるときに「個人でいくか、法人にするか」という選択があって、オーナーさんが悩んで決めた答えがある。私はコトスタイル株式会社で京都の飲食店・店舗の独立開業を物件契約から施工・資金調達までワンストップでサポートしている立場なので、その「悩んでいる最中」の方をたくさん見てきました。

結論から言います。

どちらが正解かは、あなたの「事業のビジョン」と「手元の資金」によって変わります。ただ、それだけ言っても何の役にも立たないので(笑)、この記事では私たちが300件以上の開業に関わってきた経験をもとに、できるだけ具体的に話していきたいと思います。

【個人事業主vs法人】京都で飲食店・店舗開業する前に知っておくべき事業形態の基本

まず大前提として、個人事業主と法人(会社)は「どちらが優れている」という話ではありません。野球に例えるなら、両方ともバッターなんだけど、一方は長打型でもう一方は出塁型、みたいな感じです。どちらが「強い打者」かは状況次第で、チームの戦略によって変わる。

「地元の人に愛される小さなカフェを自分一人でのんびりやっていきたい」という方と、「京都を足がかりに数年後には複数店舗展開して大きなブランドを作りたい」という方とでは、選ぶべき形態はまったく違います。

それぞれの特徴を正直に話していきますね。

【個人事業主のメリット】独立開業のスタートに最適|手軽さと身軽さが最大の武器

個人事業主の一番のよさは、「始めやすい」ことです。

税務署に開業届を出すだけで手続きは完了します。費用はゼロ。「よし、やろう」と決意してから、本当にすぐ動けます。これは思っている以上に大事なことで、勢いって大切じゃないですか。開業届を出した日の「よし、始めたぞ」という感覚は、なんか特別な気がしてよかったという話をオーナーさんからよく聞きます。

事業の内容も自由に変えられます。「カフェだけのつもりだったけど、器も売りたくなってきた」というのは実際よくある話で、個人事業なら追加の手続きなしにすぐ動けます。

日々の会計処理が法人に比べて簡易なのも助かります。開業直後ってほんとに目が回るほど忙しいんですよ。接客して、仕入れして、SNS更新して、清掃して……そこに複雑な会計処理が重なると、精神的にきつい。個人事業の「身軽さ」は、特に開業初期に大きく効いてきます。

【個人事業主のデメリット】物件契約・採用で不利になるケースとは

一方でデメリットも正直に話します。

一番大きいのは「事業の責任の重さ」です。個人事業の場合、もし事業で大きな借金が生じたとき、最悪の場合は個人の財産でも弁済しなければならない。自宅が…というケースもゼロではありません。

社会的信用の面でも、法人に比べると不利なことがあります。大きな取引先との口座開設や、優秀なスタッフの採用で「個人事業だから」という理由で難しくなることがあるのは事実です。

社会保険についても、個人事業主は国民健康保険・国民年金になりますので、「社会保険完備で働きたい」という求職者には響きにくい。特に今の京都は飲食も美容もどこも人手不足で、採用力の差はじわじわ経営に影響してきます。

【法人のメリット】京都の好立地物件契約と採用に強い「信用力」という武器

法人化の最大のメリットは「信用力」です。

「〇〇株式会社」という看板があるだけで、仕入先からの扱い、物件の入居審査、採用活動……いろんな場面で通りがよくなります。これ、体感として大きいんですよね。

有限責任というのも大事な点です。会社と個人の財産は法律上区別されているので、出資者は自分が出資した範囲でしか責任を負わなくていい。ただし現実には、融資を受けるときや物件契約のときに代表者が連帯保証人になるケースが多いので、「有限責任だから完全に安心」とはならない部分もあります。これは正直に言っておきたいところです。

京都の街には代々土地を受け継いできた地主さんや家主さんがたくさんいます。そういう方は、見ず知らずの方が個人で「お店をやります」と来るより、法人登記があって事業計画をしっかり持っている会社組織の方を「安心できる相手」と見る傾向があります。特に好立地の物件や京町家の改装プロジェクトでは、法人格があるかどうかが審査を通過するひとつの鍵になることは、私たちが日々感じていることです。

【法人のデメリット】独立開業初年度に重くのしかかるコストと手続きの実態

法人のデメリットはシンプルで、「お金と手間がかかる」ことです。

株式会社を設立する場合、公証役場での定款認証に費用がかかり、法務局での登記には最低15万円の登録免許税が必要です。設立だけで数十万円かかるのが普通です。

また法人は定款に記載した事業しか行えないので、新しいことをやろうとするたびに変更手続きと登記費用が発生します。毎年の会計処理も複雑で、実質的に税理士さんへの顧問料がランニングコストとして必要になります。

