

まず“最初の一歩”を踏み出そう
こんにちは、デザイナーイケダです。
京都・西大路のマンションから、街ゆく人や建物の佇まいを眺めていると、「このお店、もし自分だったらどうするかな?」と思うことがよくあります。ヴィンテージ扉、看板の書体、路地の奥の引力。そういう“違和感”に敏感な僕が、今日は「京都でお店を開きたい!」と思ったときに、まず知っておいてほしい“最初の一歩”についてお話しします。
結論から言うと、開業を“思い立った瞬間”からいきなり内装プランやメニューを考えるのではなく、まず「01.制度を知る」「02.仲間を知る」「03.相談先を決める」という3つを先に動かすと、あとがスムーズやということです。
では、順を追って進めましょう。まずは制度のお話から。
01.京都で活用できる支援制度まとめ

京都市・京都府の創業支援制度を活用しよう
京都で“お店を出す”と決めたなら、まず頭に入れておきたいのが、創業支援制度です。資金的な支援、専門家派遣、補助金・助成金など、支援の“入口”を抑えておくことで、出店計画の起点が変わります。
たとえば、京都市が案内している「創業・経営承継支援資金」では、無担保での融資枠や低金利の優遇が使えるケースがあります。また、登録免許税の軽減、小規模事業者持続化補助金<創業型>の上限引き上げといった制度もあります。これは、“資金の壁”を少しでも低くするための仕掛けです。
さらに、「特定創業支援等事業」として、京都商工会議所、京都リサーチパーク、京都知恵産業創造の森などが連携して、無料相談や創業プラン作成の支援を提供しています。初めての方には、こうした“制度の窓口”を最初に押さえることをおすすめします。
補助金・助成金・専門家派遣などの一覧活用
お店を出すとき、内装費・設備費・販路拡大費用など、ランニングコスト以外にも初期費用がかかります。ここで“補助金・助成金”が利くと、大きな助けになります。2025年度版の「京都市事業者向け支援制度」(京都市:事業者向け支援制度 : https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/page/0000268990.html)では、補助金・助成金・専門家派遣・販路拡大支援などが包括的に整理されています。これを“制度リンク集”として活用すると、どの制度が自分に合うか、比較しやすくなります。
例として:
- 小規模事業者持続化補助金(創業型)
- 創業・経営承継支援資金(融資制度)
- 専門家派遣サービス(税理士・社会保険・経営指導など)
制度を“知らなかった”では勿体ない。自分のプランと制度を照らし合わせることが、開業リスクを減らす第一歩です。
スタートアップ支援・ソーシャルイノベーションの場も
「店舗」だけでなく、「新しい取り組み」「地域課題を解くお店」という視点も京都では注目されています。例えば「Kyoto Startup Ecosystem」(京都スタートアップエコシステム – KYOTO STARTUP ECOSYSTEM : https://kyotostartup.jp/)では、行政・大学・企業が連携して支援施設・アクセラレーター・イベントを運営しています。これらの場に“お店を開きたい”という意欲を持った人が入ると、「仲間」「学び」「資金」が得られやすくなります。
また、ソーシャルビジネス志向なら「オープンラボ京都」(KYOTO CITY OPEN LABO | 京都市×企業、公民連携オープンイノベーション : https://open-labo.city.kyoto.lg.jp/)のようなプログラムもあります。地域密着・持続可能なお店づくりを目指すなら、こうした“次の1000年を紡ぐ企業”の流れにも視線を向けておきましょう。
02.スタートアップ・商店街・地域での事例紹介

古川町「ハイブリッド商店街」モデル
京都市内、古川町商店街では、“商店街+EC+共同販促”というハイブリッド型の新しい動きが生まれています。地域の高齢化や観光客の変化に対応するために、昔ながらの店舗が「地域連携+ネット販売」で変革しています。
このモデルは、お店を出す側としても「商店街に入る」「エリアの力を借りる」という選択肢を示してくれています。町家風の外観、地域の祭りとの連動、新しいSNS展開。こういう“地域力”を活かせば、立地だけで勝負するより強みになります。
ハイブリッド商店街 | あの店、あの店主がもっと身近に : https://hybrid-mall.kyoto
錦市場ブランドの活用と新規店舗の調和
また、錦市場では「錦ブランド」を守りつつ、新規店舗との共存も進んでいます。「伝統×革新」というテーマで、古い建物をリノベーションしてカフェに変えた例もあります。ここから得られるヒントは、「京都らしさ」を保ちながら、新しい価値を入れるということです。
こうした地域でお店を出すなら、建物の色・看板の書体・照明の雰囲気など、景観条例・町並み保全の観点からも配慮が必要になります。単に「おしゃれ」ではなく、地域の文脈を意識することが、長く愛される店になるポイントです。
錦ブランドを活かした地域活性化の取組https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/cmsfiles/contents/0000147/147939/kyotoshoukoujouhou6.pdf
移住×起業の事例(郊外・宮津市など)
最後にもうひとつ、京都府内の郊外・例えば宮津市などでカフェや雑貨店を始めたU・Iターン起業者の話を紹介します。中心部より家賃が安く、自然も豊か。だけど“人通り”だけで見ないで、「地域住民のライフスタイル」「地元観光ルート」「季節で動く顧客」まで考えて出店しています。
これから郊外で展開を考える人には、「都会とは違った成功条件」があることを知っておいてほしいです。地域における“需要”を丁寧に読むことが、立地選び・開業計画の精度を上げます。
【京都府宮津市】UIターン移住者の挑戦を後押し!移住者の起業事例と支援制度のご紹介 : https://dual-life-iju.com/magazine/category/emigration/miyazu-interview3/
03.個別サポートサービスの実例紹介

