ジェラート専門店 友和堂 KYOTO GELATO様①

 

2019 年8月8日、下鴨神社の参道入口にオープンしたジェラート専門店「友和堂 KYOTO GELATO」。

 

オーナーは、以前日本語教師をしていたという佐藤友子さん。なんと京都でジェラート店を始めるために、ご主人の佐藤和弘さんと共に2年前に熊本から京都へと移住。今回のオープンにこぎ着けたといいます。一体どんな経緯を経て、ジェラート店をオープンしたのでしょうか。

 

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前編・後編の2回に分けてご紹介します。まずは、ご主人の佐藤さんにお話を伺いました。

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京都でジェラート店をするために熊本から移住

開店準備のためにしたのは、徹底したマーケティングリサーチ

 

——お二人とも熊本出身だそうですが、なぜ京都でジェラート店を始めようと思われたのでしょうか。

 

佐藤さん:

京都という街が好きで、以前から何度も訪れていたんです。同時に、イタリアも大好きで、これまでに4〜5回は行ったでしょうか。イタリアにはどの街にもその街ならではのジェラート屋さんがありました。ジェラートの素材は季節ごとに変わり、また街ごとにも特色がありました。それはまるで、京都の街に和菓子屋さんがあるようなイメージです。それで、ジェラート屋をするなら、京都は食材の宝庫ですし、ぴったりだと考えるようになりました。

 

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私は現在66歳。妻と2人で「10年後はどうなっていたいか?」というワークショップをしたところ、京都でジェラート屋をすることが理想の未来につながるというビジョンが見えてきました。妻は以前、日本語教師として働いていましたが、私たちの理想の未来を叶えるには共に京都でお店をすることがいいと互いに理解して、そうすることにしたのです。

 

 

——10年後を見据えたワーク、素敵ですね!では佐藤さんが具体的にお店を持とうと決意してからまずしたことは何だったのでしょうか。

 

佐藤さん:

京都でお店を始めるためには、まずは京都の街を知らなければならないと思い、2年前に京都へ引っ越してきました。

 

私は元々出身地である熊本で、地域の振興計画をたてたり、まちづくりの計画、道の駅や、物産館の事業計画といった仕事に携わっていました。そのため、京都での物件探しもそうした経験を活かし、どこにジェラート店を出すのがベストなのかを徹底的に調査しました。

 

——過去には、そんなお仕事をされていたのですね。

 

佐藤さん:

ええ、そうなんです。都市計画をしていた経験もあり、観光名所や大学の数などから京都の特長を見ると、ジェラート店をするのにふさわしい地だと考えていました。物件探しをする際には公表されている京都市の交通量調査や観光総合調査を参考にする一方で、自らもエリアごとに車や自転車、歩行者などの交通量調査をしました。平日の午前・午後、雨の日の午前・午後、晴れの日の午前・午後にどのくらいの人通りがあるのか。人通りが多い場所にお店がある方が、お店にも人が来てくれる可能性が高くなります。

 

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下鴨神社のすぐそばというこの場所は、調査をしながら半年以上かけて探しました。物件探しをする中で、コトスタイルさんともご縁があり、今回内装工事をお願いすることになったんです。

 

——なるほど。それだけ徹底したリサーチをされていたら、この立地は間違いなさそうですね。事業計画書もスムースに書けそうです。

 

佐藤さん:

おかげさまで、事業計画書を中小企業診断士の方に見てもらったところ、太鼓判を押していただきました(笑)お店を続けていくためには、観光客だけではなく、地元の方にいかにリピートしてもらうかが大切です。特にうちはジェラート専門店なので、1月~2月などの寒い時期には売上が下がることも予想されます。夏にある程度売上をだしておかないと難しい。

 

また下鴨神社では糺ノ森で定期的にイベントがあることも分かっていましたが、イベントで人が増えることは売上予想に盛り込まずに考えました。ジェラートの価格も人出も一番低い状態で、きちんと利益が出るように検討した事業計画書だったので、中小企業診断士の方にもすぐに納得してもらえたようでした。

 

——開業前にあらゆることを見据えて、どうしたらお客様に来てもらえるか、売上がたつのかを考えたのですね。

 

佐藤さん:

そうです、それがマーケティングリサーチなのです。金融機関から融資をうけるための面接の際も、事業計画書の内容がよかったのか、質問は驚くほど少なかったんです。また私たちの希望する額以上に「もうちょっと借りませんか?」と言っていただけるほどでした(笑)

 

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ジェラートを作るには、本場イタリアの機材が必要だったので、そこは妥協できず、キッチンの設備だけで田舎の家なら1軒建つくらいの費用がかかっています。融資の額は、そうした機材代を含めたリフォームにかかる費用、スタッフを雇って土日祝に4人来てもらった場合のアルバイト代、3年後には社員として雇った場合の人件費などを考慮して導き出しました。融資担当の方には希望額以上の金額を提案していただきましたが、たくさん借りられたとしても、返さないといけないのでそこは慎重になりましたね(笑)

 

——そうですよね(笑)融資をうける際に苦労する方も多いかと思いますが、それだけマーケティングリサーチができていれば問題ないということなんですね。佐藤さんのお話はすごく参考になりそうです。

 

次回は店舗リフォームについて、そしてオープン3ヶ月経った現状についても伺います!

 

>>>続きはこちら②

 

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