飲食店 漬×麹 Haccomachi(ツケカケルコウジはっこまち)様①

2020 年2月22日、大勢の人で行き交う三条通柳馬場を下がった場所にオープンした発酵カフェ「漬×麹 Haccomachi」。「発酵を生活に取り入れることで、日々を豊かに暮らしてほしい」という思いから、2年前よりWEBサイトをスタート。この度、初の実店舗がオープンとなりました。

 

カフェが始まったばかりながら、将来的には物販も検討しているとか。まずは第1号となるカフェは、どのようにオープンしたのでしょうか。店長の甲斐 彩さんにお話を伺いました。前編・後編の2回に分けてご紹介します。

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1号店は実験店舗。

広さ、ロケーション、家賃などバランスの良さで

物件を決めました。

 

——カフェ「漬×麹 Haccomachi」の母体は、京都を代表する伝統食、西京漬で有名な「京都一の傳」だと伺いました。

 

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甲斐さん:

はい。このカフェから徒歩3分のところに「京都一の傳」の本店があります。当社が長年培ってきた漬ける技術と発酵の知識を「日々を豊かに暮らす」ためのヒントにしてもらいたいと、2年前に 「Haccomachi」というWEBサイトをオープンしました。このたび、発酵食文化を伝える場として、念願のカフェをオープンすることになったのです。

 

——カフェのオープンには、そんな経緯や思いが込められていたのですね。

では、コトスタイルには、どんなきっかけで依頼されたのでしょうか。

 

細かなところまでこだわって設計・施工をされているということを各所から聞いていました。今回、コトスタイルさんには内装工事だけではなく、物件探しからお手伝いしてもらっています。四条や三条、京都駅周辺と繁華街を中心に物件探しをしており、ここにたどり着くまでにも、いろいろな物件を紹介してもらいました。ここ以外にも、良さそうな物件があれば、どんな風にリノベーションできるのか、実際に図面をひいてもらって、提案していただいたこともあります。

 

希望としては飲食店の居抜き物件で、「発酵」という日本の伝統文化を伝えるお店でもあるので、町家の雰囲気が残っていると、なおいいなという風に考えていました。

 

——そうなんですね。ここは本店からも近いですし、ちょうどいい物件が見つかりましたね。

 

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甲斐さん:

そうなんです。実はここに決める前に、中心地ではない場所に50坪ほどの広めの物件も紹介してもらっていたのですが、あまりに広いと空間をうまく活用しきれないかも…と考えたんです。

 

ここなら三条通りもすぐで人通りも多いですし、お店自体も広すぎず狭すぎず、あと家賃なども考慮すると、全てのバランスが本当にちょうどよかったんです。ここは「京都一の傳」の新ブランドとなる初めてのお店。実験店舗のような意味合いもあり、スモールスタートでここから始めることにしました。

 

——なるほど。では実際に内装リノベーションをコトスタイルに依頼する際は、どんなイメージでお願いしたのでしょうか?

 

甲斐さん:

店舗自体は、明るくクリーンなイメージにしたいと思っていました。1階部分は木のぬくもりが感じられる空間に、2階は落ち着いた印象になるようにお願いしています。ここは以前、居酒屋として使われていたそうで、2階部分は元々あった内装を活かしてもらっており、あまり手を加えていないんです。

 

——2階部分は和の雰囲気もありながら、すごくキレイに仕上がっているなという印象ですが、ほとんど手を加えていないというのは意外です!

 

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甲斐さん:

ありがとうございます。照明のほか、テーブルや椅子を新しくしたり、あとは奥にある収納扉の壁紙や障子の張り替えをした程度で、壁などは以前のままです。ちょっとした箇所でも新しくすることで、印象を変えられるのかもしれません。

 

お店を始めることはもちろん、リノベーションすることも私自身初めてで、コトスタイルのスタッフさんにとっては「そんなことも分からないの?」という感じだったかと思いますが(笑)、丁寧にこちらの希望を聞いてくれて、あれこれ提案してくださったのは本当に助かりました。

 

家具を決めるときも、テーブルはグラグラしないよう四つ足のもので、カフェらしい可愛いデザインのものをと伝えたところ、スタッフの方が意図を汲んでくださって、よさそうなものをいくつか提案してくれました。私たちは、その中からイメージに合うものを決めていっただけなんです。

 

あと2階の椅子は当初、全部ソファタイプのものにしようと思っていました。この物件は収納できるスペースが少ないので、収納付きソファタイプの椅子を壁一面に並べられたら、その分、大勢の人も座れますし、収納できるスペースも確保できるのではないかと思いまして。

 

でも、それをコトスタイルさんに相談すると、消防法の関係で、すべての椅子をベンチタイプにすると、収容人数の算定方法が変わり、消防設備を大幅に変更する必要が出てくると教えてもらいました。

 

でも、ソファを一部だけにして、座席を可動のイスに変更すれば、最低限の消防設備の設置だけで済むため、そのほうが費用が抑えられるとアドバイスをいただき、一部だけソファタイプの椅子を採用することになったんです。

 

——そんな細かな決まりがあるのですね!

 

甲斐さん:

ええ。私も全然知らなかったのですが(笑)、一つずつ教えてもらいながら、決めていきました。工事を進める中でも、随時こちらの希望を汲んでくれて、臨機応変に対応してもらえたのはうれしかったですね。また工事が終わってからも、やはりこうしてほしい…など追加でお願いしたこともいろいろと(笑)

 

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2階の窓には当初、網戸はつけていなかったのですが、お店をオープンしてから、やはり換気のため窓を開けることもあると分かり、あとから付けてもらったんです。階段の手すりも最初は「必要ないかな」と思っていたのですが、1階と2階を行き来するうちに、やはりあった方がいいと思い、こちらも追加で付けてもらいました。

 

——なるほど。オープンしてから「やはりこうした方がいい」と気が付くことはありますよね。工事中だけではなく、終わってからもそんな風に気軽に相談できる関係というのはありがたいですね。

 

後編では、1階部分のリノベーションについて伺います!

 

>>>インタビュー②後編

 

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