飲食店・美容室で独立開業するなら知っておきたい失敗例

 

はじめての開業準備だから先輩に習うべき!

お店で働いた事はあるけど、お店を作るのは初めてがほとんど。

20代から30代で飲食店や美容室で働き、将来は自分のお店を出して独立したいと考えている方はたくさんおられると思います。飲食店であれば、料理を覚えて、オペレーションを覚えてと、お店を切り盛りする為のスキルは習得されるのですが、その中でお店の開業について習得される方はあまりおられません。お店さえあれば商売を行う力はあるけれども、お店をつくる為の能力はないという方の方が実は多い状況です。

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働いている中で新たな店舗の立上げに携われるケース自体が少ない為、お店をつくるという経験がない方が多いといった結果は当然ですし、経験があるという方でも、その回数は多くなく、いくつも立上げてきたという方は稀かと思われます。

お店づくりを業者に任せてしまってはいけない。

では、経験がない方はお店を創る事ができないかといえば、決してそんな事はありません。その為にプロの業者がいます。しかし、ここで本当に甘えてプロの業者に頼んでよいかという事をいつも感じています。それは、業者はあくまでも業者だからです。例えば、業者はあなたがやりたいビジネスについては詳しくわかっていません。さらに、複数のプロジェクトを同時に進行している。しかも、ビジネスという対の関係にあるという事を忘れてはいけません。お金を払って仕事を頼むわけですが、あなたの人生で一度しかない独立開業の立上げに対して、どこまで真剣に考えているでしょうか。

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しかし、物件探しや店舗改装といった専門性が必要なものから、事業計画書の作成から各種届出といった自分でも出来そうなものなど、その他にも開業準備にはたくさんのやらなければいけない事があります。その中でいかに上手に業者と付き合っていくかがポイントになるのですが、その為にははじめて開業をするとはいえ、学ばなければいけない事がたくさんあります。そんな中、日々開業のお手伝いをさせて頂く事で、開業を目指す方が知っておくだけでリスクを回避できる事がありました。それが、先輩開業者がやってしまった失敗例です。小さな失敗から大きな失敗まで様々ですが、知っておけば、何も難しくない事ばかりなので、ひとつずつご紹介したいと思います。

開業準備の中で知っておいてほしい失敗事例!

1.いきなり物件から探してしまうのってどうなの?

開業を決意して、いきなり物件を探しにこられる方が実はたくさんおられます。えっ普通じゃないのって思った方もたくさんおられるかもしれませんが、重要な事を忘れておられます。それは事業計画書の作成です。事業計画書まで作成といえば、ちょっと大げさかもしれませんが、あなたがやりたいお店のイメージが簡単でも書面として出来上がっている必要があると思います。実は中には具体的な事は一切なく、なんとなく飲食店をやりたいと言う方もおられますが、実際そういう方で開業まで進んだケースはありません。

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やりたい事も明確になっていないため、理想の席数や客単価もわからず、実際に物件を見に行っても、居抜きやスケルトンといった物件コンディションに関わらず、何が良くて何が悪いのかといった判断ができない訳です。ここは人通りが少ないなとか、ネガティブな部分しか見えないという感じです。実際に京都では物件が少なく、探している方は多い為、物件は早い者勝ちで取り合いになるケースも稀ですので、それでは人生の大一番の決断はできないという訳です。事業計画書がしっかりとされていれば、物件に足りない部分も明確に見えてきますし、それをカバーする良い部分も見えてきます。総合的に事業計画書との差を見極めて決断ができるという事です。

2.なかなか決断ができずに、物件を取りこぼしてしまう。

いきなり物件から探してしまうという失敗であれば、正直痛手はありませんが、気に入っている物件を取りこぼすという失敗は結構大きな精神的ダメージをくらってしまいます。というのも、その物件に出会うまでにある程度の時間と労力をかけている為、もう出会えないという創造的の中のネガティブな感情を強く抱いてしまうという訳です。では、なぜこのような取りこぼしが起きるのかという事ですが、これはひとつめの失敗例にも似ているところがあります。

