りょうりや〇 様
独立開業には、料理人として培ってきた技術や経験を、自分自身の店としてどう表現するかという大きなテーマがあります。今回お手伝いさせていただいた「りょうりや〇(えん)」様も、そのような新たな挑戦から始まったお店です。オーナー様は、以前コトスタイルで施工をお手伝いした「弧玖」様、「東山 吉寿」様で長年研鑽を積まれていた料理人の方でした。独立という人生の節目に再びお声がけいただき、ご縁のつながりを感じる計画となりました。二条城近くの町家を活用し、日本料理店としての品格と静けさを備えた空間づくりを進めています。
空間づくりの課題と方針
今回の計画では、町家をフルリノベーションしながら、日本料理店としての世界観をどのように表現するかが大きなテーマでした。独立開業の場合、料理の方向性やお店の考え方は明確でも、それを空間としてどう伝えるかに悩まれる方は少なくありません。そこで今回は、華美な演出ではなく、料理と向き合う時間を大切にできる空間を目指しました。建物が持つ町家らしさを活かしながら、落ち着きや静けさ、そして日本料理ならではの品格を感じられる設えに整えています。
デザインのポイント
外観は鎧張りとし、黒に近いオイルステイン塗装で仕上げることで、落ち着いた表情をつくりました。その中で大きなのれんが印象的に映え、通りを歩く方の記憶に残る店構えとなっています。飲食店の外観は目立つことが目的ではなく、「どんな時間が過ごせるお店なのか」を伝える役割も担います。今回も住宅や周辺環境との調和を意識しながら、日本料理店らしい静かな存在感を大切にしました。
素材に意味を込めた日本料理店づくり
りょうりや〇様の特徴は、素材選びにまで明確な意味が込められていることです。客席はカウンター席のみに絞り、席幅にもゆとりを持たせることで、肩肘張らずに料理と向き合える環境を整えました。カウンター天板には松の一枚板、床材には竹のフローリング、箸置きには梅の木を採用しています。日本で古くから吉祥の象徴として親しまれてきた松竹梅を空間の随所に取り入れることで、単なる素材選びではなく、お店の考え方や世界観を表現しています。店舗づくりでは、見た目の美しさだけでなく、なぜその素材を選ぶのかという意味づけが空間の深みにつながります。
予算感・スケジュールの目安
今回のように町家をフルリノベーションし、日本料理店としての設えや素材計画まで含めた店舗デザイン設計施工を行う場合、一般的には1,500万〜3,000万円前後がひとつの目安になります。スケジュールは建物の状態や改修範囲によって変わりますが、目安としては2ヶ月〜4ヶ月前後で進められるケースが多くあります。町家物件は建物の状態確認や改修内容の整理が重要になるため、物件探しやテナント仲介の段階から計画的に進めることが成功のポイントになります。
こんな方に読んでほしい事例です
この事例は、日本料理店や割烹の独立開業を考えている方、町家を活用した店舗づくりを検討している方、自分の料理や考え方を空間でも表現したい方に参考になる事例です。特に、「独立にあたり自分らしい店をつくりたい」「素材や設えに意味を持たせたい」「町家の魅力を活かした日本料理店を開きたい」という方にとって、店舗づくりの考え方やコンセプトの落とし込み方のヒントになると思います。コトスタイルでは、テナント仲介、物件探し、店舗デザイン、設計施工、開業サポートまで一貫して行い、オーナー様の想いを形にするお手伝いをしています。
お店について
りょうりや〇様は、京都・二条城近くにオープンした日本料理店です。町家をフルリノベーションした落ち着きのある空間の中で、料理人として長年研鑽を積まれたオーナー様による日本料理を楽しむことができます。松竹梅の意匠を取り入れた設えや、ゆとりあるカウンター席など、細部にまでお店の考え方が込められています。オープン後も多くの方に親しまれ、各種メディアでも紹介されるお店となっています。ぜひ一度足を運んでみてください。
物件探しから内装・開業まで、ワンストップでサポートします
「独立開業に向けて物件探しから相談したい」「自分の料理や想いを空間でも表現したい」——そんな段階からでもお気軽にご相談ください。
| 内容 | テナント仲介・店舗デザイン設計施工 |
|---|---|
| 業種 | 日本料理店 |
| 広さ | 約64.08㎡(19.38坪) |
| 住所 | 京都市中京区三条猪熊町635-1(Google Map) |









