和食居酒屋 酒・鳥・旬彩 やすい直

 

銀行やオフィスビル、大型書店、大きなカフェチェーンが立ち並ぶ烏丸三条。

地下鉄烏丸御池駅からも至近で、ビジネス街の活気と都市生活の便利さが同居するこの辺りから、

三条通りを西へほんの少し、歩いたところにある「酒・鳥・旬菜 やすい直」さま。

開店までもうすぐというお忙しい中、インタビューにお答えいただきました。

 
(2014年6月取材)
 
 
 
 
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インタビュアー:
木の香りも清々しい店内ですね。もとは、お蕎麦屋さんだったとのことですが…
 
 
安居さん:
はい、このビルのオーナーが長年営んでおられたお店を、
雰囲気を残しつつ、リノベーションして入らせてもらったんです。
見てください、大きな梁(はり)は、弁柄塗装を施し、
天井は網代柄のクロスを貼ったんです。
 
 
 
インタビュアー:
オーナー様のこだわりが随所に見られると伺っています。
 
安居さん:
こだわりと言われるとちょっと気恥ずかしいなあ…。
予算の範囲内でいろいろなことをクリアしなくちゃいけなかったから、
自然と「自分でやる、決める」という箇所が増えていったのかもしれませんね。
 
例えば…これは、店舗とは直接関係ないですけど、
名刺にある朱の印、これは、高校時代、美術の時間に手彫りした、印なんですよね〜。
 
 
 
インタビュアー:
プロの方がデザインなさった物のようですね、風格があります。
 
安居さん:
またまた…おだてないでくださいよ…(笑)
高校時代から、ずっと年賀状にも使ってきたから20年以上、僕の手元にある計算だけど。
まさか、こんな形で自分の店を持ったときにも使うなんて思いもしなかった
 
もともと、物を大事にする性格というか、モノ持ちのいいほうなんですよ。
だからコトスタイルさんとの打ち合わせで、どんどん店の輪郭がはっきりしていくのが、嬉しくって。
自分の店に自分で手を入れていく過程ってほんと楽しいですよ。
 
ココもね…ほら(と、厨房の一角を指差し)最初、コトスタイルの担当さんとの話では、
目隠しの板か、棚を、ということだったんだけど、
布を用意してカーテンを取り付けたんですよ。
あ、僕は縫い物ができないので、できる人に頼んで、取り付け自体は自分でね。
 
 
インタビュアー:
キッチンのそこかしこに、グリーンのさわやかな色合いが…いいですよね。
玄関の格子模様の色とお揃いですよね?
 
安居さん:
そうそう、そこもね、自分でやったんですよ。
 
 
インタビュアー:
ええっ!玄関の装飾をご自分で?
 
 
安居さん:
うん、よく見るとほら、ココのとこなんかちょっとだけズレてるでしょ?
でもそれも味わいだと思って(笑)
さっきも言ったんですけど、店舗の賃料と保証金、その他で予算を少しオーバーしているから、
できることは自分でやりたかったんですよ。
 
 
 
 
でもね、やはりコトスタイルさんの、店舗設計・デザインのプロとしての意見は尊重したし、
ちゃんと聞いた上でですけどね。
素人が手を出していい部分と、プロがやるべき部分、
その棲み分けはきっちりできたんじゃないかって思ってます。
 
例えば…お店の照明について打ち合わせた時は、特にそう思いましね。
僕の第一希望は「とにかく明るいお店」。
それで、照明は「こうしたい」と提案したところ、即座に担当者さんに断られました(苦笑)。
 
なぜなのか、聞いてみたら
「過度に明るすぎる照明では、お客様、テーブル、カウンターの上の料理に逆にカゲができ、暗い印象に」って理由。
なるほど〜って思いましたね。
お店を明るい雰囲気、料理を映える様にしたければ、「逆に照明を抑える」ことも必要なんだって。
さすがプロの意見だと思いました。
 
 
 
インタビュアー:
オーナー様が、プロの意見を、受け入れる容量がおありになったということですよね。
 
安居さん:
いやいや…(照)
やはり、こういう店舗の出来上がりって、常に予算面との兼ね合いだと思うんですよ。
今回、コトスタイルさんに無理を言って、最終的にLED照明に落ち着いた訳なんですけど。
最終決定するまでは
電球で安く価格を抑えるのか、
ハロゲンだと熱を持つから夏場が大変だとか、
LEDの光は直線的だから料理の印象がきつくならないか、とか。
 
