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【京都版】美容室テナントの探し方と「居抜き物件」の罠!内装費を抑えるプロの極意

この記事でわかること

  • 京都で美容室向けテナントを探すのが難しい理由
  • 居抜き物件のメリットと、見落としがちな3つの注意点
  • 坪数別の内装工事費用の目安(京都エリア)
  • 失敗しない物件探しのコツと、プロに相談すべきタイミング

少し前のことですが、美容室を開きたいというお客様と一緒に京都市内の物件を内見していたときのことです。「ここ、前も美容室だったんですよね。シャンプー台の配管もそのまま残ってるみたいだし、これは当たり物件じゃないですか」と、そのお客様はとても嬉しそうに話してくれました。

気持ちは、ほんとによくわかります。美容室の居抜き物件は、一見するとものすごくお得に見える。配管がある、電気の容量も多そう、内装も雰囲気が悪くない。「あとは自分好みに少し手を入れるだけ」と思えてしまう。

でも私はそのとき、天井の換気設備の位置と、電気の引き込み容量と、シャンプー台がある壁の反対側の構造を頭の中で確認しながら、「これは追加工事がそれなりにかかるな」と感じていました。

結論から言います。美容室の物件探しは、飲食店と並んで「設備要件が最も厳しい業種のひとつ」です。居抜きだからといって無条件にお得なわけではなく、むしろ素人目には見えない落とし穴が潜んでいることが多い。

この記事では、京都で美容室・サロンのテナントを探している方に向けて、物件選びのリアルな話をしたいと思います。

京都で美容室向けテナントを探すのが難しい理由

美容室の開業を考えたとき、多くの方がまず「立地」と「家賃」を条件に物件を探し始めます。人通りがあること、駅から近いこと、家賃が予算内に収まること。それ自体は間違っていないのですが、美容室には一般の店舗と比べて「物件に求める設備条件」がかなり厳しいという現実があります。

まず、水を大量に使う業種であるという点。シャンプー台は1台あたり1日に何十回も使います。給水・排水の配管が十分な径で引かれているか、排水が詰まりにくい構造になっているかは、物件の外観や間取り図を見るだけではわかりません。

次に、電気容量の問題です。ヘアドライヤー、ストレートアイロン、カラー用のスチーマー、エアコン。美容室は一般的な飲食店と同じか、それ以上に電気を使います。古いビルや民家転用物件では、そもそも容量が足りず、電力会社への増設申請と工事費用が別途かかることがよくあります。

さらに京都特有の事情として、景観条例と用途地域の制約があります。京都市内では看板のサイズや色、外装の素材まで細かく規制されているエリアがあります。「この通りに面した物件は看板が出せない」「外壁を塗り替えるにも許可が必要」といったケースは珍しくなく、開業後のブランディングに影響することもあります。

こうした条件をすべてクリアできる物件を、家賃・立地・広さの条件と同時に満たそうとすると、選択肢はぐっと絞られてきます。それが「京都で美容室テナントを探すのが難しい」と言われる理由です。

「美容室の居抜き物件」は本当にお得?メリットと3つの注意点

前の美容室が使っていた設備をそのまま引き継げる居抜き物件は、たしかに魅力的です。シャンプー台や鏡台、収納什器などがそのまま残っていれば、設備購入費を大幅に抑えられます。工期も短くなるので、早めのオープンを目指せるという利点もあります。

ただ、居抜き物件には「お得に見えるけど、実はそうでもない」という落とし穴が存在します。私がこれまでサポートしてきた美容室の開業案件の中でも、居抜きを選んだことで想定外のコストが発生したケースは一度や二度ではありません。

要注意!水回りの配管と「電気容量」の落とし穴

居抜き物件で最も注意が必要なのが、配管と電気設備の状態です。前のテナントが美容室だったとしても、その設備が「何年使われていたか」「どのようなメンテナンスをしていたか」は、契約前に必ず確認しなければなりません。

排水管は、使い続けることでカラー剤や薬剤が内部に蓄積し、詰まりやすくなっていることがあります。表面上は問題なく見えても、内視鏡検査をしてみると管の中がかなり傷んでいた、というケースを私自身何度も見てきました。


ポイント

配管の状態確認には「内視鏡カメラ調査」が有効です。費用は3〜5万円程度ですが、後から発覚する大規模な修繕工事(数十万〜百万円超)を防ぐための保険だと考えてください。契約前にオーナーへの調査許可を求めることをおすすめします。

電気容量についても同様です。前の美容室が「60A」で契約していたとして、あなたが計画するスタッフ数や機器の台数が多ければ、それでは足りない場合があります。電力会社への増設申請と電気工事には、数十万円の費用と1〜2ヶ月の工期がかかることもあります。この点は内見時に電気の引き込み盤を確認し、専門家に相談するのが確実です。

