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左京区・鹿ヶ谷で、お弁当屋さんの現場が始まります。

今朝は少し早めに自宅を出て、左京区・鹿ヶ谷で始まるお弁当屋さんの現場へ向かいました。今日から水道屋さんが仕込みに入るということで、担当のイケダくんと職人さんが打ち合わせをされているところでした。

この水道屋さんとは、創業当初からずっとご一緒しています。まだ本当に仕事がなかった頃、異業種交流会で掃除屋さんに“仕事を紹介してもらって”、年末の大阪までトイレ交換の工事に一緒に行ったのが最初。その現場はいまでもよく覚えています。笑

挨拶すると、「広報の採用も始めたんやって? それより穴澤さんが発信したらいいのにって思ってたんよ。こうして現場に来てくれるの、嬉しいわ」と話してくださって。

職人さんたちは、ただ依頼した工事をこなすだけじゃなくて、僕らの事業全体を見てくれている。現場のことや仕事の進め方も、いろいろとアドバイスをくれる。こういう関係性こそ、コトスタイルの“ワンチーム”の強さなんだと思います。

伝統の味を受け継いだ方が鹿ヶ谷で独立へ。

今回のお弁当屋さんは、仕出し料理の名店「菱岩」で修行されていた方の独立です。

菱岩は天保初年(1829年)創業の仕出し料理専門店。お祭り・お祝い・旅のひとときなど、京都の“特別な時間”に寄り添い続けてきた老舗で、京文化とともに味を磨き上げてこられた伝統のあるお店です。そんな背景を持つ方が、鹿ヶ谷という住宅街で新しい挑戦を始められます。

今回は奥まで入るお店ではなくて、厨房メインで、開口部からお弁当を購入していただく形の店舗です。角地を活かして販売口をつくり、ショーケースを置いて、認知性を高めるレイアウトで設計しています。

図面を見ると、店内のすべてが厨房。奥では養生テープで機器の位置が示され、イケダくんと水道屋さんが配管の段取りを細かく確認していました。

厨房レイアウトが固まれば配管位置が決まる。だからこそ、この最初のすり合わせが大切で、300店舗以上の出店をサポートしてきた経験が活きる瞬間です。

きっかけは“張り紙”。地道な動きが仕事をつくる。

ここは元・コインランドリー。街を歩いていたナガサワさんが、偶然張ってあった募集の張り紙を見つけ、大家さんへ問い合わせたのが出会いでした。

こういった地道な動きが、次のご縁につながる。そして今回の募集からご紹介、設計施工まで一貫して関わらせてもらえる流れになりました。

現場横に停まっていた水道屋さんの車には、配管材がぎっしり。急なトラブルにもすぐ対応できるよう備えておられる姿を見て、現場で積み重ねてきた経験が滲み出るなぁと思いました。

昨日は電気屋さんが電柱に登って配線をしてくださっていたようで、電気容量も十分。厨房機器を多く使う店では、これは大きな安心材料です。

2軒隣には友人の「コイコイ商店」。相乗効果が楽しみです。

この現場の2軒隣には、高校時代の友人が営む「コイコイ商店」があります。御所南の事務所の近くにあった「カティ」で働かれていた頃からずっと通っていたタイ料理屋さんのご夫婦で、個人的にも長いお付き合いです。

現場に行くついでに「お昼食べて帰ろか」と冗談を言えるような距離感で、これはこれでなんだか嬉しいもんです。しかもお店が並ぶと、お互いに相乗効果が生まれて、ぐっとまちの景色が変わる。

こうして店が連鎖して人が来るようになり、賑わいが生まれる。こんな連鎖こそ、僕らが本当にやりたいことなんだと思います。

“学べる環境”というより、“伸びられる環境”にしたい。

コトスタイルでは、店舗デザイナーを募集しています。デザインだけじゃなく、現場、不動産、段取り、営業、マーケティングまで経験できるので、たしかに大変です。でもそのぶん、自分で動ける力がつくし、事業の全体像が見えるようにもなる。

全員に思っていることですが、経営を学びたい人にも来てほしいという思いがあります。もちろん「店のデザインがやりたい」でもOKです。ただ、僕が15年やってきたことを若い人に伝えていきたいし、やる気があるなら、そのポジションもちゃんと用意したいと思っています。

インターンシップもあるので、まずは雰囲気を見てもらえると嬉しいです。来週も1名インターンに来てくれる予定で、チームが増えていくことが楽しみです。

このあと、清水寺界隈の物件も見に行きました。

現場を出たあと、清水寺の周辺エリアの物件を調べに走りました。観光の中心地なので空きが出てもすぐ埋まるのですが、実際に歩いてみると“街の気配”がやっぱり分かる。ここはどう活かせるか、誰に合うか。そういう視点で見ると見え方が変わります。

京都でお店をやりたい人が、しっかり挑戦できるように。
そのための情報と下準備を、日々積み重ねているような感覚です。

また進捗があれば書きますね。