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【保存版】京都で店舗を開業するための物件選び完全ガイド(居抜き・坪単価・用途地域まで一気通貫)

京都でお店を持ちたい人へ。物件選びの「基本と落とし穴」を、一緒に整理していきましょう。

はじめに:京都でお店を持つということ

休みが取れるとゴルフに行くことが多くて、滋賀・大阪・京都・奈良といろんなコースを回っています。ラウンド後にサウナがあるゴルフ場だと、「ゴルフ+サウナ」がワンセットになって、その日一日がちょっと特別になる感覚があります。
スコアはというと、今年もベスト更新ならず……まだまだ伸びしろしかない段階です(笑)。

お店づくりも、なんとなくそれに似ているところがあります。スコアだけ見ても上手くならないように、開業も「数字」だけでは語れません。どんなお客さんと、どんな時間を過ごしたいのか。そのイメージを一緒に形にしていくパートナーとして、お店づくりのお手伝いをしているのが、僕らコトスタイルです。

京都で「お店を持ちたい」と思った方が、最初に感じる不安や疑問に、これまで300件以上の開業サポートを通じて向き合ってきました。その中で、「ここだけは最初に知っておいてほしい」と感じたポイントをまとめたのが、今ご覧いただいているこの“保存版ガイド”です。

この記事は、こんな不安やモヤモヤを持っている方に向けて書いています。

居抜きか、スケルトンかで迷っている
坪単価の目安が知りたい
契約で見落としがちな法的リスクが不安
京都らしい立地特性の違いを整理したい

途中で何度も「これ、うちのことかも」と感じる場面があるはずです。そんなときは、画面の向こうであなたのお店のことを具体的にイメージしながら読んでもらえたら嬉しいです。

目次

  1. 居抜き物件とスケルトン物件、どっちがいい?
  2. 京都市内のテナント家賃・坪単価の目安
  3. 用途地域と建築基準法、実はこれが落とし穴
  4. 「京都らしい立地特性」とエリア選びの注意点
  5. 最後に:迷ったときはプロに聞いてください

1.居抜き物件とスケルトン物件、どっちがいい?

まず押さえておきたいのは、「居抜き」と「スケルトン」の違いです。ざっくり言うと、

前のお店の内装や設備が残っているのが「居抜き」
すべて撤去されて、コンクリート剥き出しの状態が「スケルトン」

居抜き物件のメリット・デメリット

メリット
・前の厨房機器やカウンターをそのまま使えるので、内装費がぐっと抑えられる
・工事期間が短く、スピード開業ができる

デメリット
・設備配置が決まっていて、レイアウト自由度は低い
・「造作譲渡料」が別途かかる場合がある(=見た目の家賃より総額が高くなることも)

実際、「家賃はちょうどいいと思ったのに、造作譲渡料まで含めると予算オーバーだった」というご相談は少なくありません。表に見えている条件と、隠れているコストをどう見抜くかが、居抜き物件ではとても大事になります。

スケルトン物件のメリット・デメリット

メリット
・内装や導線をゼロから設計できる
・設備も新品になるので、保証やメンテナンス履歴が明確

デメリット
・工事コストと期間が居抜きよりかかる
・「この投資、回収できるのか?」という収支計画が必須になる

スケルトンでつくるお店は、オープンした瞬間はとても気持ちがいいです。ただ、「内装にかけたお金を、何年で回収するのか」という視点がないと、後から資金繰りに追われてしまうこともあります。

結論:どう選ぶべきか?

これはもう、「どんな業態を、いつまでに、どんな世界観で出したいか」によって正解が変わります。。

「資金は限られてるけど、早く開けたい」なら → 居抜きが有力候補
「世界観をしっかり表現したい」「ブランドイメージを大事にしたい」なら → スケルトンが長い目で見ると有利なことも

💡迷ったときの考え方

・「家賃」だけで比べない
・「初期費用の総額+何年で回収するか(投資回収スパン)」で比較する

実際の相談では、物件候補ごとに「5年運営した場合のトータルコスト」を一緒にシミュレーションすることが多いです。目先の安さだけでなく、「5年後にどちらが笑っていられるか」を一緒に考えていきましょう。

2.京都市内のテナント家賃・坪単価の目安

京都で物件を探すとき、「坪単価いくらが相場?」という声をよくいただきます。あくまで目安ですが、2025年12月時点の京都市中心部(四条・河原町・烏丸エリア)では、感覚としては次のようなレンジで動いていることが多いです。

 エリア                   飲食可物件の坪単価目安  
四条河原町                     8〜15万円/坪
烏丸御池                       7〜12万円/坪
京都駅周辺                     6〜10万円/坪
商店街内(寺町・錦など)             7〜13万円/坪
ローカル住宅地近辺(上京区・北区など)    3〜6万円/坪

※物件タイプ(居抜き or スケルトン)、建物の状態、1階路面かどうかによっても変動します。

ここで注意したいのは、坪単価はあくまで「毎月の賃料の目安」にすぎないことです。
特に居抜きの場合は、

  • 造作譲渡料(100万円〜のケースも)
  • 保証金・敷金
  • 仲介手数料
  • 看板・設備の追加工事費

といった初期費用が上乗せされるため、「月々の家賃だけ見て決める」のはとても危険です。

💡おすすめの見方

「開業に必要な総額(初期費用+半年分の運転資金)」をまず決める
その中で、家賃・内装・設備にいくらずつ配分できるかを逆算する

数字の相談も、ざっくりした段階から大歓迎です。「この貯金額で、どのあたりまで狙えそう?」といったご質問もよくいただきます。

3.用途地域と建築基準法、実はこれが落とし穴

「この物件いいな、借りようかな」と思っても、用途地域の制限や建築基準法に抵触していたら、そもそも希望する業態がNGということもあります。

用途地域ってなに?

