行こう、どこにもなかった方法で

事業計画書よりも大切なコト

普段から、創業者さんの出店サポートという

お仕事をさせて頂く中で、

事業計画書が一番大切だとお話していたのですが

そうでもないのかなと思うような本を読みました。

 

本のタイトルは「行こう、どこにもなかった方法で」という

バルミューダ株式会社の誕生ヒストリー。

もともと音楽家だった代表の寺尾さんが

数々の困難を乗り越えて現在に至るまでが書かれています。

 

音楽家として人生を挑戦して来られた生き様

音楽家としては成功できなかったけれども

事業家としての生き方を見つけ、

それに人生を賭けて結果成功を手にする話は熱く

すごく刺激をもらう事が出来ました。

 

なかでも、文中に出てきた

「何かの準備が万全になる時など、一生待ってもやってこないはずだ。」

この文章は、とくに共感できる一言でした。

 

僕自身も6年前は規模や状況は違いますが

とても似ている心境で前に進もうともがいていました。

2011年の7月に創業し、創業融資を行う予定が

自身の準備不足が原因で融資も12月にずれ込みました。

 

当然十分な貯えがあったわけでもなかったので

とんでもない勢いで資金は減って行きます。

奥さんと0歳の長男と生活しながら

自分のしている事は間違ってるのだろうかと

とてつもない不安に襲われるような毎日でした。

 

もともと独立志向だったので、

働かせて頂きながら、独立に役立てるものは

全て盗みながら勉強をしようと貪欲でしたが

いざ独立というタイミングでやらないといけない事なんか

誰も教えてくれませんし、何も知りません。

 

今でこそ、事業計画書がいかに大切なモノか、

自己資金をいかに貯蓄しているかが融資のポイントか等

経験しながら、多くのコトを学ぶことが出来ましたが。

今でも振り返ると、自分の無知さにはぞっとします。

 

でも、なぜ今まだ経営者として仕事ができるのかと考えたら

とにかく前に進もうという想いだけは強かったんだと思います。

そして、それこそが、事業計画書よりも大切なコトなんだと。

 

事業計画書が要らないって言ってるわけではないので

誤解はしてほしくないのですが、

はじめから完璧な事業計画書は出来るわけがないという事。

僕自身2011年の6月のときにはA4数ページの計画書でしたが

融資を実行して頂いた時には約50ページ程のものになっています。

 

とにかく前に進みたいといろいろな人に計画書を見てもらい

厳しい意見だったり、参考になるアドバイスを頂きながら

毎日毎日書き直し、気づいたら枚数もどっと増えていたわけです。

多ければ良いというわけではないのですが、、、

 

当社にご来社頂くお客様の多くが創業者の方です。

僕の創業時と同じように、その状況から抜け出そうとされている方は多く

お話を伺っていると、本当に当時を思い出して、熱くなります。

そして、僕が出来ていなかった事業計画書を必死で作りこむという事の

大切さについて、ずっと話させて頂いている気がします。

 

でも、そんなアドバイスをさせて頂いている反面で

出来ていなくても前に進まないといけないという想いも

少なからず感じながら話しているのも事実です。

今は書けない事が、前に進む事で書ける事もある。

 

僕自身も、創業時に書いた計画書からも

事業を進める中でずいぶん書き直してるので

きっと、完成しないものなんだろうなって

思いながら日々計画書は書き直しています。

 

何が正解で何が不正解かなんてわからないのが創業です。

やるのは自分だし、自分がやらないと進まない。

だからやるんだったら、自分の方法で必死にやるべきなんだと、、、

 

それと、そんな必死で人生を切り拓こうとしている人に対して

僕達は必死で成功を応援できるような企業を

改めて、目指さないといけないなと感じた今月の読書でした。

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