そして赤字でも毎年7万円の法人住民税(均等割)がかかります。売上がゼロでも払わないといけない。これが開業初年度の資金繰りに地味に効いてくることがあります。

【費用を抑えて法人化したい方へ】京都の飲食店・個人店に向いている「合同会社」とは

「法人の信用力は欲しいけど、株式会社の設立費用は高い…」という方に知っておいてほしいのが「合同会社(LLC)」という形態です。

合同会社は出資者自身が経営者になる前提で作られた制度で、オーナー自身が現場に立つ小規模な店舗ビジネスにとてもよく合っています。

最大のメリットは設立コストの安さです。株式会社に必要な公証役場での定款認証(約5万円)が不要で、登録免許税も最低6万円と株式会社の15万円より大幅に安い。

「合同会社って知名度が低くて信用されないのでは?」と心配される方もいます。でも小規模な個人店を運営する上では、一般的な信用力という点でそこまで気にするほどの差はありません。将来的に事業が大きくなってから株式会社に転換することも可能ですし、まずは合同会社でスタートするのは賢い選択だと思います。

【京都の実例】個人vs法人、店舗開業の判断が明暗を分けた2つのケース

私が話すより、実際の事例を聞いてもらったほうがイメージが湧くと思うので、2つご紹介します。

ケース① 最初から法人化しようとして、思いとどまったAさん

京都市内の中心部でこだわりのアパレルセレクトショップを開業しようとしていた方です。「いずれ全国展開したい」という夢があり、最初から株式会社を設立したいとおっしゃっていました。

ただ、自己資金がギリギリのラインだった。私は正直にお伝えしました。

今株式会社の設立費用を払ってしまうと、内装と初回仕入れの予算が削られます。法人にすれば赤字でも年7万円の住民税と税理士費用もかかります。今は手元の資金をお店に集中させて、個人事業主からスタートしませんか」と。

渋々納得してもらいましたが(笑)、これが大正解でした。開業初年度は認知度が低くて資金繰りが厳しくなりましたが、個人事業の身軽さに救われて持ち堪えることができた。SNSでの発信が当たってお店は大繁盛。利益が安定した3年目に、満を持して法人成りして、今では2店舗目を準備しています。やっぱり、ですよね。

ケース② 最初から法人で勝負して一等地を勝ち取ったBさん

京都駅近くの商業エリアで大型の和食ダイニングを企画していた方です。飲食業界での豊富な経験と、しっかりとした自己資金を持っていました。「手続きが面倒だから個人で」と最初は言っていましたが、私たちは法人設立を提案しました。

理由は明確でした。ターゲットにしていたのが大手企業も入居を希望するような一等地のテナントで、さらに英語が話せるスタッフや経験豊富な料理長を複数名採用する必要があった。

法人を設立したことで、厳しい物件審査を信用力でクリア。求人でも「社会保険完備の法人」をアピールできたため、個人店ではなかなか集まらないハイスペックな人材を確保できました。初期費用はかかりましたが、スタートダッシュで一気に挽回し、今も京都の飲食シーンを牽引する人気店です。めっちゃいいやん、という感じですよね。

まとめ|京都で店舗・飲食店として独立するなら、まずコトスタイルに相談を

整理します。

個人事業主が向いている人
手元の資金をできるだけお店づくりに回したい、まずは身軽に小さくスタートしたい、という方。

法人(株式会社・合同会社)が向いている人
初期費用がかかっても信用力を武器にしたい、好立地の物件や優秀な人材が必要な事業を最初から本格的に展開したい、という方。

どちらがいいかは「今の資金力」と「どこまで大きくしたいか」で決まります。個人から始めて後から法人成りするルートも一般的ですし、焦る必要はありません。一つだけ言えるのは、「なんとなく」で決めないでほしいということです。事業形態の選択はあとから変えられますが、最初に間違えると余計なコストと手間がかかります。

「自分はどっちが合っているのか、どうしても判断がつかない」という方は、一人で悩まずに話しかけてきてください。コトスタイルは物件探しのずっと前から、こういう相談に乗っています。あなたの夢に一番合った形を、一緒に考えます。


コトスタイル株式会社 / 京都の店舗開業ワンストップサポート 実績300件以上 / 2026年「輝く地域企業表彰」受賞