市街地は用途に応じて
商業地域
準住居地域
第一種住居地域
 …など

に分かれていて、飲食店が可能なエリア・NGなエリアが法的に決まっているというルールがあります。
たとえば、

商業地域 → 多くの飲食店がOK(ラーメン店・居酒屋など重飲食も基本はOKのケースが多い)
第一種住居地域 → 軽飲食はOKでも、重飲食や深夜営業はNGになり得る

「近くに飲食店があるから、うちも大丈夫だろう」と思ってしまいがちですが、建物ごとの条件や用途変更の履歴によって、同じ通りでも扱いが違うことがあります。

見落とされがちな落とし穴

  • 看板の大きさやデザインが制限される(景観条例)
  • 厨房の排気の向き・高さが規制される(近隣住宅との兼ね合い)
  • 木造の古い建物などで、消防・衛生の基準が厳しくなる

💡コトスタイルでしていること

物件契約前に「用途地域×業態」の相性チェックを行い、「やりたいことが法的にNGだった」という事態を防ぐようにしています。専門用語がわからなくても大丈夫です。「ここでこういうお店をしたいんですが」と言ってもらえれば、一緒に一つずつ確認していきます。

4.「京都らしい立地特性」とエリア選びの注意点

京都で物件を探すとき、家賃や広さだけで決めてしまうのは、少し早計かもしれません。というのも、京都の街は、エリアごとに「文化」や「時間の流れ」がまったく違うからです。

エリアごとの“空気感”の違い

祇園・東山エリア

観光客が多く、インバウンド向けの飲食や物販には適していますが、景観条例や外装制限が厳しく、自由度は低め。

京都駅前・烏丸エリア

ビジネスマンや通勤客が中心で、回転重視の業態と相性が良いエリア。ランチタイムと帰宅時間帯の「波」がはっきりしています。

北山・御所南エリア

地元の感度が高い層が多く、こだわりの物販や美容室、予約制のサロンなどが根を下ろしやすい環境。

こうした背景を無視して物件を選んでしまうと、「せっかく良い場所なのに、なぜかお客さんが入らない…」という事態に陥りやすくなります。“人通り”と“集客力”はイコールではないというのが、京都特有の落とし穴です。

景観条例と歴史的建物のルール

もうひとつ注意したいのが、地域によって異なる「景観条例」や「歴史的建造物指定」の存在です。

  • 看板をほとんど出せない
  • 扉の形が大きく変えられない
  • 外壁の色が限定される

といった制限がある物件も少なくありません。これは、「京都らしい景観」を守るための大切なルールでもありますが、お店づくりの自由度やコストにも影響してきます。

ターゲットの“生活動線”を考える

最後に、忘れてはいけないのがターゲット層の生活動線との重なりです。

  • 駅からの導線
  • 平日と休日の人の流れの違い
  • 朝・昼・夜で街がどう入れ替わるか

こういった「時間のグラフ」をイメージしながら物件を見ると、「ここに出したら、お客さんはどんな一日を過ごすだろう?」と想像しやすくなります。内見のときは、できれば曜日や時間帯を変えて周辺を歩いてみるのもおすすめです。

5.最後に:迷ったときはプロに聞いてください

ここまで読み進めていただいたあなたは、きっと本気で京都での開業を考えている方だと思います。頭の中には、もうすでに「こんなお店ができたらいいな」というイメージがあるのではないでしょうか。

一方で、
「この物件、本当に決めていいのかな」
「家賃と内装費のバランスが不安」
「法律とか、用途地域とか、正直よくわからない」

そんな不安も、同時に抱えているかもしれません。その不安は、とても自然なものです。むしろ、そこまで悩める方こそ、きちんと続いていくお店づくりができる、と日々の相談の中で感じています。だからこそ、「ひとりで全部抱え込まない」ことを、最初の一歩にしてほしいと思っています。

私たちコトスタイルは、京都市下京区傘鉾町の事務所で、毎日のように開業希望者の方とお話をしています。ちょっとした疑問から、具体的な物件紹介、内見同行、数字の相談まで、すべて無料の相談で対応しています。

まだ物件が決まっていない段階
いいなと思う候補が2〜3件ある段階
すでに不動産会社から資料をもらっている段階

どのタイミングでも大丈夫です。「この方向性で合っていそうか、一度意見を聞いてみたい」と思ったときが、相談のベストタイミングです。この記事が、“ひとりで悩まない開業準備”へのきっかけになれたなら、とても嬉しく思います。気になる物件があったときも、なんとなく方向性が決まっていないときでも、まずはお気軽にご連絡ください。

▶ 無料の開業相談はこちら → コトスタイル お問い合わせフォーム
気になる物件があれば内見同行も可能です
「京都でお店を始めたい」という気持ちに、具体的な一歩を足していくお手伝いを、ぜひ一緒にさせてください。