

人の流れが変わる場所に、オミセのチャンスあり。京都駅前で考える新しいテナント戦略
京都の玄関口といえば、やはり「京都駅」。

近代的な駅ビルの構造や、正面にそびえる京都タワーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。旅番組などでも紹介されることが多いのは、塩小路通側の中央口。観光のスタート地点として、にぎわいと華やかさがありますよね。
でも、もう一つの顔「八条口」も忘れてはいけません。
新幹線や近鉄を利用する方にとって、京都の第一印象となるのはむしろ八条口側なのです。
八条口が、変わろうとしています。
これまで、「ちょっと地味」「乗り換えに少し不便」というイメージがあった八条口。
しかし今、そのイメージが大きく変わろうとしています。
現在、バスやタクシーの利便性向上や快適な動線設計を目的とした大規模な再整備が進行中。
その一環として、先月(3月28日)、新しい屋根付き広場「みやこ夢てらす」がプレオープンしました。
「みやこ夢てらす」とは?
およそ600㎡の開放的な屋根付き空間。
名前のとおり、夢のようにゆったりとした時間を過ごせる場所です。
新幹線の切符を買いに行く間、家族が座って待てる。
観光帰りで少し疲れたときに、気軽に腰を下ろせる。
子どもが少し体を動かせるスペースがある。
そんな、旅の合間に「ひと呼吸」できる居場所が生まれたのです。
これまで立ったまま待つのが当たり前だった場所に、ちゃんと「ひと休み」ができる工夫がある。
それだけで、京都駅の印象も、まちの印象も、きっと少しずつ変わっていくはずです。
まちが変われば、テナントの可能性も広がる
こうした駅前整備や動線の改善は、私たちのように店舗デザインやテナント企画に携わる立場から見ても、大きな意味を持ちます。
人の流れが変われば、にぎわうエリアも変わります。
「今まで通り過ぎられていた場所」が、「立ち寄られる場所」へと変わる。
その変化にあわせて、新しい店舗の形や出店のチャンスが生まれてくるのです。
たとえば、「みやこ夢てらす」のようなパブリックスペースの近くでは、
- 地元食材を使ったお弁当やテイクアウト専門店
- 観光客に嬉しい京都土産のセレクトショップ
- 子ども連れに優しい休憩カフェ
こういった“目的に応じた機能的なテナント”が求められるようになるかもしれません。
2024年12月、グランドオープンへ
「みやこ夢てらす」はまだ一部の開放にとどまっていますが、今年12月にはグランドオープンを予定。
今後も、バス停の集約や導線の再編などが進められており、さらに便利で快適な駅周辺環境が整っていく見込みです。
京都駅八条口という玄関口の変化は、近隣のテナント価値を再評価するきっかけにもなります。
いま開業を検討している方にとっては、「中央口」だけでなく「八条口」も注目すべきエリア。
京都での出店やテナント選びにおいて、視野を広げるタイミングかもしれません。
まとめ
人が集まる場所には、新しい風が吹きます。
その風を、どう取り込み、どう形にするかは、私たち次第。
まちの景色が変わるとき、オミセの景色も変えられる。
それが私たちコトスタイルの仕事の醍醐味でもあります。
京都駅八条口の変化、ぜひ現地で感じてみてください。
そして「みやこ夢てらす」で、ほんの少し、ゆったりした時間を味わってみてくださいね。