 
 
インタビュアー:
明かりの選択一つとっても、そんなに違ってくるんですね。
 
安居さん:
そうなんですよ〜
お店を開業する人は、覚悟しといてね(笑)
 
僕の場合は担当者さんとかなり頻繁に、密に打ち合わせできた方だと思いますよ。
施工前はもちろん、工事に入ってからも、やっぱり現場ではいろんなことが起こるから。
図面の段階ではわからなかったことが、工事が始まって蓋をあけてみたら「すみません、お願いします」って連絡がきて、
駆けつけたこともありましたし。
 
 
あと、有り難かったのが「現場とオーナーの繋ぎ」方かなあ。
僕たち飲食関係って、仕事柄、夜遅い生活が続いてきたせいか、朝に弱い。
一方、施行現場の職人さんは、朝早くから仕事を始めるでしょう?
 
コトスタイルの担当さんは、
そんな生活スタイルが違う、僕と、工事の職人さんとの間をうまく橋渡ししてくださったというか…
だから、工事中にびっくりするようなことは何もなかったんですよ。
ほんと感謝してますよ。
 
 
その他に、アドバイスで助けられた所を挙げるとすると。
例えば…カウンターの天板の色味は「照明が当たったときに白くなりすぎないように」とか、
壁を聚落(じゅらく)に塗装するには、予算を超過するから、色味だけ聚落っぽいモノを選ぶ」とか、
梁は「真っ黒ではなく、店内全体の雰囲気を活かすため、少し明るいベンガラ調に」とか、かな。
 
インタビュアー:
なるほど、予算、そしてお店全体の印象を考えることが大切なのですね。
 
安居さん:
うん、あのね、最終的に仕事って「人と人」だと思うんですよ。
僕はネットがあまり得意でないし、このモバイルの時代に時代遅れなのかもしれない。
だからその分、現場にもすぐ足を運んだし、コトスタイルさんとも、納得いくまで打ち合わせてきました。
何か決定するとき、メール1本で済ませるんじゃなくて、全部目を通した、という「やりきった」感はありますね。
 
実は、コトスタイルさんには、最初は設計・施工をお願いするつもりがなかったんですよ。
 
店舗物件を探し始めたのとほぼ同時期に、
ちょうど商工会議所の開業セミナーでコトスタイルの穴澤社長さんの話を聞く機会があったんです。
施工・デザインには、おつきあいの長い方が知り合いにいて、その人に頼む予定だったから。
物件探しだけでもお手伝いできますよ」って言うものだから、最初はそれだけのつもりだったんです。
 
 
 
 
でも物件がココに決定して、いろいろ話しをしていくうちに「コトスタイルさんに頼んでみよう」って思ったんです。
決めてになったのはやはり「スピード」かな。
最初、物件を内覧して…確か2週間以内には、ラフを渡してくれたと思うんだ。
 
これから自分の店を持とう、という人に、アドバイスって言うほどじゃないんですけど、
開業って、最初から最後まで、ほんとに「孤独」な部分が多いんです。
お金を借りるのも、物件を探すのも、事業計画書を書くときも、アドバイスをくれる人、相談できることもあるけれど、
最終決定をするのは「自分一人」。
 
だから、コトスタイルさんの「物件選び→設計・デザイン→施工」のスピード感、
密な連絡・連携が、何よりの味方だったのかもしれないです。
 
 
インタビュアー:
なるほど!安居さま、ありがとうございました。
 
 
 
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オーナーの安居さまと、
インタビューに同席していたコトスタイルの女性担当者さんとのやり取りが…あまりに面白く、爆笑の連続の90分。
文面に起こせば、確実に「店舗開業・掛け合い漫才」になりそうなほど。
オーナー様と、担当者信頼関係が築かれるまでの、長い道のりを伺い、
ちょっと「ウルっと」きてしまった、インタビュアーなのでした。
 
 
安居さま、開店の準備でお忙しい中、ほんとうにありがとうございました!
 
 
 
アンケートはこちらです。
 
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