

大阪で6店舗の焼き鳥店を経営する上阪さんが、京都への移住に伴って新たにオープンさせた「やきとり来蕾鳥」。
前編では、物件探しの様子や出店にあたって行った出店エリアの調査についてお話を伺いました。後編では、リノベーションについて詳しくお聞きしていきます。
——コトスタイルの提案について、印象に残っていることを教えてください。
上阪さん:物件の契約が決まり、内装工事の見積を出していただいたのですが、いただいたプランは予算を300万円ほどオーバーしてしまったので驚きました。
今まで手がけてきたお店とは違い、築年数不詳の古民家なので仕方ないところもあるかもしれませんが…。
——かなり大きな額ですね!どうやってすり合わせていったのでしょうか。
上阪さん:この物件は2階建てなのですが、予算内に収めるなら1階のみの改装をと提案されました。ですが、せっかく席を作れるスペースがあるのに、使わない手はありません。目指す売上のためには2フロアの改装が必要だと思っていました。
そこで、見積内容を細かくチェックして自分で出来ることはやろうと。工事部分はコトスタイルさんにお任せし、厨房機器や家具は可能なかぎりこちらで調達することで、費用を削れる見込みができました。
——具体的に、どんなところをご自身で用意されたのですか?
上阪さん:椅子やテーブル、照明、厨房機器は自分で揃えました。例えば、照明は皆さんもよく知っている量販店で買ったもので、1つ数千円でした。テーブルやイスはネットショップで見つけたものです。こうして可能な限りコストを削って、なんとか予算内に収めることができました。
——お店の落ち着いた雰囲気にとてもマッチしていて、リーズナブルなものには見えないですね!
上阪さん:業者さんにお願いするほうが手間は省けますが、どうしてもコストアップしてしまいます。見積の内容を一つ一つ確認しながら、お任せするべきところと自分で出来ることを見分けられるのは、やはりこれまでの経験があってこそですね。
——予算の他に、コトスタイルにどんなご要望を出されましたか。
上阪さん:大阪の既存の店に雰囲気を近づけたいとお伝えしました。最初の図面を見たときは「スタイリッシュすぎる」と感じたので、カウンターや壁の色を変更するなど、デザインの要望を細かく聞いていただけたのはありがたかったです。
——内装工事で印象に残っていることはありますか?
上阪さん:正直、2ヶ月という工事期間はやや長く感じました。大阪のお店はスケルトンの物件でも2週間程度で仕上げられていたんです。今回の店舗は古い住宅街で道路が狭く、店の前にミキサー車が停められないために手作業で進める工程も多かったと聞いています。
ただ、その分じっくり準備できたのは良かったと思っています。先ほどの照明やテーブルを選ぶ時間も十分にあり、良いものが選べました。
——なるほど。ほかにこだわった点はどんなところでしょうか。
上阪さん:厨房の導線ですね。オープン後に配置を変えるようなことがないように、考え抜きました。一人で厨房に立つつもりでしたので、どの作業をするにしても1歩動けば完結するようにしたかったんです。
コンロやフライヤー、ドリンク関連など、置くものは決まっていたので、調理場のサイズを聞きながら既存店に近い配置にしています。柱をはじめ建物の制約もあったのですが、概ねイメージ通りになりました。
あとは、カウンターは高すぎず低すぎずというちょうどいい高さにしてもらいました。
——オープンしてからの手応えはいかがでしたか。
上阪さん:ありがたいことに、想定していた以上に早くお客様にこの店を見つけていただいたようで、今とても忙しくしています。平日もご予約をいただきますし、週末は予約で満席ということも珍しくないですね。
——それは何よりでした!京都では初めてのお店づくりを振り返ってみて、いかがでしたか。
上阪さん:実は、コトスタイルさんとやり取りをし始めたときは少し心配だったんです(笑)。物件を案内してもらっているときも、担当の方が最初はグイグイくるタイプではなくて、『京都らしい距離感』を感じましたね。
当初は「もっと積極的にコミュニケーションを取ってくれてもいいのに」と思っていました。ですが、京都の他の業者の方も同じ印象で、これが京都の距離感なのだと気付きました。
コトスタイルさんはお伝えした要望にしっかり答えていただきましたし、総合的にお願いして良かったと思っています。
近々メンテナンスをお願いしたいこともありますし、これからも長くお付き合いしていけたらいいですね。
——大阪との違いがこんなところでも(笑)。京都でのますますのご活躍を楽しみにしています!
上阪さん、本日は貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。
「やきとり来蕾鳥」様
所在地:〒615-0012 京都府京都市右京区西院高山寺町1−4