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それは、ひとつめが事業計画書をつくっていないという事と同じように、事前の準備が足りないという事なんです。物件を見つけるまでは、費用は一切発生しませんので、気持ちは楽です。しかし、物件を決めるとなると、すべてが決まる為、当然の事慎重になります。家賃も発生しますし、その物件にかける改装費用からお店で使う什器備品等、すべてが決まるんです。そうすると、何が必要か、それにどのくらい費用がかかるか、等々調べる事になるのですが、そんなにすっとわかるものでもありません。1週間2週間と過ぎ、気が付けば別の方が契約してしまうという訳なんです。物件も人と同じでまったく同じものはふたつとありません。それだけに、ここでの決断力と、それ対する準備が重要になるという事なんです。

3.物件は無事に契約するが、工事がなかなか進まずに空家賃が発生。

これは、1.2.とは少し違って契約自体はスムーズに行くけれども、その後に失敗するという例です。物件契約では事業計画書にしっかりとやりたいコトを落とし込み、それに沿って物件が実現可能かを調査した上で進めるという事が原則です。しかし、同じ物件がない事や、異常な不動産屋さんのセールスに巻き込まれて、ついつい気が焦り契約してしまった場合が要注意です。

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勢いで「なんとかなるっしょ!」という感じで契約してしまうと、痛い目にあいます。例えば、その後に工務店さんに現場を見てもらったら、想像していたものと比較にならない程の見積書しか出てこなかったり、肝となる設備機器を使う為の容量が足りなかったり、思っていたよりも全然席数が足りずに売上計画がまとまらなかったりといった事態になります。しかし、無情にも家賃が発生する事で予定している開業資金を削らなくてはいけないという訳です。中には大幅な工事費用が圧縮されてしまって、思っていたようなお店ができなかったというケースもありますので、ここは慎重に進めて頂きたいところです。

4.物件の契約後に、まさかの融資が通らないという失敗。

いろいろな失敗があるのですが、最後は融資絡みです。計画もばっちりで、思い通りの物件が見つかり、スムーズに開業準備が進んでいたにも関わらず、まさかの融資が失敗といった実話と、その時に起こった悲惨な事実は、今後開業を目指す方には絶対に知っておいて頂きたいと思っています。

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本来、融資の申し込みを行う段階、つまりお金を貸してもらいに伺う時に、すでに物件の契約をしているという事はありません。以前とある金融機関の方にも聞いたのですが、借りれるか借りれないかわからないのに、物件の契約をするというのは、経営者としてどうなんだという訳です。それを聞いた時は確かにと思いました。実際に、物件を契約されて、すべての資料が揃った結果融資が下りなかったというケースも見てきました。融資が駄目だったら契約も破棄で、なんて簡単には済みまないのが現実です。実際に、通常の契約解除として、退去は数ヶ月先になり、契約時に支払った保証金も約束通りほとんど返金されませんでした。自己資金としてコツコツ貯めてきた資金は底をつき、またアルバイトから資金を集めるという始末です。あと一歩で夢の飲食店オーナーになれたのに、雲泥の差です。これが現実かと正直悲しかったのを忘れません。

5.失敗をせずに開業を目指す為には!

まだまだ他にも様々な開業失敗例はありますが、この記事では、一部を抜粋させて頂きました。冒頭でも書きましたように、失敗は大きくて取り返しのつかないものから、小さいものまで様々です。しかし、最後のような取り返しのつかない失敗は誰も良い気になりません。独立の日を夢見てやってきた事が水の泡となり、また一から辛い日々を迎えるわけです。だからこそ、失敗せずに済む為には、やる事がたくさんあるという事を是非ご理解頂きたいと思っています。

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もちろん私達のような業者がサービスを向上させるべき事でもあります。しかし、やはり開業者自身がこれから道を拓かれる為にも業者によって結果が変わるようではだめだと思います。知るべき事を知って成功する店舗を創って頂きたいと思います。今回は4つの失敗例をご紹介しましたが、他にも事例を交えて失敗しない開業を目指す為のセミナーを毎月行っています。もし京都や近郊にお住いの方でご興味がありましたら、こちらのからお申込み頂けると幸いです。

>>>コトスタイル株式会社 開業セミナー紹介ページ。

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