「相談先がある」ことの安心感
ここまで制度や事例をいろいろ紹介してきましたが、「じゃあ自分のお店はどんなふうに進めればええんやろ?」ってなったときに、頼れる“人”や“場所”があることって、大きいと思うんです。
たとえば僕も、これまでいろんな人のお店づくりに関わってきましたけど、「こういう場合はどうしたらいいですか?」っていう最初の相談って、ほんまにみなさん同じように迷われます。
「どこに出したらいいのか?」「費用ってどれくらいかかるのか?」「そもそも何から始めれば?」みたいな感じで。
このときに、どこかで“ひと声かけられる場所”があると、安心して進められる。だから、個別サポートって実は重要で。制度や仕組みだけじゃ補えない“人の存在”が、ここでは効いてくるんです。
コトスタイルの開業サポートとは?
京都で開業を考えている方に向けて、僕たち「コトスタイル」がどんなことをしているかを少しご紹介しますね。
うちは「想いをカタチに」する設計施工会社として、京都を拠点にこれまで300件以上の開業に携わってきました。しかも、ただ空間をデザインするだけじゃなくて、
- 店舗物件の紹介(テナント仲介)
- 事業計画の相談
- 内装デザイン・施工
- 開業までのスケジュール管理
- 開業後の販促相談
といった、「ワンストップ」でのサポートをやってるんです。
たとえば、「古い町家を活かしたカフェをやりたい」と相談に来られた方には、耐震・設備の課題とどう向き合うか、行政との協議はどうするか、店舗導線をどうするか……っていうのを一緒に考えます。
「ただデザインする」じゃなくて、「どうすればその人らしいお店になるか」を考えるのが、僕たちのやり方です。
※「ワンストップサービス」とは、バラバラにいろんな会社にお願いしなくても、一つの窓口でまとめてサポートを受けられるしくみのことです。
こんな流れで相談できます

じゃあ実際に「開業したいと思った人」が相談するって、どんな感じなん?というのを紹介します。
流れとしては:
- 1.無料相談の申し込み(メールor電話)
- 2.開業の想いをヒアリング(対面)
- 3.物件・資金・時期などの初期整理
- 4.必要があれば物件の内覧・選定サポート
- 5.設計・施工の方向性を一緒に考える
- 6.補助金の活用、行政申請のサポート
- 7.施工開始・完成・引き渡し
- 8.その後の運営・集客についても伴走
という感じで、全体を伴走するかたちで動いています。
実際、「ひとりでは絶対にここまでできなかったです」っていう声も多くて。
開業って、正解があるようでない。でも、「道のり」を一緒に描く相手がいると、それだけで心強くなるんですよね。
コトスタイルのサポート事例
これまでサポートしてきた中でも印象的だったのは、「地域の人とつながりたい」という想いで開業されたカフェオーナーさんの事例です。
その方は、「京都で移住してお店を持ちたい」という希望があって、地域との関わりを大事にされてました。なので、僕らも場所の選定から、商店街との関係構築までサポートさせてもらって。内装も、“人が集まりやすい導線”を考えたつくりにして、家具も京都の木工所と一緒に製作。オープンのときには、町内会やご近所さんも来てくださって、「あのとき相談してよかった」と言ってもらえたのが、今でも忘れられない良い思い出です。
その他のお客様の声|コトスタイル : https://www.kotostyle.co.jp/contents/archives/category/voice/
「京都でお店を出す」という選択肢

京都って、やっぱり他の都市とは違って、“街に物語がある”んです。町家、商店街、観光と地元の共存、伝統文化の継承、そして学生と移住者が交わる独特の空気感。そういう中でお店を出すって、ちょっとした“演出”や“物語”が大事になると思うんです。単に美味しいとか、おしゃれとか、そういうことだけじゃなくて、
- 「なぜこの場所で?」
- 「どんな想いを届けたいのか?」
- 「お店を通して誰とつながりたいのか?」
みたいな“芯のある問い”に向き合うことが、京都ではすごく意味を持つ。
僕たちは、そんな“芯の部分”から、一緒に考えられる存在でありたいと思っています。
まとめ:最初の一歩は「一緒に考えること」
ここまでいろいろ書いてきましたが、最後にひとつだけ言うなら、「ひとりでやろうとしすぎないで」ってことです。開業って、もちろん勇気もいるし、自分の想いとの対話でもあるけど、頼れる相手がいるかどうかで、進み方は変わります。制度も場所も情報も大事。でもやっぱり、「人」やと思います。
最初の一歩、踏み出そうと思ったら、ぜひコトスタイルに声かけてください。
いろんな不安も、ワクワクも、真面目に、でもちょっとユルく、一緒に整理しながら、最適な道を探していけたらなと思ってます。
おわりに:想いをカタチにする、そのはじまりに

開業って、思ったよりも時間がかかるし、迷うことも多い。でも、「やってみたい」って思ったその気持ちは、ちゃんと尊いし、大切にしてほしい。京都でお店を開くって、ちょっと特別な体験です。伝統と新しさの間で、自分のスタイルを貫きながら、地域とも関われる。そんな場所、そうそうないです。
だからこそ、「最初の一歩」を間違えないことが、何より大事なんです。
開業相談はこちらから
総合問い合わせ | コトスタイル – お気軽にご相談ください|コトスタイル : https://www.kotostyle.co.jp/contact/
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