フレンチレストラン L’aparté 様 ①

2022 年7月10日にオープンしたモダンフレンチのお店「L’aparté(ラパルテ)」。オーナーシェフはパリ、大阪、ニューヨークのミシュラン星付きレストランで勤務した経験を持つ、フランス出身のアントニー・バックルさん。代表兼デザイナーを務めるのは、バックル・沙弥香さん。

お2人は築不詳の京町家を、丸2ヶ月かけてリノベーション。お店のコンセプト通り、モダンな印象に生まれ変わりました。こだわりが詰まった町家フレンチの店舗はどのようにして完成したのでしょうか。

その経緯やお店に込めた思いを、前編・後編の2回に分けてお届けします。

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内覧の時からお店のことを
応援してくれる姿勢が心強かった。

 

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——お2人がコトスタイルにリノベーションを依頼しようと思ったきっかけは何だったのでしょう?

 

沙弥香さん:
コトスタイルさんは、ネットで物件探しをしていたときに見つけました。ほかの会社のサイトもいろいろ見て検討していたのですが、コトスタイルさんのサイトでは過去に手掛けたさまざまなジャンルのお店が紹介してあったので、もし自分たちがお願いしたら、こんな風になるのかなというイメージがしやすかったです。あとは物件探しからお店のリノベーションまで、トータルでお願いできるというところも魅力的だと思いました。

実はもう一社相談していたところがあったのですが、そこでは「今の時期、飲食店を始めるのは無理」だとか「難しい」といった厳しい意見を言われたこともあって。でもコトスタイルさんに問い合わせメールを送ったら,すぐに折り返し電話をしてきてくれたんです。メールの返信ではなく電話。しかも、すごい早かった(笑)それでもうコトスタイルさんにお任せしたいと思ったんですよね。

 

——物件探しはどのようにしていたのでしょうか?

 

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物件探しは北は北山通から、南は京都駅までと幅広く探していました。私たちの希望は庭があること、あと厨房にしっかりした広さがあることでした。ビルの中にある物件もいくつか見たのですが、私たちのやりたいスタイルの店舗は叶いそうにないと感じました。

 

アントニーさん:
いろいろ見た中で、この物件に決めたのは、それら条件がクリアされていたことと、ちょうどそのとき住んでいた家から近かったというのもありました。馴染みのあるよく知ったエリアですし、物件の2階に住居が付いているというラッキーなことも重なって、ここに決めました。

内覧の際には、デザイナーさんも着いてきてくれたのですが、店舗を貸すだけではなく、借りたあと内装をするという視点で一緒に物件を見てくれたのが、とても心強かったです。

 

沙弥香さん:
建築士としての専門知識もある方が一緒だと、ここの壁は壊せるので取っ払って広くできますとか、この広さだと席数は20席までなら作れそうです…など具体的に教えてもらえたので、借りる前でも、お店をオープンするときのことまでしっかりとイメージできました。物件を決めるときは、本当にこの物件で大丈夫かなという不安もあるかと思うのですが、専門知識を持つ方のアドバイスがあると、内装をしたあとのお店のイメージが湧き、判断しやすいというのは助かりました。

 

——なるほど。いざ物件を借りて、そこで自分たちのやりたいことができるかどうかというのは重要なポイントですよね。リノベーションの際には、どんな希望を伝えたのでしょうか。

 

沙弥香さん:
とにかくこんなイメージにしたいと集めていた、いろんな写真を送りました!料理のコンセプトがモダンフレンチなので、落ち着いた印象で、アンティークな雰囲気を出したかったんです。たくさんイメージ画像を共有して、それをデザイナーさんが汲み取ってくれて、外観の扉デザインが異なる、2つのパターンの提案をしてくれました。それを1つに絞って、そこから細かく詰めていったという感じです。

アントニーさん:
当初、このお店では客席数20は欲しいという話をしていたのですが、出来上がってみたら、10席ほどになりました。広さは十分あったのですが、このキッチンのスペックで料理をお出しするには、最大10人が限界だと思ったんです。

 

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——なるほど。このキッチンで納得のいく料理を作るには10人までという判断だったのですね。

 

アントニーさん:
ええ。フランス料理を作るには特殊なマシンを置く必要があって、最初に厨房に置きたい調理器リストも作って渡していました。コンロはもちろん、熱風を使って高温でムラなく焼き上げるコンベクションオーブン、スープやソースなど、温かいものを温かいまま保つウォーマーなど、納得の行く料理をお出しするために必要な調理器が本当にいろいろあって。あとは食器洗浄器や製氷機。冷蔵庫と冷凍庫は全部で4つあります。

 

——そんなにもたくさんの調理器が必要なんですね!

 

アントニーさん:
必要な機材が全て入るかどうか、不安でした(笑)調理器をどう配置していくか、何センチ単位で考えていきましたね

 

沙弥香さん:
まるでテトリスをするようにはめ込んでいきました(笑)冷蔵庫と冷凍庫は4つあるといっても、まだ足りないくらいです。

 

——フランス料理は本当にたくさんの食材を使って、いろんな調理を経て、そうしてやっと完成するものなのですね。このこだわりの厨房で全身全霊で作られるモダンフレンチ、食べてみたくなります!

 

さて後編では、厨房以外の空間作りについてお話を伺います。

 

後編はこちら▶後編IMG_6944

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