シャンプー台の配置制限について

前の美容室のシャンプー台がそのまま残っている場合、「この位置を変えたい」と思っても、簡単にはいかないことがあります。

シャンプー台は給水・排水の配管が床下を通っているため、位置を変えるには床の開口工事が必要です。コンクリートスラブ(床の構造体)に穴を開けることになれば、オーナーへの申請と相当な工事費が発生します。マンションや古いビルの場合、そもそも構造上の問題で「移動できない」と判断されるケースもあります。

つまり、居抜き物件を選ぶということは、前の美容室のレイアウトをある程度引き継ぐことになるという現実があります。自分のサロンのコンセプトやスタイリストの動線に合ったレイアウトを実現したいなら、スケルトン物件からゼロで作る方が結果的にコストパフォーマンスが高いことも少なくありません。

【坪数別】京都の美容室・サロンの内装工事費用シミュレーション

「実際、いくらくらいかかるの?」というのが、みなさんが一番気になるところだと思います。京都市内での実績をもとに、坪数別の目安をまとめました。あくまで参考値ですが、予算計画の出発点にしてください。

坪数の目安 席数の目安 スケルトンからの工事費 居抜き改装工事費
10〜15坪 2〜4席 600万〜900万円 200万〜400万円
15〜25坪 4〜8席 900万〜1,400万円 350万〜650万円
25〜35坪 8〜12席 1,400万〜2,000万円 600万〜1,000万円

この数字を見て「居抜きの方が断然安い」と感じた方も多いと思います。たしかにそうなのですが、前のセクションで説明したように、居抜きには「配管の修繕」「電気容量の増設」「造作の撤去・変更」といった追加工事が発生することがあります。

実際にあった話をひとつ。京都市内の15坪の居抜き美容室を契約したお客様が、「改装費は200万円で収まるはず」と計画していたところ、排水管の劣化と電気容量不足が判明し、最終的に追加工事費が150万円を超えました。トータルでは「スケルトンから作るのとほぼ変わらなかった」という結果になってしまったんです。

居抜き物件は、設備の状態を事前にしっかり確認してから判断すること。この一点に尽きます。


ポイント

内装工事費の他に、造作譲渡料(前テナントの設備を引き継ぐ費用)、保証金・礼金、看板制作費、什器・備品購入費なども開業資金に含めて計算する必要があります。総額で考えると、居抜きとスケルトンの差は思ったより小さいことも多いです。

京都の美容室施工事例と、失敗しない物件探しのコツ

コトスタイルでこれまで手がけてきた美容室の施工事例をいくつか紹介します。実際の数字や状況に近い形でお伝えするので、自分のケースと比べながら読んでみてください。

【事例A】京都市中京区・路面店・12坪・スケルトンからの新装
元々は雑貨店として使われていた物件。配管がなかったため給排水工事から着工。電気容量も60Aから100Aへ増設。工期は約3ヶ月、工事費用は約850万円。オーナーが「自分だけのサロン空間を妥協なく作りたい」という強い希望をお持ちだったため、スケルトンを選択。漆喰の壁と無垢材のフロアを組み合わせた、和モダンの落ち着いた空間に仕上がりました。

【事例B】京都市左京区・2階テナント・18坪・美容室居抜きの改装
前テナントも美容室で、シャンプー台4台・スタイリングチェア6台が残存。造作譲渡料として80万円を支払い取得。配管の内視鏡調査を実施し、一部の排水管に詰まりが見られたため交換工事を実施(約35万円)。既存レイアウトを活かしつつ、壁クロスと照明を全面刷新。工事費用は約380万円で、スケルトンから作る場合と比べ約600万円のコスト削減に成功しました。

この2つの事例を見るとわかるように、居抜きが有利かスケルトンが有利かは、「物件の状態」と「オーナーのこだわりの強さ」によって変わります。一概にどちらが正解とは言えないんですよね。

失敗しない物件探しのコツをまとめると、以下のようになります。

  • 内見には必ず「設備を見られる人」を同行させる(内装業者や施工会社)
  • 居抜き物件は契約前に配管・電気の状態を調査する(費用は数万円)
  • 造作譲渡料と追加工事費を含めたトータルコストで比較する
  • 京都市内なら景観条例・用途地域の確認を必ず行う
  • 物件契約と内装工事を別々の業者に頼むと、責任の所在が曖昧になりやすい


最後の点は特に大事で、「物件は不動産会社に任せて、内装は別の業者で」というやり方をすると、どちらかが「それはうちの管轄ではない」という場面が必ず出てきます。物件選びの段階から内装工事まで一貫して見られるパートナーを持つことが、結果的にトラブルを減らし、コストも下げることにつながります。

私がお客様に繰り返しお伝えしているのは、「物件を契約する前に一度相談してほしい」ということです。契約してしまってからでは、できることの幅がぐっと狭くなります。見に行くだけなら無料ですし、そこで「この物件はやめておいた方がいい」という判断ができれば、それだけで数百万円の損失を防げることもあります。


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